「Fintech」をどう考えるか?

先週のNHKの朝の連続テレビ小説「あさが来た」は、江戸時代から続く両替商(principal investment)が銀行(元本保証の他人資本による「預貸」)というビジネスモデルに転換し、「銀行の神様」渋沢栄一(三宅裕司)登場!という大きな節目の週でした。

そして今、欧州の金融当局などは、「この150年前に生まれた銀行という仕組みでは、今後はマクロ的に社会が必要とする資金を(中小企業や成長企業などを中心に)十分に供給することができなくなる」という問題意識を持っているようです。つまり預金は「マネー」そのものなので、銀行が破綻すると結局政府が資金を投入することになり、バーゼルIIIなどの規制もかけざるを得ないため、今後は、預金ではなく投資家のリスクによる(ソーシャルレンディング、ファンド等を用いた)資金供給方法にシフトしていかざるを得ない。すなわち「現在は銀行という業態が生まれたとき以来の150年に1度の大変革期である」という問題意識です。

「Fintech」という言葉をテクノロジー(シーズ)の側面からのみ捉えると「blockchain以外に、そんな大したネタあったっけ?」という気がするかもしれませんが、上記のように「ニーズ」と考えると、歴史的マクロ的に、そこそこ大きな話だと考えられる…かもしれませんね。

(ではまた。)

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週刊isologue(第355号)ストックオプションの「適正量」を考える(VC比率編)

今週は、「VCの保有する株式の比率とストックオプションの比率は、何か関係があるか?」ということを考えてみたいと思います。

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目次とキーワー

  • 2015年IPO企業の潜在株式割合データ(VC比率編)
  • 仮説
  • 地方企業等(自己ファイナンス型)と、急速グロース型
  • 株主にVCがいる企業、いない企業
  • リードVCがいるかどうか
  • VCの比率との関係

ご興味がありましたら、下記のリンクからご覧いただければ幸いです。 

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週刊isologue(第354号)ストックオプションの「適正量」を考える(データ編)

「ストックオプションって、何%くらいが適正量なんですかね?」という質問をいただくことがよくあります。

引受主幹事証券さんの反応等を踏まえた今までの経験から、「VC比率にもよりますが、また海外のストックオプション・プールはもっと大きいことが多いと思いますが、日本だとだいたい発行済株式に対して10%くらいを、上場に影響を及ぼさない固めの数字として考えておけばいいんじゃないでしょうか?」といったお答えをすることが多いのですが、今回からそれを、ちゃんとしたデータに基づいて考えてみようと思います。

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目次とキーワー

  • 2015年のIPO企業のデータ(92社)
  • 潜在株式割合データ
  • 設立年数での並べ替え結果

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週刊isologue(第353号)ついに登場、監査等委員会設置会社のIPO

監査等委員会設置会社は指名委員会等設置会社よりシンプルなのはもちろん、従来の監査役会設置会社よりも、ある意味シンプルな面がありますので、ベンチャーにも十分お勧めできるのではないかと考えています。

「指名委員会等設置会社をもうちょっとライトにしたしくみにニーズがあるのでは?」ということは、私は2007年から言ってました(isologue「委員会設置会社制度改造論」ご参照)ので、昨年の会社法改正でこのような制度変更が行われて、感慨深いものがあります。

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目次とキーワー

  • 監査等委員会設置会社とは何か 
  • 日本のコーポレート・ガバナンスの歴史
  • (意外にも?)ISSも推奨
  • 取引所、引受証券会社の対応
  • 「あんしん保証」の事例

ご興味がありましたら、下記のリンクからご覧いただければ幸いです。 

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週刊isologue(第352号)謹賀新年(2015年の「週刊isologue」総集編)

あけましておめでとうございます。
今週は一年の最初なので、昨年の記事を一覧する「総集編」をお届けします。
今年も、何卒よろしくお願い申し上げます。

昨年のテーマは、

  • 全米ベンチャーキャピタル協会契約ひな型(完結)
  • アリババ株分離で、ソフトバンクの米Yahoo!買収はあるか?
  • 上場前後の資本政策(2015年第1四半期、第2四半期)
  • Facebookの株式インセンティブプラン
  • ザッカーバーグのストックオプション
  • ベンチャー投資会社「Alphabet」に生まれ変わるGoogle
  • Squareの上場と「魔のSeries E調整条項」
  • 「起業のエクイティ・ファイナンス」改良版

などでした。

詳細は、以下をご覧下さい。
(以下、リンクはブログでの紹介にリンクしています。)

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