カントリーリスクと正常性バイアス

日頃、仕事は日本ドメ中心で、あるとしても先進国関連なので、カントリーリスクを日頃意識することはなかったのですが。
たまには親孝行をと思って、春休みに私と奥さん双方の両親をつれてセブ島に(格安)バカンスでも、と思ったらフィリピンが国家非常事態宣言ですと。
(慣れないことをすると、これです。)
以前、タイからの来客があったときに、ちょうどタイでクーデターがあったので、あわてて「大丈夫ですか?帰国できるんですか?」と聞いたら、「いやー、毎年1回くらいはかならずクーデター騒ぎがあるので、お祭りみたいなもんですよ」と動じる風もなかったので、東南アジアだったらそんなもんなのかも知れませんが。
サリン騒ぎの時も、外国の人は「トーキョーは大丈夫なのか!」と心配してくれましたが、別に住んでる方は別に何にも感じなかったわけで。
(「正常性バイアス」ってやつでしょうか。そういえば、バブルも、よその国から見ると明らかに異常なのに、その国でどっぷり浸かってると気づかないんですよね。)
−−−
ということで、私はともかく、じーさんばーさん、女、子供らは、「止めとかない?」という意見だったので、とりあえずキャンセル。キャンセル期限がちょうど今日までだった。運が悪かったのかよかったのか。
(ではまた。)

[PR]
メールマガジン週刊isologue(毎週月曜日発行840円/月):
「note」でのお申し込みはこちらから。

言語の力(トリノオリンピック特別企画)

荒川が金獲得。ということで、私も世界に出て戦ってみたらどうなるか、ちょっくら考えてみました。
私のページは、昨日現在で(世界)12,793位以前書いた1月末時点での瞬間風速では7,031位でしたが、
AlexaのTop Sitesというページの左下に「By Language」という、言語別のトップ100のサイトが掲載されてますので、それと比べてみたのが次の表。
alexa_by_language.jpg
英語のサイトが強いのは当たり前として、日本語のサイトより、すでに中国語(簡体字?)のランクが高くなってるところが注目かと思います。
このランクは、きっと、「その言語を使う人の人口」×「経済力・ITリテラシー」を表してますよね。
例えば、フランス語よりドイツ語の方がランクが高いサイトが多いとか、ヘブライ語よりアラビア語の方がかなり高めだとか・・・よく見るといろいろ面白いかと。
ここで、isologueが獲得した瞬間風速7031位というのが、その言語のランクのどれくらいのところに位置されるか、というのを見てみると、チェコ語とかノルウエー語などあきらかにマイナーそうな言語はともかく、ロシア語やBRICsのブラジルをかかえるポルトガル語のサイトでも、32位とか40位に入るというところがちょっと驚きですな。
(日本語のサイトがロシア語のランキングに入ったら、という設定に何の意味があるのかというツッコミはさておき。)
−−−
ちなみに、一番ランクが低めのフィンランド語のランキングにあてはめてみると、なんとベストテンに入るほどのトラフィックをいただいていております。
日本語のパワーに感謝、とも言えますが、マイナーな言語の国の方は、その分、英語などの外国語の能力が高いんでしょうから、良し悪しではあります。
−−−
さて、今トリノオリンピックをやっているイタリアの言語パワーですが、これが意外に低い。isologueのピークの7,031位はもちろん、昨日時点での12,793でも100位以内に入りますな。
昨日のイタリア語の100位は、ACミランのホームページ。
image_server_acmilan.jpg
最後に、AC Milan 対 isologueの熱い戦いの図をごらんいただきながら、本日はおわかれしたいと思います。
graph_acmilan_tez.png
(さようならー。)

[PR]
メールマガジン週刊isologue(毎週月曜日発行840円/月):
「note」でのお申し込みはこちらから。

【お知らせ】プログラム再開

cgiのプログラムを再開させてみました。
(とりあえず、常時稼働しているっぽいスパム・コメントやトラックバックのフィルターを休ませて、様子を見ています。)
取り急ぎ。

[PR]
メールマガジン週刊isologue(毎週月曜日発行840円/月):
「note」でのお申し込みはこちらから。

【緊急】 しばらくプログラム停止します

MT3.2にバージョンアップしたら、プロバイダさんから電話がかかってきて、
「おたくのMTが、CPUの8割方の負荷になっている」
とのこと。
サーバーのハード的不安定さも発生しているようで、サーバを交換するのに支障になるので、とりあえずcgiを止めてくれ、とのことです。
ので、しばらく、コメント、トラックバック等の機能を停止させていただきます。あしからず。
今日中にはサーバの交換が終了するので、明日はとりあえず復活させますが、機能をしぼるなど、ご迷惑をおかけする部分があるかもしれません。
(取り急ぎ。)
#スパム監視機能あたりがあやしいかもしれませんが・・・・どうすればいいんでしょ?
#ではまた。

[PR]
メールマガジン週刊isologue(毎週月曜日発行840円/月):
「note」でのお申し込みはこちらから。

取締役の欠員はどうするのか?

Law Maniacのminoriさんの「仮取締役の選任」というエントリより。

現実化してきた感のある、「ライブドア社における取締役の欠員」。
 やるのかなー、仮取締役の選任申請。やるんだろうなあ。
(中略)
 仮取締役とは、商法258条に定められている制度です。
 「 法律又ハ定款ニ定メタル取締役ノ員数ヲ欠クニ至リタル場合ニ於テハ、
  任期ノ満了又ハ辞任ニ因リテ退任シタル取締役ハ、新ニ選任セラレタル
  取締役ノ就職スル迄仍取締役ノ権利義務ヲ有ス
 2 前項ノ場合ニ於テ必要アリト認ムルトキハ、裁判所ハ利害関係人ノ請求ニ依リ
  一時取締役ノ職務ヲ行フベキ者ヲ選任スルコトヲ得此ノ場合ニ於テハ本店及
  支店ノ所在地ニ於テ其ノ登記ヲ為スコトヲ要ス 」
 東京地裁だと、商事非訟の事件を担当するのは民事8部です。
 申請が行われると、裁判所は
 1.申請人の利害関係
 2.取締役に欠員が生じていること
 3.仮取締役を選任する必要性
を、審理して、仮取締役を選任します。
 通常は弁護士さんが選任されるそうですが、LD社としてみると、平松氏を選任して欲しいところ。
 どうなるんだろう。

わたしもどうするんだろうと思っていたんですが、本日のライブドアの適時開示資料「代表取締役の異動に関するお知らせ」を見てみると、まだ(一応)3人残ってらっしゃる模様。

尚、平成18年2月14日開催の取締役会でこのような事態の場合に備え、代表取締役が逮捕された場合には代表権を異動させることを決議しておりました。

とあります。取締役としての当然の注意義務の結果と言いましょうか、手回しがいいと言いましょうか。結果として山崎氏という34歳の方が代表取締役になって、

旧代表取締役である熊谷史人氏については、取締役に対する辞任届を現在受理していないため、引き続き取締役の地位についております。

ということで、合計3人取締役が残っていて、(一人は拘置所内にいて、常時欠席するにしても)、一応、過半数2名の出席で決議ができるように、あえて(堀江被告等とは違って)、熊谷氏は辞任届を出さなかった、ということでしょうか。
(もちろん、さらにもう一人逮捕されたりすると、取締役会が成立しなくなりますので、仮取締役の選任とか株主総会の開催を行わなければならないのでしょう。)
前にも申しましたが、1株100円以下で株が買えるということで、記念に1株買ったり、売るにしても1株だけ残して売った株主も多いと思いますので、もしかしたら、株主数は以前の20万人から30万人くらいに増えちゃっているかも知れません。
株主総会の招集通知を送るだけでも大変。
これも前述の通り、何万人か来ることになったら、会場選びも一苦労。
それよりも。
週刊ダイヤモンドの今週号に載ってましたが、上場廃止になったら、保管振替機構からも追い出されることになり、株券も刷らないといけなくなって、印紙代やら印刷費やらで、100億円単位のお金がかかることになりそう、とか。
結局、大幅な株式分割は実質的な資本コストを上げるし、将来 上場会社の株券が廃止されることになっても(上場廃止のリスクを考えれば)、むやみに1株を細かくしちゃうと大変なことになりうる、という大きな教訓を残しましたね。
(大変ですね。)

[PR]
メールマガジン週刊isologue(毎週月曜日発行840円/月):
「note」でのお申し込みはこちらから。

本日こそ?

今、弁護士が接見していて、接見が終わり次第(粉飾で)再逮捕、というウワサを聞きましたが。
もう何回も「本日再逮捕」というのがずれこんでいるわけですが、マスコミさんというのは、どうやって「本日再逮捕」という確証を得るのかしらん?、というのは改めて考えてみると不思議ですね。
検察の方が「今日再逮捕かもねー」ともらすとも思えないのですが、地検特捜部の担当の人が逮捕状を請求しにいく(らしい)のを目撃したとか、そういうことなんですかねぇ?
昨日のエントリに対して、やぶ猫さん曰く;

粉飾である、ということを証明するためには、粉飾されていない正しい決算の姿が明らかになっていなければならないと思われます。時間がかかるのも無理ないかと。。。

おっしゃるとおりですね。
ただ、地検の検事さんが、ライブドアの連結試算表の組み換え仕訳をExcelに入力してる、というような姿も想像しにくいんですが。
会計士がやるような包括的・全体的・会計監査的なチェックをもう一度やりなおす、というよりは、個別の「利益操作」の行為自体を、証言、供述やメール等の証拠を固めて法令等との対応を確認し、論破されないようにする、といった作業イメージの方が、「検事さんっぽい」気はします。
(追記:)
やっと、逮捕されたようですね。
(ではまた。)

[PR]
メールマガジン週刊isologue(毎週月曜日発行840円/月):
「note」でのお申し込みはこちらから。

今日もナシ

本日も、粉飾での再逮捕、というのは無いようですねえ。
「粉飾である」という理論構築に手こずってらっしゃるんでしょうか。

[PR]
メールマガジン週刊isologue(毎週月曜日発行840円/月):
「note」でのお申し込みはこちらから。

人間の出生に関する素朴な疑問

昨日、Movable Type3.2のインストールをしながら思いついた素朴な疑問。
人間の赤ちゃんは、生まれてくるときに「おぎゃー」と泣きますが、なんででしょうか?
昔、「肺の中に入っている羊水をはき出すため」というような説明を聞いて単純に納得してたんですが、よく考えてみると、もしそうであれば他の哺乳類もみんな生まれてくるときに「おぎゃー」と言いそうなもんです。(動物の出産シーンで仔馬や子犬が「おぎゃー」と言ってるのを聞いたことがない。)
第一、出産という非常に無防備な状況で「おぎゃー」なんて声を出したら、自然界だと一発で他の動物に襲われちゃうはず。
人類が他の動物に比べて絶対的に強い立場を確立したのが何十万年前か知りませんが、他の動物の襲撃を受ける可能性がある限り、出生時に「おぎゃー」というのはかなり危険なことのはずで、「泣かない(で済む)遺伝子」を持った人類の方が生き残ってきたとしてもおかしくないと思うんですが。
とすると、人類が出生時に「おぎゃー」というようになったのは、ここ数千年くらいのことなんでしょうか。
(うーん?)

[PR]
メールマガジン週刊isologue(毎週月曜日発行840円/月):
「note」でのお申し込みはこちらから。

MT3.2に移行

大変遅ればせながら(Uさんすみません)、このブログのシステム「Movable Type」のバージョンを3.2にアップ。
(以下、テクニカルな話に興味がない方には関係ない内容になっております。)

続きを読む

[PR]
メールマガジン週刊isologue(毎週月曜日発行840円/月):
「note」でのお申し込みはこちらから。

世界一のブロードバンド大国ニッポンと資本市場

本日もバタバタしてまして、茶飲み話で恐縮ですが。
先日、シリコンバレーから電話をいただくことになっていたのに、自宅の仕事用の電話番号を間違って伝えたりして右往左往した末にやっとつながって、「すみません、いつも事務所でも家でも外出先でも、最近はクライアントとのやりとりがほとんどメールで、電話を受けるということがあまり無いもんで。」と言い訳をしたところ、
「いやー、いかにも日本の方、って感じですね。」
と言われまして。
日本人のひがみ根性で、「いかにも日本の方」と言われると「バカにされてる」と思っちゃうわけですが、念のため「なんで?」と聞くと、
「シリコンバレーじゃ、モバイル端末なんて使ってるやつはまずいない。
営業マンで、シンプルなモバイル端末を使っているやつはいることはいるが、それもそんなに多くはない。
企業の回線もT1の1.5メガの回線。しかも、月650ドルもする。(!)
家庭用だとケーブルテレビがあるので、もうちょっと速くて安いが、企業は『ケーブルを引き込む配管がない』とか言われて、結局T1を使ってるケースが多い。」
とのこと。
日本じゃ、73歳になる私のオフクロですら、100MのBフレッツ光を使ってますぜ。しかも月50ドル未満。
「T1」は、90年代中頃に庶民が「ピ〜ロ〜、ピー、ガー、ザー」と28.8Kとか56Kのモデムで通信していた時代には、一部の大企業だけの特権でありブルジョワ〜な雲の上のあこがれ的存在としての響きがあったわけですが、21世紀になってからはついぞ聞いたことがありませんでした・・・。
ノートパソコンもKDDIのCDMA1Xwinで最大2.4Mbpsで快調ですし。
「いかにも日本の方」ってのはホメ言葉だったわけですね。
いつの間にか、あの「シリコンバレー様」よりスゴいブロードバンド環境になっていようとは。
−−−
聞くところによると、オンライン証券の手数料も、日本はすでに世界最安値になっている、とか。
韓国もアメリカに比べるとかなり激安らしいですが、日本はさらにそれより安くて、すでに取引額に対して数ベーシス(0.0X%)程度の競争になってます。
−−−
日本って、ダメなところをことさら強調して、「このままじゃ、世界に置いて行かれるー」とか「日本が地盤沈下するー」とか騒ぎますが、世界一になって見るとそれをひけらかすこともないわけで・・・なんと危機意識が強く、かつ控えめな国なんでしょう。
日本がこういう「消費者にやさしい」激烈な業者間競争が行われる国になったというのも、官庁がリーダーシップを発揮したとか、既存の大手キャリアが率先してやった、というよりは(のもさることながら)、元水天宮にあったあの会社のあの方のおかげ、という面が強い気もします。
−−−
ひるがえって、資本市場の方ですが。
数年後に、(仮に)日本が名実ともに世界一の株式市場がある国になったときに、(上述の通り、そのときはたぶん、それをあまり意識しなくなると思いますが)、冷静に振り返って考えてみると、「ホリエモンの(反面教師の)おかげで、今の日本の株式市場があるなあ」という日がくるような気もします。
KKRミルケン氏とかエンロンもそうですが、資本市場というのは、その変革または止揚に貢献した(やりすぎちゃった)人を犯罪者という人柱にしてしか成長できない魔性の生き物なのかも知れませんね。
(ではまた。)

[PR]
メールマガジン週刊isologue(毎週月曜日発行840円/月):
「note」でのお申し込みはこちらから。