「タメグチ」的ガバナンスの歴史

本日は、一言でいうと、「欧米的なガバナンスのノリは、いかに形成されたのか」というお話であります。

  • なぜ、アメリカの社長は「Hi!, John」なんて気安く名前で呼ばれるけど、日本ではそうではないのか。
  • なぜ、日本では社外取締役や委員会設置会社が普及しないのか。
  • なぜ、ヨーロッパでは歴史上、繰り返し民主主義的な発想の体制が出てくるのに、アジアではそれほどでないのか。
  • なんでキリスト教はヨーロッパ方向では大成功したのに、アジアの方の普及はさほどでないのか。
  • なぜ、日本は市場経済的な運営がヘタクソなのか。

といった日頃の疑問から考え始めて、
もしアメリカ大陸がなかったら
もし、アメリカ大陸が日本の近くにあったら
もし、アメリカ大陸が日本の近くにあったら(続き)
「宗教」vs「科学」
等で考察してきたことを、(一般的な歴史学の観点というよりは)、「情報処理メカニズム」的な観点から整理してみたものであります。

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女性参政権運動と「監査役制度改造論」

放送大学の「アメリカの歴史と文化(’08)」で何人かいらっしゃる講師のうち、東京女子大学の小檜山ルイ教授は女性史的な観点を多く取り入れて講義されているのですが、この中で、女性参政権を獲得する過程の議論がおもしろかったので、メモであります。
「女性参政権の歴史」と聞いて多くの人がイメージするのは、

女性も男性も同じ平等な人間だから女性にも参政権があるのは当然中の当然。にも関わらず、男性中心社会の横暴でそのあるべき状態が達成されていなかったものを、「本来的な状態」に戻す過程

または、

なんで男だけ参政権持ってんのよ。私たちにもよこしなさいよ!(キーッ。)

といった(一方向的な)イメージなんじゃないかと思います。
ところが、

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「漢検」で思った、公益法人の利益についての素朴な疑問

連日、日本漢字能力検定協会への文部科学省の実地検査の報道が行われていて思ったんですが。
もちろん、仮に、資金の余剰が出ているのをいいことに理事が高額の報酬を得たり、獲得した資金を理事の関連会社に資金を流していたりしたとしたら、それがいいことでないのは言うまでもありません。
しかし、「公益法人としては認められない巨額の利益を上げ」「文科省は『毎年の利益水準が大きすぎる』とみており」などと報道されているように、日本の公益法人は、活動にかかる費用を上回る利益があるのはダメ、というノリになっているわけです。

公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律
(公益認定の基準)
第五条  
六  その行う公益目的事業について、当該公益目的事業に係る収入がその実施に要する適正な費用を償う額を超えないと見込まれるものであること。

でも、「あるべき公益法人の姿」は、本当にそれでいいんでしょうか?

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丸の内レストラン制覇計画(中間報告)

丸ビルのレストラン全店制覇(2007年4月)、新丸ビルのレストラン全店制覇(2007年11月)から苦節1年ちょい、丸の内一丁目から三丁目までの全レストラン5百数十店舗のうち95%超を制覇し、丸の内を食い尽くすという”偉業”達成まであとわずか(残り30店舗弱)となりましたので、ここにご報告申し上げます。
marunouchi.gif
(出所:Google Map
丸ビル、新丸ビルを制覇したときには、「これで丸の内の主な飲食店は押さえたから、あと2〜3ヶ月ですべて食い尽くせるだろう。」とタカをくくっていたのですが、とんでもなかった・・・。

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金融危機後の今こそ必要なのは、「一面的でないモノの見方」

放送大学の「アメリカの歴史と文化(‘08)」の内容がよかったのですが、前半を見逃して「しまったなあ」と思っていたところ、期末の「ゆとりの時間」で本日からまとめて再放送し始めましたので、早速、第1回を録画・拝見いたしました。
第1回は、遠藤 泰生 東京大学大学院教授の「なぜアメリカ合衆国の歴史を学ぶのか?」。
全15回の授業全体の意義を説明されているわけですが、この中で、今の日本社会の「ものの見方の傾向」への痛烈な警告にもなるお話があったので、ちょっと長めですが、引用、ご紹介したいと思います。

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「宗教」vs「科学」

本日の日経ビジネスonlineの記事「今の資本主義はもう、やめてくれ - “森の国”の思想が次の経済システムを作る」は、昨今、いかにもアクセスを集めそうなタイトルではありますが、(狭い紙面でおっしゃりたいことがすべて反映されてるとは思えませんけど)、中身がちょっと「トンデモ」な感じに見えてしまいます。
すべてを一神教のせいにするというのもさることながら、キリスト教のせいで森林が伐採されたというのは、いかがなもんでしょうか。

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「もし、アメリカ大陸が日本の近くにあったら」(続き)

おおすぎ先生から、「もし、アメリカ大陸が日本の近くにあったら」にコメントいただきました。
もったいないので、コメント欄でなく本文で返信させていただきます。

(不正確かもしれませんが)ヴェーバーによると、19世紀(後半?)の近・現代的な意味での資本主義の勃興(イギリス・オランダ・アメリカ)には、カトリックでもなく、ルター派でもなく、カルヴァン派(=現世肯定・勤労奨励・節制奨励・貯蓄奨励)の精神がたまたま合致していたということですよね。

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課税面から考えた、「GDPを一日で倍にする方法」

小飼弾さんが、「GDPを一日で倍にする方法(の耐えられない軽さ)」にて曰く;

以下のとおりにすれば、GDPはすぐに倍になります。

1. まずは、お隣どおしペアになって下さい。
2. お隣の家事を全てやってあげてください。
3. それに対してお金を払ってください。

これだけです。

3.においていくら払うべきかですが、これは年間1,200万円とします。月100万円、わかりやすくていいですね。え?多過ぎる?そんなことありません。salary.com によると、合州国における家事の値段は年間$116,805だそうです。日本がそれに劣るわけがありませんよね。え?そんなに払えない?、大丈夫です。あなたの家事を全てお隣さんに面倒見てもらった代わりに、あなたもお隣さんの家事をすべて面倒見てあげたじゃないですか。同額がそっくり返ってきます。ネットではゼロ円です。

しかし、グロスではどうなるでしょう?日本の世帯数は2005年時点で4,906万世帯。これに1,200万円をかければ、589兆円。あっという魔にGDPは倍になりました。

コメント欄で、「税金で大損だ!」という趣旨のツッコミが多数あったので、フォローをしときます。

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火山灰が!

今朝、車のフロントグラスに。(これ、浅間山の火山灰ですよね?)
 
R1389.jpg
 
東京で雪が降っても、北海道・東北や信越の人は平然としてるように、この火山灰も鹿児島出身の方なんかはまったく驚かないんでしょうけど、私は自分ちに積もった火山灰を見たのは生まれて初めてかも。
浅間山周辺の方は大変だと思いますが、大丈夫でしょうか。
(取り急ぎ。)

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Googleさんが、なんかおかしいですよね?

検索結果に全部、「このサイトはコンピュータに損害を与える可能性があります。」が付いちゃう・・・。
(取り急ぎ。)
【追記】
ヒューマンエラーだったようですね。
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2009/02/01/22283.html
http://googleblog.blogspot.com/2009/01/this-site-may-harm-your-computer-on.html
「40分で回復」とのことですが、Googleほどの会社(時価総額比、社会的なインパクト比で)と考えると、長過ぎ(態勢不備)な気がします。
(ではまた。)

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