日本では金持ちは幸せになれないのか

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最近よくトラックバックをいただく小飼 弾さんの「一億総貴族化社会」より。

実は、金は稼ぐより遣う方が難しいのだ。(中略)
「金を稼ぐ」という行為は、「多次元を一次元にmapする」行為だ。額に汗して得た100万円も、万馬券で当てた100万円も、一度100万円になってしまえばどちらも同じ100万円だ。金を遣うのはこれの反対だ。ある人は100万円でうまいものを食って贅肉に”map”し、別の人はそれで本を買ってうんちくに”map”し、はたまたある人はそれを再投資して、「それが200万円になるリターンと10万円になるリスク」に”map”する。稼ぐのは画一的で、遣うのは多様的なのだ。

私も日本社会は、「収入側(の格差が広がっていること)」よりも「支出側」に問題がある気がします。
年収2000万円効用最大説
もう20年以上前ですが、ある大学教授(経済学)曰く、
「日本ではどうも年収2000万円くらいの人が効用が最大って気がするなあ。
それ以上稼いでいる人を見ても、あまりに忙しくて好きなことをする時間がなかったり、家族と生活がすれ違いだったりして、あまり幸せじゃないような気がする。」
とのこと。
その後、日本もちょっとは実力社会になった?ので、もうちょっとトルクのピークは高回転側にシフトしてる気もしますが、ミクロ経済学の教科書に「貨幣の限界効用=1」てなことが書いてあるのに反して、日本では金を持てば持つほどスケーラブル(青天井)に幸せになっていく感じが全くしません。
年収1億円の人が年収300万円の人の30倍くらい幸せそうかというと、まったくそう思えない。(隠してるだけで、ホントは30倍以上幸せなのかしらん?)
なぜか?ということについて、儒教がどうの士農工商がどうのこうのという説明も可能かとは思います。本日発売のスピリッツの「美味しんぼ」でも、「最近は拝金主義の世の中になって嘆かわしい」てなことが書いてあって、背景の絵が雑誌の証券投資の特集記事だったりするので、私としてはそっちの方が嘆かわしかったのですが。とかく日本だと急速に金持ちになった人は「成り金」扱いを受けたりするわけですが、そうした扱いに負けないくらい「金があって幸せ」ということにならないと、誰も金持ちになろうと思わないし「そこそこ」しか目指さないわけで。
優秀な人が「そこそこ」しか目指さない社会のマクロのパフォーマンスは、優秀な人が青天井に付加価値の増大を目指す社会に比べて、著しくパフォーマンスが悪くなるのは明らかです。
ベンチャーを起業しても、時価総額50億円にして自分が何十億円か獲得したら、それ以上稼いでもバッシングを受けるだけということだと非常に困るわけです。100億円の企業を1000億円に、1兆円の時価総額の企業を10兆円に押し上げる経営者に対して、「やりがい」の他には、「使い道のない金」と「バッシング」だけが報酬というのでは、よほど性格がヘンな人しか日本の国富を増やしてくれないことになります。
「金があったら何やってもいい」なんてことは決して申しませんが、堀江社長が言う「金があれば何でもできるということがオープンな社会」という趣旨には、基本的に賛同する次第です。
金持ち向け産業の未発達
つまり、今の日本は「金でできること」が少なすぎるんじゃないでしょうか。換言すれば、日本の金持ちがあまり幸せそうじゃないのは、「金持ち向け産業」が未発達だからという点が大きいのではないかと。
「金持ちの層」が薄いと、その層向けの産業もなかなかビジネスとして成立しない、つまり「卵とニワトリ」のところが出て来てしまうわけで。「中流」の層が厚いと、中流向けのマーケットしか発達しないわけです。250円の牛丼は美味くなり、いろんな機能がついた家電は発達するが、プライベートジェットを持つ人は現れない。
プライベートジェットを持ってる人が近所に1000人いる社会では、ジェットを使わない時は他の人にレンタルするビジネスや、プライベートジェット専門のパイロットの層も厚くなったりして、それ関連のいろんな産業も発達するわけですが、プライベートジェットを持ってる人が10人しかいなかったら、なかなかそれに関連するビジネスも発達しない。
日本ではシティバンクのプライベートバンキング部門もお取りつぶしになっちゃったわけです。マーケットが小さいのでお金持ちの要求に応えてヤバめのことにも手を出さないといけなかった結果、一線を踏み越えちゃったということなんでしょうね。
プール付きの家を買おうと思ってもそもそも土地がバカ高い、ということもあるかも知れません。カリフォルニアとかフロリダの青い空にはプールが似合うけど、春は花粉、梅雨時はドンヨリ、夏は蒸し暑いといった日本の気候には、そもそもプールが似合わないのか。
プレイメイトみたいな金髪美女だったらプールが似合うけど、日本人の体型だとそれは似合わんのか?いやいやASIENCE、世界が嫉妬する髪へ(BGM 坂本龍一)、とか・・・。
逆に、日本は所得格差が小さすぎるので、「召使い」的サービスの労働力のコストが高くなりすぎるのかも知れません。家なり資産なりをスケーラブルにどんどん大きくしていくと、人間以外の家電等で代替できない部分がどうしても増えていくわけですが、家に赤の他人がいっしょに暮らしているというのも非常にウザいですしね。
昔、ちょっとお金持ちな友人の母親が、「お手伝いさんを雇っても、あまり性格がよくない人が多い上に、すぐ辞めちゃう」と嘆いてました。確かに、今の日本で年俸250万円で性格がよくて「はいご主人様」とかよく言うことを聞いて何年も尽くしてくれる人を雇おうってのは無理すぎます。
(追記:格差を今より大きくした方がいい、とか、治安が悪くなってもいいということを言ってるのではないです。無理にトレードオフにしなくても、治安はそのままで金持ちが増えられないという理由はない。)
家事用ロボットが実用化されたあかつきには、日本もみんなが金持ちになりたがる国になるか知らん。
株主の(資産運用の)ために働くべき取締役も「fiduciary」な人ばかりとも限らなかったり。
・・・と、考え出すとキリがないですが、本日はこのへんで。
(ではまた。)

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23 thoughts on “日本では金持ちは幸せになれないのか

  1. >日本ではどうも年収2000万円くらいの人が効用が最大って気がするなあ。
     ぐらいが、僕の感覚としてはまっとうでいいのかな、と思います。
    >優秀な人が「そこそこ」しか目指さない社会のマクロのパフォーマンスは、
    >優秀な人が青天井に付加価値の増大を目指す社会に比べて、
    >著しくパフォーマンスが悪くなるのは明らかです。
     本当にそうなんでしょうか?アメリカと日本を見比べると、治安に大きな差があるように思えます。そういった「格差に伴う見えないコスト」も考えた上で、パフォーマンスはいいのでしょうか?
     一時期、磯崎さんのおっしゃるような論に同意していましたが、ここのところ疑問を持つようになっています。松下幸之助氏のように、「税金は社会へのお礼」で、行ったほうがいいような気がします。

  2. >松下幸之助氏のように、「税金は社会へのお礼」で、行ったほうがいいような気がします。
    私もそのほうがいいような「気が」します。「気がする」というのは、金持ちになるメリットが全くピンと来ないので。(そんな国もめずらしいと思いますが。)
    ただ、(ピンとは来ないけど)マクロで金融資産が1400兆円になるのか1300兆円なのか1500兆円なのかは大きな差があると思うんですよね。霞を食って生きてるわけではないので、マクロ的な経済水準の差は確実に生活にも影響があるし、潜在的に20兆円のパフォーマンスをあげられる銀行が6兆円の時価総額でしかなかったら、中長期的には確実に外国資本の買収のターゲットになってくると思います。いえ、買収されてもいいんですけど、そのキャッシュを受け取って何に使うのか、ということでして。
    また、金持ちになると治安が悪くなるというトレードオフで考える必要は全く無いと思うわけで、治安もいい上に資産運用にも強くなったら、それこそ「世界がうらやむ(Yeah×4)」って感じじゃないかと思うんですが。(欲ばり?)

  3. 悪平等か格差社会か

     磯崎さんと子飼さんへトラックバック。
     突き詰めれば、悪平等の社会がいいか、格差のある社会がいいかということに
     なると思います。
     僕は、国の発展段階によって、違うのではないか?と思います。
     日本やアメリカのように、程度の差はあれ、医療が行…

  4. 資産運用がうまく行くようにいったらいいなには、同意します(^^
    投資は上手にすれば、投資するほうもされるほうも、ハッピーになれるものだと僕自身は思っています。
    日本のような先進国では、格差がそれほど広がらずに全体が豊かになれば、一番いいなと思います。
    #そりゃそうか(^^;

  5. 磯崎様、いつも楽しく拝見させていただいています。気になるエントリでしたので愚見で恐縮ですが投稿させて頂きます。※長文で失礼いたします。
    ■磯崎さんの本旨
    エントリーを私なりに整理・要約しますと、磯崎さんの本旨は下の通りかと。
    −「大金持ちになっても大していいことがない」という社会構造が優秀な人の労働意欲・リ  スク許容度を削ぎ、
    −その結果として国家の経済力にマイナスインパクトを及ぼす。
    これについて、物質的な側面とメンタル的な側面の両面について問題を挙げておられるかと思います。
    ■物質的な側面
    磯崎さんはこの点を「金持ち向け産業が未発達である→物質的なインセンティヴが働かない」という仮説を引き合いに出して語られていると思います。
    しかしまず前提をひっくり返して恐縮ですが、本当に「金持ち向け産業は未発達」なのでしょうか?
    私の知る限り、世間にはあまり知られていない超超高級品やサービスというのは大概の分野で存在していると思います。
    ただそういったものが単にメディアにのらない(のせる必要もない)ため、認知が極端に低いだけだと思います。
    次に、金持ち向け産業が未発達である要因として「各種コスト(ここでは土地・人件費)が高い」点を挙げておられますが、これはむしろ逆で、質が高い商品・サービスほど費用が高くなるのは多くの場合当然のことで、だからこそ金持ち”だけ”が得られる効用というものが存在するのだと思います。
    「土地がバカ高い」からこそ、金持ちになればなるほど一等地の広い家に住むことができ、効用は相対的に大きくなるのではないでしょうか?
    土地がこなれた値段なら、金持ちでなくてもそれなりの暮らしが出来る結果、金持ちとそうでない人の物質的格差が小さくなるはずです。
    以上から、物質的な側面において「金持ちになっても大していい事が無い」とは私は考えていません。
    ■メンタル的な側面
    次に、磯崎さんは「金持ちになる→成金扱い、バッシングを受ける」という、メンタル面でのダウンサイドリスクを挙げています。
    確かに金持ちに対する庶民の僻みは見られないこともない(特に三流週刊誌、ど田舎の井戸端会議等で)ですが、それは必ず常に付随発生するで、且つ、避けようのないものなのでしょうか?
    私は必ずしもそうとは思えません。
    磯崎さんはライブドア堀江氏の例を暗示していると思いますが、堀江氏は単にそういったリスクを自ら誘発しているだけであって、彼はどちらかというと例外で、それをもって「金持ちは叩かれる」とはいえないと思います。更に付け加えると、堀江氏がバッシングされているのは金持ちだからという理由ではないと思いますよ。彼の不誠実さや傲慢さが原因だと思います。
    また一方で、他者が納得できる過程を経て金持ちになった人は、日本社会でも称えられ、尊敬されていると思います。
    松下幸之助さんも本田宗一郎さんも豊田佐吉さんもお金持ちだからといって果たして大衆に僻まれ、攻撃されたでしょうか?
    これらより、メンタル的な側面におけるリスクの存在は私も認めますが、それが「金持ちになろうと思わない」大きな要因であるとは思えません。
    ■エントリーの前提について・・・【物質的効用≠幸せ感】
    言うまでもないことですが、幸せの定義なんて人それぞれです。
    そして幸せは物質的な欲求だけで構成されていませんよね?
    同時に、貨幣は物質的なモノ(サービス含)のみに対する交換媒体としての機能しか持ち合わせていませんよね?
    少なくとも私はそう考えていますので、私は磯崎さんの
      >年収1億円の人が年収300万円の人の30倍くらい幸せそうかというと、まったくそう思   えない。
    という物の見方自体に違和感を感じてしまいます。
    優秀な人が「そこそこ」を目指す社会とは、その「そこそこ」がどれくらいかという点が結構大きな意味を持つ、つまり磯崎さんの仰る話は程度問題なのだと思います。
    私はお金儲けを否定するつもりは無いですし、どちらかというと金儲けの尖兵におるのですが、こういった「そこそこの稼ぎを目指す」という考えは、「お金で満たせるような物質的な欲望には限界がある(であれば他者にシェアすべし)」という発想に基づいた大人びた価値観・調和だと思います。
    以上、熱くなってすみません・・・。でも何気に重要なことだと思うんですよね。
    PS 世界で最も著名な磯崎さんは、現代建築の大御所「磯崎新」さんでしょう。
      是非彼の作品をご覧になってみてください。

  6. 日本の金持ちは教養と品格がないと思います。
    プライヴェート・ジェットは金を出せば買えますが、
    「お手伝いさん」や「召使い」を上手に使うには品格が必要です。
    いくら金を払ってくれたって品格のない雇い主に
    「はいご主人様」なんて死んでも言いたくないです。それが人間です。
    お金で人を使う方が偉いのか、お金で人に使われる方が偉いのか。
    風俗店で働く女性を「姫」と呼んだりしますが
    このような感受性は金で買うことができません。
    例えば、あぶく銭の有効な使い方として、美術作品を購入したり
    芸術家の庇護者(パトロン)になってもいいわけです。
    国立西洋美術館(と東京国立博物館の浮世絵コレクション)は
    いずれも松方コレクションの旧蔵品です。
    民度が低い現代の日本国において松方コレクションは
    過ぎた贅沢品ですが、税金を払う以上に国民に大きな還元をしていますし、
    その名は永遠に語り継がれるでしょう。これはとてつもないメリットです。
    品格と教養がある金持ちは「バッシング」されないのではないでしょうか?
    それだけのことだと思います。

  7. >PS 世界で最も著名な磯崎さんは、現代建築の大御所「磯崎新」さんでしょう。
    はい。「isozaki.com」というドメインは、インターネットが商用化されて比較的すぐに狙ったのですが、先にイタリアの建築雑誌の社員の人が「磯崎新狙い」ということでドメインを取得してました。
    「売るとしたら15万円」とふっかけられたのでアホくさくて買いませんでしたが、その後、韓国の人にわたったり転々とした後、期限切れになって日本人の方がゲットしたのを、親切にも諸費用程度の激安で譲ってもらいました。
    磯崎新作品は、水戸芸術館とかハラ・ミュージアムアークとか奈義町現代美術館を見ました。行ったことないけど、フロリダのTeam Disney Buildingの入り口がMickyの耳の形になっててカワイイですね。
    ではでは。

  8. おいらはそこそこでいいや。。。
     
    頑張る方は、社会全体の経済パフォーマンス向上に貢献できる優秀な皆様にお任せいたします。
     

  9. 香港在住で、香港人のカミさんもちです。
    共働きなので、週に2日間、主に皿洗いとトイレ・床掃除
    をしに来てくれる“お手伝いさん”がいます。
    一仕事終えて帰宅したときに家がきれいなのはとても
    心地よいです。夫婦合わせても年収は八桁円超えるか
    超えないかぐらいで、そのお手伝いさんは一ヶ月に
    日本円で一万円ちょっと払っています。
    shitaiさんの仰るような、金持ちではありませんので私たちに
    品格なんぞありません(笑)
    お手伝いさんを使うのにそんな心構えは必要ないし、
    たとえ住み込みのヘルパーでも、金を払う人はあくまで”取引先”
    なので“ご主人様”なんて感覚はこれっぽっもないでしょう。
    日本人の金持ちのイメージというのが、具体的でないと思えます。
    総中流社会が、いま上下方向に崩れて行く過程なわけですが、
    例えばライブドアのホリエモンに対する二分化された評価は、
    ある意味、未体験ゾーンでの妄想からくるものかもしれません。

  10. [雑記]格付け

    金持ちがより金持ちになれないとしたら、税制のせいかもしれない。 もっとも、この国は貧乏人への税金も高いようです(というようなことも、よく聞きます)。 金持ちが働かないとすれば、その収入は投資のリターンだけですし、日本企業の不祥事などをみると、その経営は本当…

  11.  はじめまして。
     商売柄、いろんな人と接する機会があります。もちろん、貧乏な人でも人それぞれが幸せ/不幸せですし、ちっとも楽しそうでないお金持ちのオヂサンも知っていますが、楽しそうな人生を送っているお金持ちのオヂサンも知っています。忙しさと逆相関するか否かはわかりません。
     日本の所得格差は80年代からずっと大きくなり続けていますし、所得税の累進性もどんどん小さくなってきています。格差は現に存在し、もちろんあっても良いと思うのですが、たとえ成り上がりとしてバッシングされても、出自に関係なく、運と才能と努力次第で成り上がれる社会であれば、そういう努力をしようという御仁には事欠かないような気がします。
     そういう人は周りに何を言われても幸せでしょう。概して図太い神経の持ち主のように思います。趣味なんか悪くてけっこう。わびさびなんてわからないし、秀吉の茶でもなんでも好きにさせて欲しい。
     問題なのは、子孫のために美田を残したいと思う人の親の心でしょうか。死ぬまでに概ね使い切ってしまおうという江戸っ子的心意気がないと、財の最適な再配分がなかなか行われません。格差によって社会の活力は失われ、人心が荒んで治安が悪化するとしたら、それは表面的な不平等や格差のせいではなく、不公正や澱みのせいなんではないでしょうか。

  12. 正直申し上げまして、お金というものに幻想を持ちすぎなように感じました。
    お金持ち向け産業が発達しても、本人の幸せとか仕事のやりがいとかにはあまり関係
    ないのではないかと……
    海外で、いわゆる金持ち向け産業を消費している人が幸せそうに見えたとしても、
    それは、その人の背後に「人生を成功させている、自分の人生を生きている」みたいなことが
    見えるからであって、金持ち向け産業そのものの力とは違うと思うのですが。
    ただ、若者に夢を与えて大きな人生設計を描かせる為の、初期段階の餌という意味なら、
    有用かもしれないとは思います。

  13. こんにちは。
    もし「日本では年収2000万円くらいの人が効用が最大」の仮定が正しいとすると、
    >優秀な人が「そこそこ」しか目指さない社会のマクロのパフォーマンスは、優秀な人が青
    >天井に付加価値の増大を目指す社会に比べて、著しくパフォーマンスが悪くなるのは明
    >らかです。
    とは必ずしもいえないですね。
    むしろ、優秀な人ががんばって成果(付加価値)を出せば年収2000万円(効用最大点)、
    がんばらなければ(もしくは優秀でない人は)それ以下、
    という社会システムが、日本では最適ということになります。
    そういえば、日本でいちばん付加価値を創出している企業、トヨタ自動車は、役員の年収の平均が2800万円程度だそうですね。「がんばってえらくなること」と「効用の増大」との正の相関関係が常に保たれている素晴らしいシステムだと言えるかもしれません。
    人件費のパレート最適な配分がなされている、とも言えそうですね。
    (付加価値を創出する人がきちんと評価されてエラくなるかどうか、はまた別問題。)

  14. 「金持ちになると、ケチになる。」日本の場合。
    お金がぐるぐる回らなければ社会も個人も不幸。

  15. 村上ファンドが大阪證券取引所の筆頭株主に

    村上ファンドが大阪證券取引所の筆頭株主に
    村上ファンドが、大阪證券取引所の株を10%取得し、
    筆頭株主に踊り出ました、気になるのは、ライブドアの堀江さんがどういった対応をするんでしょうか。ニッポン放送株絡みで動きあるのかも(以下略

  16. 金云々じゃなくて、日本の人たちは、人が楽しそうなのを見るのがたまらなく
    イヤなのですよ。そう、自分は詰まらないのに、人が楽しいのはイヤだ、と。
    アメリカなんかですと、みんな、人が楽しそうなのを見るのが好きなんです。
    バイクで旅をしたり、クルーザーで遊んだり、妬ましく思うのではなく、いいねえ、
    おれもやりてーずら、って思うわけです。
    でも、日本では、自分はいやなことを我慢させられていて、それに甘んじて
    いるというのに、なんであいつは好き勝手やって楽しそうなんだよ、ってな
    具合に感情が妬みの方向になり、そういう方向で圧力が働く。
    田舎なんて、どこをどう切っても、全面的にこの圧力だけで社会が回ってる。
    違う言い方をすると、おれもやりたいからおまえもやっていい社会と、
    おれも我慢するからおまえも我慢しろの社会、の違いでしょうか。
    日本人は、たいていは人や社会や若者の文句ばかり言っていて、
    「むかつくけど、まあ、おれもやりたいし、おまえも自由にやっていいよ」、
    なんて大人にはなれないのです。
    まあ、どっちがいいかは知りませんけれど、アメリカの方が楽しく生きる道を
    追求しやすいのは間違いないでしょう。もちろん、ジャイアンの集合体として、
    世界中に迷惑をかけ続けることに、いささかの良心の呵責も感じないのならば、
    でしょうけれどね(笑)
    日本人は心が綺麗で、自分たちのことよりも世界のことを真剣に考えている
    わけですから、とてもアメリカみたいな傲慢なジャイアン振りは発揮できない
    でしょう。そういうわけで、これからも、おとなしく、人の幸せを妬む方向で
    出る杭を打ち続けましょう。

  17. うへー、GM、フォードまで・・・・ブッシュはどこみてんだろ!?

    ほりえもん、西海岸でサラ金廻りをしている間にアメリカ本体も結構大変!!
    GM,そしてFord。本当に大丈夫なんだろうか。
    既に投資をお勧めした私としてはこれは大変な状況でございます、はい。
    昨日だけで業績下方修正を受けて、Fordの社債は年限問わず、軒噴..

  18. 一億総サリエリ化社会

    をを、ついにあのisologueさんから「返事」が貰えた。
    isologue −by 磯崎哲也事務所 Tetsuya Isozaki & Associates金持ち向け産業の未発達
    最近よくトラックバックをいただく小飼 弾さんの「一億総貴族化社会」より。
    TBの一年岩をも動かす….なんちって。お忙しいと.

  19. こんにちは。最近このサイトを知り、楽しく拝見させて頂いてます。
    ちょっと議論の趣旨とはずれてしまうかもですが、
    金があれば何でもできるということが「オープンな社会」と「オープンでない社会」って、
    制度的なことを指してるのかもしれませんが、もしも単に
    お金持ちがいろいろ消費しているのを、貧乏人が「妬まない社会」と「妬む社会」を
    指して、「妬む社会」をお金持ちの方が疎ましく感じられてるのだとすると、
    貧乏人が言ったりしていることってなかなかパワーがあるんですねー。
    貧乏人の妬みなんか、お金持ちの方は気にされてないと思ってました。

  20. 生きた金の使い方

    以前、ゲームで「100万円上げます。ただ、今日中に使ってください。それも自分のた

  21. [economy]お金を持つことの幸せ

    とまあ破格の大金持ちの話を受けて。
    「「幸福の政治経済学—人々の幸せを促進するものは何か」を読む」(@A.R.N [日記]4/17付)によると、次のように金があればあるほど幸せではないということです。
    経済学を学んだものから見ると、一番ショックなのは「先進国におい…

  22. 総中流国家の魅力

     先日のエントリにいただいたコメントで、このエントリを書いてみようと思いました。
     国家は引越しできないけど、国民は引越しが出来ます。ほんとに郷土が好きで、
     この国をいい形で残していきたいというのなら、この国ならではの魅力を
     アピールする必要があ…