週刊isologue(第277号)国際的にバランスのとれたファンド規制を考える

今週は、米国でベンチャーキャピタルにどのような投資規制が行われているのかについて検討します。

目次とキーワード

  • 投資規制の国別全体像
  • 米国の投資家の要件との比較
  • ドッド=フランク法からの適用除外
  • SECによる「venture capital fund」の定義
  • 「venture capital strategy」とは何か?
  • 用語の定義
  • 独立系ベンチャーキャピタリスト等の案との比較
 
ご興味がありましたら、下記のリンクからお申し込みいただければ幸いです。

 

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https://note.mu/isologue/n/n5cb97ebf15d0

(ではまた。)

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おかげさまでファンド規制に関する閣議決定は一旦中止になりました

応援していただいていた皆様にご報告です。
先週金曜日25日に行われる予定だったファンド規制に関する閣議決定(内閣での決定)が、おかげさまで一旦中止になりました。

閣議決定の前に各省庁の意見を聞く「省庁協議」が行われますが、この省庁協議まで行われていた案件が閣議決定にかからずに中止になるというのは、極めて異例な出来事だとのことです。
今回、複数の国会議員や省庁の方から「中止になるらしい」と確認が取れたのが23日の夜中でしたので、本当にギリギリでした。(アクション映画で、爆弾が爆発する数秒前に時限装置が止まるシーンがよくありますが、まさにそんな感じでした。)
しかし、原案を多少修正しただけの案を閣議決定にかけようという動きは消えていませんので、引き続き予断を許さない状況は続いています。

もちろん我々(独立系ベンチャーキャピタリスト等有志)も、適切なファンド規制が行われることに反対しているわけではありません。しかし、この規制案は、条文がホームページでポンと掲載されただけで全く説明不足なものでしたし、ベンチャー等産業への資金供給への影響や、米国をはじめとする諸外国の規制とのバランスなどが科学的に検討された形跡がまったくありませんでした。
また、首相や官房長官などはもちろん、金融がご専門の与野党の主要な議員のみなさんも、「ベンチャーの資金調達に影響が出かねない案が検討されているなんて話、全く聞いてないぞ」という状態のようです。

我々としては、(圧力団体等との密室のネゴで妥協案を決めるのではなく)、金融審議会などで専門家や識者のご意見を取り入れ、バランスの取れた案をオープンに決めていただきたいと希望しております。

今回、改正案のホームページには、用語などの解説は一切書いてありませんでした。
例えば、規制の要件の厳しさを理解する上でのキーワードである「投資性金融資産」という用語は法案の中にも出て来ず、年金基金関連の記載(内閣府令案第233条の2第2項第1号)の中に、言われなければ気付かないような形で出て来るだけです。このため今回、金融に詳しい大手法律事務所の弁護士さんなどと話をしても、「それって年金関連の記載で、個人には関係ないでしょ?」といった感じで、この改正案の定義やそのインパクトを正しく理解している人には、ほとんど出会いませんでした。

実際我々も当初、「不動産や現預金を含む総資産が1億円というラインならなんとかなりそうじゃん」と思ってしまったので、他人様のことは申せません。最初の提言でも、政府案に多少の要件を付け加えるだけとしてしまったのですが、「投資性金融資産」の本当の意味や、米国など他の国の制度との比較をするうちに、だんだん「これは抜本的に考え直さないと、投資家保護と、産業への資金供給のバランスは取れない」と思うに至りました。

ベンチャーへの資金供給には影響がなく、しかも国際的にバランスの取れた適切な投資家保護を行うことは可能であると考えています。(ご興味のある方は、下記、添付2をご覧下さい。こうした案を、ぜひ、オープンな場で検討いただきたいと考えています。)

この規制は、決してファンドだけに関連するわけではなく、将来的にベンチャーそのものにも大きな影響を及ぼすものであると考えます。引き続き、みなさんの応援をよろしくお願いいたします。

添付1:要旨(「ファンド規制見直しのリスケジュールと政治主導を」7月22日付)
添付2:詳細案(内閣府 規制改革会議宛 提言 7月15日付)

【追記 16:40】
添付1の誤字を修正しました。 ご指摘ありがとうございました。

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『起業のエクイティ・ファイナンス』関連、お知らせ3連発

拙著『起業のエクイティ・ファイナンス』

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ですが、おかげさまで売行き好調で、早速増刷がかかりました。ありがとうございます!
ということで『起業のエクイティ・ファイナンス』関連のお知らせを3つです。

1.Kindle版、出ました
昨日、『起業のエクイティ・ファイナンス』のKindle版が出ました。
電子好きの方や海外の方からは、「Kindle版まだ?」と催促をいただいてましたが、お待たせしました。
KindleやiPadはもちろん、出先でiPhoneでも読めるのですが、デザイン的にはやはり紙の本の固定フォーマットの方が美しいですね。お好きな方で(よろしければ両方で!)お読みいただければと思います。

2.Q&Aセミナーやります
『起業のエクイティ・ファイナンス』発刊記念・Q&Aセミナー引き続き募集しております。
自分の会社に当てはめた時にわいてきた疑問など、いろいろお尋ねください。

【セミナー概要】
『起業のエクイティ・ファイナンス』発刊記念・Q&Aセミナー
日 時:2014年7月30日(水)開演19:30 終了予定21:00(開場19:00)
会 場:東京 原宿 ダイヤモンド社本社ビル9F セミナールーム
    東京都渋谷区神宮前6-12-17⇒地図はこちら
主 催:ダイヤモンド社
参加費:5,000円
お問合せ先:ダイヤモンド著者セミナー事務局(担当:魚谷)
(土日祝日を除く平日・10時~17時)電話:03-5778-7294

お申し込みは、こちらのPeatixからどうぞ。

3.ダイヤモンドオンライン連載
ダイヤモンドオンラインで、『起業のエクイティ・ファイナンス』関連の連載をやってます。

第1回、第2回は、東京大学エッジキャピタルの郷治さんとの対談、第3回、第4回は、『起業のエクイティ・ファイナンス』の本の中身を抜粋してお届けしています。
特に、本日の「エンジェルの持株比率取り過ぎ問題」は、設立したばかりのベンチャーの方は、是非お読みいただければ!

(ご参考まで。)

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週刊isologue(第276号)上場前後の資本政策(2014年第2四半期)

今回は2014年第2四半期にIPOしたベンチャーを中心とする会社の資本政策について考えてみます。
(第2四半期ですが、7月に上場した3社も含めています。) 

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取り上げた企業

  • トレックス・セミコンダクター
  • 西武ホールディングス
  • フィックスターズ
  • 東武住販
  • ニュートン・フィナンシャル・コンサルティング
  • ムゲンエステート
  • フリークアウト
  • OATアグリオ
  • ポバール興業
  • メドピア
  • レアジョブ
  • VOYAGE GROUP
  • 鳥貴族
  • イグニス

ご興味がありましたら、下記のリンクからお申し込みいただければ幸いです。

「note」で単号でも買えるようになりました。(実験中)↓

https://note.mu/isologue/n/ncfd4cf806ce0

(ではまた。)

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『起業のエクイティ・ファイナンス』発刊記念・Q&Aセミナーやります!

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「起業のエクイティ・ファイナンス」の発刊を記念して、質問もたくさんしていただける少人数のセミナーをダイヤモンド社で行います。
あまりなじみがない概念がたくさん詰め込まれた本じゃないかと思いますので、まずは各章の意図や(もちろん具体的な会社や人についてはお話できませんが)実際のディールでどういった駆け引きが行われているか、などの裏話などもお話する予定です。

【セミナー概要】
『起業のエクイティ・ファイナンス』発刊記念・Q&Aセミナー
日 時:2014年7月30日(水)開演19:30 終了予定21:00(開場19:00)
会 場:東京 原宿 ダイヤモンド社本社ビル9F セミナールーム
    東京都渋谷区神宮前6-12-17⇒地図はこちら
主 催:ダイヤモンド社
参加費:5,000円
お問合せ先:ダイヤモンド著者セミナー事務局(担当:魚谷)
(土日祝日を除く平日・10時~17時)電話:03-5778-7294

会場からの質問は、本書の中身でもその他ベンチャー一般についてでもOKです。
(「質問のある方!」と訊いて「(しーん)」でも困るので、サクラの質問も準備しておく予定ですのでw、安心してどしどしご参加ください! 🙂

お申し込みは、こちらのPeatixからどうぞ。

(ご参考まで。)

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DIAMOND onlineでのUTEC郷治さんとの対談(後篇)

株式会社東京大学エッジキャピタル(UTEC)代表取締役社長マネージングパートナーの郷治友孝さんとの対談の後編が、ダイヤモンド社の「DIAMOND online」に掲載されています。

不合理なファンド規制がベンチャー生態系を破壊する
【特別対談】郷治友孝×磯崎哲也(後篇)

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内容は、

  • ファンド規制案にベンチャー界が衝撃を受けたわけ
  • 一方的に決められた規制案
  • 弁護士会の意見は「個人からファンドへの出資は原則禁止」!?
  • 日本の弱点であるベンチャー・ファイナンスを、これ以上遅らせてはならない

です。

是非ご一読を!

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週刊isologue(第275号)起業のエクイティ・ファイナンス発売記念号

先週7月10日に、拙著「起業のエクイティ・ファイナンス

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が発売されましたので、今回はこの記念号ということで、同書の「序章:今後の『ベンチャー生態系』の変化を考える 」を全文、お届けします。 
 

目次とキーワード

  • ベンチャーを取り巻く環境の進展
    • ベンチャー活況の理由
    • 現在のベンチャー環境の課題
  • M&Aがベンチャー生態系の変化を加速する
    • M&Aはなぜ徐々にしか増えないか?
    • M&Aの加速効果
  • ベンチャー生態系の中で今、何が起こっているか
    • 起業とイノベーションとベンチャーの関係
    • 企業は実は結構入れ替わっている
    • 起業を支えるファイナンス
  • 日本のベンチャー投資は米国の歴史をなぞる
    • ベンチャー・ファイナンスではタイムマシン経営が成り立つ
    • ベンチャーにもチャンスがある
    • エンジェルは「これから」登場する
  • 本書の構成
    • 順当に成長するベンチャーのファイナンス
    • 株主構成の是正が必要な場合のファイナンス
    • ベンチャーキャピタルのストラクチャー
    • ベンチャーの未来ビジョン
    • ひな型を用意

ご興味がありましたら、下記のリンクからお申し込みいただければ幸いです。

「note」で単号でも買えるようになりました。(実験中)↓

https://note.mu/isologue/n/n70c81479996b 

 

(ではまた。)

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UTEC郷治さんとの対談(前篇)がDIAMOND onlineに掲載されました

拙著「起業のエクイティ・ファイナンス

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の出版に合わせて、株式会社東京大学エッジキャピタル(UTEC)代表取締役社長マネージングパートナーの郷治友孝さんとの対談が、ダイヤモンド社の「DIAMOND online」に掲載されました。

ベンチャーブームを支える3つのツール
【特別対談】郷治友孝×磯崎哲也(前篇)

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内容は、

  • 東大でもベンチャーが盛り上がってきた
  • LPS法の生みの親がベンチャーの現場に飛び込んだわけ
  • 優先株式はスタンダードになりつつある
  • 投資契約・株主間契約があれば、「つらいときも一緒に乗り越えられる」

などです。

明日の、ファンド規制についての議論に続きます!

(ではまた。)

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「起業のエクイティ・ファイナンス」ついに発売 – 「cakes」での連載も

拙著「起業のエクイティ・ファイナンス」がついに発売されました。

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都内の大型書店では昨日の夕方あたりから並んでいたところもあったらしいのですが、Amazonでも先ほどから、

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のボタンが

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に変わりました。

この発売に合わせて、今週から「cakes」で、起業のエクイティ・ファイナンスの最終章の連載がはじまっています。

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(無料会員になれば無料で読めます。)

社会にとって起業/ベンチャーとは何か

10年後に年間7,000億円のベンチャー投資を

まず中身をチラ見してからという方は、是非。

(ではまた。)

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MARR Onlineにファンド規制のインタビューが掲載されました

M&A専門誌MARRの「MARR Online」にファンド規制のインタビューを掲載していただきました。

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全文を読むには無料会員登録が必要ですが、ご興味ありましたらお読みいただければ幸いです。

(写真の襟が片方ヘンになっているのはご愛嬌ということで、よろしくお願いします。<(_ _)>)

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