亀井大臣の「モラトリアム」は実はあんまり使われないんじゃないか?

【13:27:追記あり】

マスコミでもネットでも、亀井静香金融相が提唱している中小企業向け融資や個人向け住宅ローンの返済を3年程度猶予する「モラトリアム法案」が話題になっていて、金融がよくわかっている方ほど、「そんなことしたら、日本は大変なことになる!」と心配されているようです。

まだ法案の内容が固まったわけでもないと思いますが、この制度を、「申請すれば誰でも返済の猶予が受けられる制度」と仮定し、「中小企業」「金融機関」等の間でどのようなコミュニケーションが行われ、ゲーム理論的に、それぞれがどのように行動するかを考えてみると、仮に導入されたとしても、利用する企業は限られ、心配するほどの経済への影響はないることになるのではないかという気がします。

以下、TwitterやMixi上で行わせていただいた議論も参考にしながら、こうしたコミュニケーションと行動について考えてみたいと思います。

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週刊isologue(第26号)日本航空(JAL)はどうなっていくのか?

今週の週刊isologueは、再建の行方が話題になっている日本航空(JAL)について考えてみます。

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この問題、政府、債権者、株主、組合、取引先、顧客などとの関係が非常に複雑ですが、主に財務的な観点からどのような可能性があるかを整理してみたいと思います。

目次:

  • JALの貸借対照表を読み解く際の注意点
  • 年金の「積み立て不足額」の読み方
  • リース会計の読み方
  • (おまけ)なぜ、飛行機の型式は少ないのか?
  • ANAとの貸借対照表の比較
  • 労働組合の存在
  • JALとANAの損益構造の違い?
  • 財務的に見たJALの選択肢

 

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週刊isologue(第25号)暗号とビジネス

「シルバーウィーク」の真っただ中なので、今回は軽め(?)な話題として「暗号とビジネス」について考えてみます。

暗号は、古代から最近まで、極めて特殊な技術であったわけですが、インターネットが発達した今、一般の人にとっても非常に身近で、かつ重要な存在になっています。

また暗号は、単なるややこしい技術の話にとどまらない気がします。

暗号に限らず、古代から現代に至るまで、人類の歴史の中のほとんどでは、「肝心な情報は一部の者だけで隠し持つ」ことによって公共の安全や自分の立場を保とうとしてきましたが、インターネットは非常に「オープン」で「隠さない」ことを基本理念とする世界です。

こうした究極にオープンな世界で、どのように情報のセキュリティや信用が保たれているか、それを使ったビジネスがどういった挙動を示すのかについて考えることは、オープン化が進む現在の日本社会への示唆が含まれているのではないかと思います。

 

・・・ということで、今週の目次&キーワードは、

  • なぜ、未だにみんなメールを暗号化せずに使っているのか?
  • なぜ「暗号」が重要なのか?
  • 情報通信に関する危険
  • 「鍵配送」のコスト
  • 「エニグマ」とイギリスの数学者アラン・チューリング
  • 「オープンな」暗号方式
  • 公開鍵暗号と電子署名
  • この夏公開された映画「サマーウォーズ」と暗号
  • 誰が誰を認証するかー「認証機関」と「信用の輪」
  • 階層型ネットワーク、分散型ネットワーク

といった感じになります。

 

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(ではまた。)

 


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twitterのフォロアー3000人突破

最近、twitterにハマっておりまして、ブログの更新が少なくてすみません。

twitterを8月5日から始めたのですが、先ほど、おかげさまでフォロアー(私のtwitter上での発言を見てくれてる人)の数が3000人を越しました。

これは、決してノロくもないけど、誰もが知ってる有名人のフォロアー数の伸びに比べると、あんまり速くもない感じ。

twitter日本ランキングでは、日本100位の人が3500人くらいですから、まだ100位入りはちょっと先ですね。

私がフォローしている人の発言(タイムライン=TL)は、IFRSなど会計方面の話、監査法人の財務状況、不動産バブル崩壊後の弁護士マーケットの状況、通信政策系の話(FCCやWillcom等)、金融系の話(アイフル等)、セキュリティ(暗号・認証系)の話、古川氏のマイクロソフト伝説集の他、新聞・テレビ各社やIT系情報サイトなどからの情報があり、個人的にはかなり満足度が高い情報が得られてます。

twitterは、ちょっと覗いてみるだけでは、文脈がつかめず何をしゃべっているのかがわからないので、あまり面白さを感じないかも知れません。「外から見る」のと、「中にどっぷり浸かる」のとで景色が違って見える、というところがtwitterの面白いところ。

また、twitterはフォローする先を自分の欲しい情報を発信してくれる人に「チューン」できるので、そういうチューンをできる人には面白いかと思います。
よく、「日本人は、バラバラのメニューから前菜、肉料理、魚料理・・・と好きなものを個別に選ぶのができない」「A定食、B定食、と決められてないと選べない」と言われますが、 twitterはそういう意味では「西欧型メニュー」的です。
(日本のtwitterだけなのかも知れませんが)、twitterのアカウントを作る際に、「オススメ定食」風にアカウント一覧がありまして、この方々の会話ややりとりを見ているだけで、なんとなく感じはつかめるかと思います。

ただ、私は、この「お勧め」の方々をほとんど存じているので興味もあるのですが、人によっては自分のジャンルとずれていると感じる方もいらっしゃると思いますので、慣れて来たら自分が興味ない人はフォローを外すなりチューンしないと、「ノイズ」ばかりでtwitterの面白さはわからないかも知れません。

twitterにハマってくると、日本で最もイケてる人達と共同生活している感じ、というか、同じフロアでいっしょに仕事して、横の人に「これ、どういうこと?」と聞いたり、雑談したり、いっしょに休暇で遊びに行った面白さを共有したり、といった感覚も味わえるかと思います。

また、twitterをやり始めてからは、自分が最も興味のある話を誰かが教えてくれるようになっちゃったので、大変残念なことに、新聞やテレビを見ても、twitterで聞いてすでに知ってる情報しかなくなってしまいました。
オフコース風に言うと「♪君が、小さく見える」と、悲しい別れが迫ってるのを感じます。

しかし一方で、twitterは「情報発信されてから2分がピーク」という非常にリアルタイムなメディアなので、昼間の時間が自由にならないサラリーマンの方などが夜にまとめて読んでもあまり面白く無いんじゃないかと思います。
このため、日本でtwitterが面白いと感じる人は、会社社長や学者、自営業者、ニート等、自分で時間を主体的にコントロールできて、いつでも情報が受発信できるような人を中心に、50万人から100万人くらいじゃないかなあ、と思ってます。

以上、ご参考まで。

もしご興味があれば、

http://twitter.com/

でアカウントを作って(1分で作れます)、「isologue」をフォローしていただければ幸いです。 

 

(ではまた。)

 


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Bengo! (ベンゴ)

先日、法律事務所オーセンス弁護士ドットコムを経営されている元榮 太一郎弁護士からいただいたマンガ「Bengo!」

 

 

体育会系カタブツ弁護士・若林航大とアメリカ帰りの茶髪のチャラ男・松下弁悟。『ドラゴンボール』をこよなく愛する二人がコンサバティブな日本の法廷に新風を巻き起こす!! 裁判員時代に贈る最強弁護士ロマン!!

 

このマンガ、いわゆる「弁護士マンガ」ではあるのですが、「あえて法律論を中心に据えず、ドラマ中心」にしている、とのこと。(スーパージャンプに連載中だそうです。スーパージャンプ、読んだことないですが。)

 

確かに、他の法律系マンガは、実際の事件や法律のウンチクが真ん中にあって、その周りにドラマを肉付けしていく感じのものが多い気がしますが、このマンガは、「あえて、法律よりもドラマを中心」にして「裁判のシーンなど、弁護士から見ると『微妙に現実とは違うんじゃないの』とツッコミどころ満載にはなってます」が、「あえてそうしている」とのことで、今まで、法律マンガなど読まない層の人たちに法律にアクセスしてもらいたい、とのことです。

 

いただいて一気に読みましたが、確かにすごくマンガとして面白い。

(著者の きたがわ翔 さんは、私も好きな絵柄のマンガ家さんの一人で、以前モーニングに連載していた「刑事が一匹」

 

刑事が一匹… 1 牙の女王 起の巻 (モーニングKC)
きたがわ 翔
講談社
おすすめ度の平均: 5.0

5 めずらしく。
5 圧巻!!

 

も、ちょっと変わった刑事ドラマでおもしろかった。)

 

元榮弁護士とは、弁護士界の現状や「過払い金返還訴訟バブル」後の弁護士マーケットがどうなるか、といったお話ができたのですが、世界の弁護士法の改正の動向や、世界戦略、メディア展開までいろいろ考えられていて、しかも、ビジネス的な観点からも非常に面白く「熱い」ので、面白かったです。

ぜひ、一家に一冊!・・・と言いたいところですが、青年誌のマンガなので、最初の数ページ目からいきなり小さなお子さんにはあまり見せられないシーンも登場しますので、ご注意を。:-)

 

(ではまた。)

  

ご参考:スペシャル対談!「BENGO!」漫画家 きたがわ翔さん & 弁護士ドットコム代表 元榮太一郎
http://www.bengo4.com/feature/bengo/bengo-interview1

 


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週刊isologue(第24号)「紙メディアの無い世界」の覇者は誰か?(後編)

前回・今回の「週刊isologue」では、「紙メディアの無い世界」の覇者は誰か?として、新聞・雑誌・書籍等の近未来がどうなっていくのかについて考えております。

前回は、まず現状の足元として、新聞社や出版社の業績がどうなっているかのおさらいをいたしました。

今回は、この現状が、近未来の「紙メディアの無い世界」にどう繋がって行くのか、そのシナリオについて考えてみたいと思います。

(ちなみに、タイトルの「紙メディアの無い世界」というのは、「ポスト”紙メディア”の世界」へは、どのようにたどり着くのか?ということを象徴的に表現してみたものですが、日本中の紙や紙メディアがゼロになることを想定しているわけではありません。念のため。)


先週の前編は、いろいろデータの下調べや仮説を固めることに終始していたのですが、twitterで@maneosenooさんに、
「ちょっと物足りない、早く後編が読みたい」
という趣旨:-)のコメントをいただいたので、「後編も物足りなかった」と言われないように、週末から月曜にかけてゴリゴリ書いていたら、印刷して21ページもの大作になってしまいました…。

今週は、@maneosenooさんに、

今週のisologue面白し。ポスト紙メディアの覇者を大胆予想!!覇権を握るのはズバリ・・・続きは週刊isologueで(笑)

と、気に入っていただけたようでよかったです。:-)

 

・・・・ということで、今週の目次&キーワードは、

  • 紙メディアのV字回復はあるのか?
  • 変化は直線的には起こらない
  • 「継続企業の前提」とは?
  • 新聞各社の資産構成と純資産、有利子負債
  • リストラはできるのか?
  • そもそも、なぜ新聞・雑誌・書籍は読まれるのか?
  • 「プラットフォーム」とネットワーク外部性
  • 「覇者」は誰か?(IBM ORCL HPQ DELL MSFT SONY GOOG APPL EBAY AMZN YHOO??)

等になります。

 

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よろしくお願いいたします。

(ではまた。)

 


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エヴァとコーポレートガバナンス

Twitterで@mikeexpoさんから(一見あほですが重要な)ご質問をいただきましたので、回答させていただきます。

mikeexpo :先生、エヴァと監査の関係はいかが考えればよろしいですか?

 

統治を行う機関(株主総会、取締役会等)は「ゼーレ(=[独] Seele、魂)」という言葉に端的に表されるように、それ自体は現実世界に直接働きかける手段を持っていません。

このため、統治機関は、代表取締役・代表執行役などの代表機関(碇ゲンドウ)に対して委任を行い、委任された代表機関が組織を代表して実際の業務を行うわけです。

しかし、このとき、委任者と受任者の利益は、必ずしも一致するとは限りません。(エージェンシー問題。)

このため、受任者の行動が委任者の意図するところと一致しているかどうかを監査する第三者(加持リョウジ)の存在が必要になってきます。

以上が、監査が必要な理由です。

このため、監査において最も重要な点の一つは、監査を行う者が、監査対象である受任者から精神的(及び外観的)に独立しているかどうかであり(「独立性」)、監査を行う者を選定する場合には、その点に十分、注意する必要があります。(「冬月」事件、等。)

以上のように、エヴァをきちんと学べば、コーポレートガバナンスや監査について正しく理解することができます。:-)

 

(ではまた。)

 

 


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週刊isologue(第23号)「紙メディアの無い世界」の覇者は誰か?(前編)

今週と次週の有料メルマガ「週刊isologue」は、「紙メディアの未来」のお話です。
今週は、近未来の紙メディアがどうなるのかを考察する前提として、日本の新聞社、特に、先週半期決算が報告されたばかりの日本経済新聞社の決算と、出版大手3社、集英社・講談社・小学館の業績の「厳しい」現状について、見てみたいと思います。

 

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世界中で、新聞社の業績の悪化が伝えられています。また、出版社の業績もよくありません。テレビやラジオなど電波のメディアも調子は良く無いですが、「紙」のメディアも衰退の危機にさらされています。

2年前に「紙メディアが無くなる」なんて言ったら、「お前はパソコンばっかり使ってるからそういう妄想に取り付かれるのであって、実際には紙が好きな人の方が多いんだから、紙メディアがなくなるわけないじゃないか」と「オタク扱い」されたもんでした。

しかし、最近の都会では、電車の中で新聞・雑誌・書籍を読んでいる人を、ほとんど見かけなくなってきたのではないかと思います。代わって今や、電車の中や鉄道のホームは、携帯電話、PSP、Nintendo DS、iPhoneといった「ガジェット」の画面を見つめる人であふれています。

さらに、アメリカでは、携帯電話のような小さい画面ではなく、もっと画面が大きく新聞や雑誌・書籍を読むのに適した「電子ブック」も姿を見せ始めています。ECのアマゾンが「キンドル(Kindle)」を発売し、ソニーも電子ブックの新機種の構想を発表しました。

またアップルのiPhoneでは、既に各種の新聞や書籍が読めるサービスが利用できますが、9月以降に、より画面の大きな「タブレット」の新製品が発表されると噂されています。

 

中世に「紙」というメディアが生まれ、グーテンベルクが1445年頃に活版印刷技術を発明して以来、つい最近まで数百年間の間、人間の社会は情報のやりとりを「紙」に大きく依存してきました。

確かに紙は、安価で携帯性にも優れています。しかし一方で、コンピュータやインターネットが発達した今、紙のデメリットも目立って来ました。

紙媒体はまず、インタラクティブではありません。
携帯のメールやゲーム等に惹き付けられるのは、利用者のアクションに合わせて「反応」が返って来るところではないかと思います。
もう少しカッコよくネット系の言い方をすると、そこには単なる「情報」ではなく「エクスペリエンス」があるわけです。
会ったこともない教養あふれる知識人が書いた文章よりも、知り合いから来た他愛も無いメールを読んだり知り合いの日記にコメントする方が、一般の人を引きつけるということかも知れません。

また、紙は、タイムリー性がありません。
一度印刷すると変更がききませんので、印刷する前の編集に時間をかける必要があるし、それを印刷して、物理的に配送しなければならないわけです。

コスト上も紙は不利です。
インターネットでは、新聞1部程度の情報を世界のどこに送っても、今やほとんどコストはかからなくなっています。ところが、紙だと送るのに費用がかかるわけです。

経営の観点から考えてみても、紙は大変です。
ネットではほとんどコストをかけずに情報が送れるため、ネットで情報を配信するのはあまりマネジメントのスキルが無くてもできてしまう場合も多い。しかし、紙という媒体を利用する場合はそうもいきません。
見込み生産をしなければならず、「在庫」も発生しますし、「返品」のリスクもあるのに加えて、物を出荷したり入金したりといったタイミングが大きくズレてくるため、資金繰り、在庫管理、棚卸し、万引き防止など、経営管理のノウハウを持っていることが重要になってきます。

また、特に、新聞のように、短い時間に極めて大量の家庭や職場に速報性のある情報を届けなければいけないものの場合、印刷設備の投資も巨額になります。
今やブログのサービスを利用すれば、誰でも情報が発信できるのに対し、新聞業を営むのには、資金的にも経営ノウハウ的にも極めて大きな参入障壁が存在しているわけです。

加えて「エコ」が叫ばれる昨今、原料に大量の木材を必要とする紙は、肩身が狭くなりつつあります。新聞・雑誌は1部・1冊なら携帯性に優れていますが、たくさん溜まると非常に重くなり、高齢化する社会では運んだりゴミに出したりするのも一苦労な存在になってしまっています。

こうなると、10年後20年後に、世の中で「紙」というメディアが使われているのかどうか、大きな疑問がでてきます。
さらに、2年前には現在のように紙メディアが凋落する姿は予想できなかった人が大半でしょうから、もしかしたら、10年20年と言わず、わずか2年後くらいには、「紙の次のメディア」の姿が誰の目にも明らかになっているかも知れません。

このため、今回と次回では、こうした「ポスト”紙”」への変化がどのように進むのかを考えてみたいと思います。

もちろん「週刊isologue」ですので、CPUの性能がうんぬんという技術的観点というより、財務やビジネスモデルの切り口から、どういう「未来」が来るのかを考えてみたいと思います。

 

・・・・ということで、今週の目次&キーワードは、

  • 大手新聞社財務状況の概要
  • 日本経済新聞社の連結赤字転落
  • 集英社・講談社・小学館の業績推移

等になります。

 

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池永朝昭弁護士のブログでのご意見について

先日の記事には、多くの人から、ブログの記事、コメント欄、twitterでのコメント、メール等でご意見をいただきました。深く御礼申し上げます。

また、弁護士の池永朝昭氏のブログにおいても、私の先日の記事に関してのコメントをいただきました。どうもありがとうございます。

今回は、池永先生のブログでのご意見について、以下、私の考えを述べさせていただければと思います。

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