「電子系の法律」について考える(第4回:e-Taxと申告電子化へのニーズそのもの)

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以前申し上げたとおり、少なくとも個人が電子証明書を取得してまでe-Taxで確定申告しようというニーズは非常に小さいと思われますが、確定申告の電子化の潜在的ニーズは着実に増えているの図、というのを、たまたま本日見つけましたので、ご参考まで。
nta_go_jp.png
alexaで見た国税庁ホームページへの「リーチ(閲覧人数)」の図、ですが、見事に3月15日あたりをピークに山がそそり立ってます。(しかも、毎年逓増。)
ページビュー自体
nta_go_jp_pv.png
が、リーチほどには増えてないところを見ると、利用者は増えているけど、学習効果が働いて、あまりホームページ内をうろうろしないで済むようになってきているのかも。
トラフィックの山も、昔は3月前半に分散していたのが、毎年、3月15日のピークがキツくなってきており、慣れで「期限ギリギリで大丈夫」と余裕が出てきているようにも見えます。
今年は、(正確にはよくわかりませんが)、500万人くらいの人は何らかの形でホームページを使ったんじゃないでしょうか。個人が全員確定申告するわけではないので、これは、かなりすごい数字ではないかと思います。
同じくalexaで「Where do people go on nta.go.jp?」という欄を見てみると、現在のアクセスは、

rosenka.nta.go.jp (路線価)- 37%
nta.go.jp(トップページ) – 33%
taxanswer.nta.go.jp(タックスアンサー) – 12%
taxanser.nta.go.jp(昔のスペルのタックスアンサー) – 6%
tokyo.nta.go.jp – 4%
e-tax.nta.go.jp(e-Tax) – 2%
kantoshinetsu.nta.go.jp – 1%
osaka.nta.go.jp – 1%
nagoya.nta.go.jp – 1%
Other websites – 3%

ということで、路線価がトップですね。
これは、確定申告シーズンじゃない現在の表示だからであって、確定申告シーズンには申告書作成コーナー(www.keisan.nta.go.jp)がトップになる、ということなんでしょうね。(来年の3月に、要チェキラ。)
e-tax.nta.go.jp」へのアクセスが2%もあるのが物悲しいというか、そこでなんとかe-Taxを理解しようとした人の大半が途中で挫折してるかと思うと、国家的に非常に大きな損失だという気がします。
ということで、ホームページで確定申告書を作成した後、そのまま「プチっ」とボタンを押すだけで申告が完了するなら、納税者もすごく楽だし国税庁の職員の方も楽になるはずで、国税庁さんには現在の電子証明書やICカードリーダーなどを購入しなければいけないガチガチのセキュリティで大変手間もかかる「e-Tax」をやめるご英断を求めたいところであります。
(ではまた。)

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14 thoughts on “「電子系の法律」について考える(第4回:e-Taxと申告電子化へのニーズそのもの)

  1. 医療費控除の還付申告

    平成17年度の確定申告書を作成した。住宅ローン控除はもう無いし(平成9年当時は5…

  2. e-Taxよりもすごいのは、KSKという税務署の管理システムです。建設に12年(!)、3000億円以上かかり、毎年の運用費に600億円以上かかっています。
    http://yellowdude.air-nifty.com/articles/2004/04/index.html
    これは税務署間の連絡をするだけで、納税者には何のメリットもありません。しかも、このシステムのために納税者番号が(住民基本台帳とは別に)つけられたのですが、政治的事情で納税者の「名寄せ」はやらないというシステムです。

  3. >建設に12年(!)、3000億円以上かかり、毎年の運用費に600億円以上かかっています。
    (うひゃー!)
    不勉強ながらKSKというのは全く存じませんでした。国税庁の職員数は6万人弱らしいので、
    http://www.mhlw.go.jp/shingi/2002/05/s0517-3a.html
    (↑この数字も注意してみる必要がありそうですが、、、)
    1人あたりの投資額5000万円超というのは、各人のパソコンを2年に一回取り替えるとしても、12年で200万円はしないでしょうし、、、
    事務効率化以外の効果がないとしたら、ちょっとありえない数字ですね・・・。
    どうもありがとうございます。

  4. 磯崎さん、こんにちは。
    私も各種電子申請のために住基カードを取得したのですが、会社を休んで役所へ行かなければなりませんでした。
    カードリーダーは、役所のヒト曰く「家電量販店で売ってますよ、これが適合機種リスト」。→秋葉のヨドバシでも売ってませんでした(結局amazonで購入)。
    使うまでのハードルが高ければ普及しませんよね。
    因みに住基カードそのものの普及率は0.7%とか。この間郵便局で身分証明書に住基カードを出している人がいて「おおっ」と思いました。

  5. はじめて投稿します。
    電子署名の正しい理解が(まだ)普及していないというのはそのとおりかもしれませんが、だから電子署名が不要というのは暴論ではないでしょうか。
    参考)
    http://www.takagi-hiromitsu.jp/diary/

  6. 実は、そこは読んでいてもわからなかったところでした。
    e-Tax が使う電子署名は、普通の普通の金融サービスと同じ程度でよいという意味でしょうか。
    セキュリティにおいてIC カードを使うほどの“強度”は要らないという主張であれば、特に反対はしません(あえて賛成もしませんが)。

  7. (あ、mohnoさんって、昔(2002年)お世話になったmohnoさんですね。
    その節は大変ありがとうございました。気づくのが遅れましてすみません。)
    こちら、
    http://www.tez.com/blog/archives/000733.html
    にも書かせていただいたとおり、国税庁のホームページで作った申告書をプリントアウトして郵送する場合には三文判でいいのに、なぜ同じものをネットで送る場合には実印よりも強固なセキュリティが必要なのか、ということです。
    ややこしい申告書を詳細に埋めた上にIDやパスワードまで盗んで、税金まで代わりに払ってくれる人がいるんでしょうか?
    還付請求の場合には、よりリスクが高まりますが、それとて、紙の申告書を提出して本人名義のニセ口座を作って振り込ませる方が、パスワードとIDを盗むより、はるかに楽なはず・・・。
    還付請求するということは、先に源泉されてないといけないし、そのリストも詳細に作らないといけないので、ねつ造に苦労する割に、税務署の職員さんが「アヤシイ」と思って源泉徴収義務者の調書と突き合わせれば、振り込まれる前にバレちゃう可能性も極めて高いですし・・・。
    ・・・ということです。

  8. e-Tax に IC カードは必要か?

    磯崎哲也さんのブログ(ISOLOGUE)のエントリ「「電子系の法律」について考える(第4回:e-Taxと申告電子化へのニーズそのもの)」に対するコメントで…

  9. 大変お恥ずかしい。自分のブログにコメントが付いて、エントリの誤読&e-Taxの理解不足であることに(ようやく)気づきました。
    そもそも“ユーザー”に電子署名を求めるという発想がなかったという点はあるものの、だからこそここでの議論になっているというところに思い至らなかった点を深く反省しております。
    申し訳ございません。

  10. 私のところに「国税電子申告・納税システム(e-Tax)」の利用を薦める行政指導とアンケートが届いたので、私のところのblogでネタにしてみました。
    @niftyの”ココログ”サービスのトラックバックが上手く機能してないようなので、こちらにコメントさせていただきます。

  11. こんにちは。
    自宅にe-Taxの案内とアンケート葉書が届きました。
    アンケートは傑作で、今後の利用意思への回答欄に、「利用しない」の選択肢がないのです。集計発表が楽しみです。
    「申し込み>>ID・仮パスワード郵送」にしてくれと頼んでみました。
    勤務先へは、国税の調査部門が勧誘をかけてくるので、いやらしさを感じます。

  12. うちも、昨日来ました。
    「アホなブログ、書くな」というお叱りの手紙だったらどうしようかと思いましたが、そんなことあるわけなかった、です。
    情報、どうもありがとうございます。
    (ではでは。)