渋い一手?フジテレビのTOB目標引き下げ

  • Facebook
  • Twitter
  • はてなブックマーク
  • Delicious
  • Evernote
  • Tumblr

フジテレビ、ニッポン放送株のTOB目標を引き下げ

フジテレビジョンは10日、ニッポン放送株式の公開買い付け(TOB)の実施時期を3月2日まで延長すると発表した。従来は2月21日までだった。最低取得株数も1233万5341株から413万5341株へ引き下げた。保有しているニッポン放株を合算して、発行済み株式の25%以上(従来は50%以上)の取得を目指す。

「大人の渋い一手」という感じでしょうか。
当初は、「TOB価格引き上げ案」も出ていたようですが、浮動株もほとんどない現状で価格つり上げ合戦に出ても、フジテレビがつらいわりには、ライブドア側にも与えられる影響はわずか。
一方、仮に25%超をゲットできれば、ニッポン放送の保有しているフジテレビ株の議決権を「無力化」できます。

商法第二百四十一条�
会社、親会社及子会社又ハ子会社ガ他ノ株式会社ノ総株主ノ議決権ノ四分ノ一ヲ超ユル議決権又ハ他ノ有限会社ノ総社員ノ議決権ノ四分ノ一ヲ超ユル議決権ヲ有スル場合ニ於テハ其ノ株式会社又ハ有限会社ハ其ノ有スル会社又ハ親会社ノ株式ニ付テハ議決権ヲ有セズ

ニッポン放送はフジテレビ以外の関係会社の株式も保有していますが、とりあえず、フジテレビとしては、当初の予算より少ない25%超の取得でフジテレビ本体への影響を防御。
相手は、ビミョーな条件のMSCBを発行して体勢のバランスが崩れかけてるところですから、フジテレビ側は長期戦の構えに持ち込めば、相手の自滅の可能性も無くはありません。
「票読み」がどうなってるかにもよりますので、まだなんとも言えませんが。
(ではまた。)

[PR]
メールマガジン週刊isologue(毎週月曜日発行840円/月):
「note」でのお申し込みはこちらから。

13 thoughts on “渋い一手?フジテレビのTOB目標引き下げ

  1. フジ側の意思が明確になりましたね。
    でもそんなの普通でしょう・・・。
    特定株主の集中でニッポン放送の行方が
    気になるところです。
    shortできないのが残念ですが、しばらく
    楽しめそうです・・・。

  2. フジテレビの渋い一手

    ・フジテレビ、ニッポン放送株の買い付け目標25%超に引き下げ(FujiSankei Business i.) フジテレビジョンは10日、ニッポン放送の経営権取得を目指して進めていた株式公開買い付け(TOB)について、目標とする株式取得比率を当初の50%超から25%超に引き下げぎ..

  3. はじめてコメントさせていただきます。質問です。
    TOB目標数値って引き下げ可能なんですか?
    すでに利益確定狙いで売った個人投資家、さらに株価がつりあがるだろうと思って買った投資家にしても、「50%以上獲得が目標だ」というフジの意向を踏まえての行動であったと思われるのです。「25%以上獲得が目標だ」というときと「50%以上獲得が目標だ」というときではインパクトが違うと思いますが、そのあたりは法律的には問題ないのでしょうか?

  4. 通りすがりのものですが、今回のライブドアのニッポン放送株式購入について、気になっている点があります。
    それは、証取法164条の問題です。
    第百六十四条  上場会社等の役員又は主要株主がその職務又は地位により取得した秘密を不当に利用することを防止するため、その者が当該上場会社等の特定有価証券等について、自己の計算においてそれに係る買付け等をした後六月以内に売付け等をし、又は売付け等をした後六月以内に買付け等をして利益を得た場合においては、当該上場会社等は、その利益を上場会社等に提供すべきことを請求することができる。
    ライブドアは主要株主(10%以上の議決権を保有)であり、上記を踏まえれば、最低6ヶ月間はニッポン放送株式を保有し続ける必要があり、そうしないで売却すると、売却益をニッポン放送に取り上げられることになりませんか?
    私の勘違いかもしれませんが、もし上記の解釈が正しければ、ライブドアが知らないはずはないので、最初からある程度長期間保有するつもりで買っていることになります。

  5. TOB目標を25%に下方修正したことから見て、フジテレビはニッポン放送への支配権獲得は短期的には諦めたものと思います。
    仮にニッポン放送への支配権がライブドアに移ってしまっているとすると、ニッポン放送の株式をライブドアへ第三者割当増資してフジの出資比率を引き下げるなりしてくるでしょう。なので、この策は長期的には有効でないと思います。
    おそらく、ライブドアはニッポン放送傘下のグループ会社(ポニーキャニオンなど)にも触手を伸ばしてくると思われます。なので、これらの会社は早めに第三者割当増資を行い、フジテレビに株式を発行し、ニッポン放送の子会社からフジテレビの子会社へ移行させるべきです。
    頑張れフジテレビ!(応援しております)

  6. Taxさん、
    >それは、証取法164条の問題です。
    これは堀江社長ご自身がおっしゃってたと聞きました。「6ヶ月以内に売却したら利益を返さないといけない」ので短期で売却するというようなことはない、というような文脈で使ってらっしゃったようです。
    おさるさんも、コメントありがとうざいます。
    (ではでは。)

  7. 度々の登場で恐縮のおさるです。
    もし、仮にニッポン放送が現在保有しているフジテレビ株式を第三者に売却し、フジとニッポン放送の資本関係を断絶したとします。(当然、他の安定株主が見つかることが前提ですが) これによりライブドアのフジテレビへの介入は不可能になります。
    これによりニッポン放送にはフジテレビ株式を売却したキャッシュから税効果を控除したネットが残ることになります。これによりニッポン放送の株式は下落するかもしれません。この場合において、ライブドアは商法266条の3『取締役の第三者責任』をニッポン放送の取締役に問えるのでしょうか?
    結果としての株価次第かもしれませんが、もし問えないのであれば有効な手段かと思います。もし、問えたとしても、その損害賠償額をフジが補填してはいかがか?
    どなたかコメントいただけると幸いです。

  8. どうしても分からないので、ご教示いただければ幸いです。
    そもそも、いったん公表した公開買付の買受予定株式総数を
    減少させることは許されるのでしょうか?
    証券取引法第27条の6第3項を見ると
    「買付け等の価格の引下げ、買付予定の株券等の数の減少、買付け等の期間の短縮その他の政令で定める買付条件等の変更は、前二項の規定にかかわらず、行うことができない。 」とあるのですが・・・。

  9. フジは公開買付けの株式数に上限は設けていないわよ・・・。
    LDがニッポン放送の経営権の取得まで買付けを行えば・・・的な意見もあるようだけど、どうかしら?
    30分で大半を取得したということから考えても、実質的には相対取引があったのでは?
    票読み的には私はそうみてるけど。。。
    まあ、この期におよんでフジの脇が甘いことはないでしょうけど、もしあったらほんとうにお馬鹿さんだわね・・・。後手の対策で見苦しいことはやめてほしいわ。
    それこそ公共の電波の無駄遣いよ。
    どっちに転んでもおいしいのはリーマンね。
    貸し株条項があってLDの経営権が握れるわけで、資産売却で回収ということになるでしょうから・・・。つきあわされる既存株主はたまったものではないわね。
    もっとも、LDが社債を償還できればよいということになるけど、800億ロックされて800億捻出できるかしら・・・。
    どうなるか見ものだわね。

  10. ニッポン放送株問題について、詳しくはまた明日。

    ここ3週間ほど、留学から帰ってきた友人が就職活動も兼ねて断続的に我が家に居候をしているのですが、今日から火曜日ころまで韓国に旅行に行くというので、車で羽田空港まで送り(海外旅行で羽田が使えると本当に便利ですよね)、ついでに、今更ながら空港第2ターミナルを…

  11. フジテレビ、「買付予定株式数」を25%超に引き下げ

    すでにご存知のとおり、フジテレビが、ニッポン放送株の「買付予定株式数」を50%超から25%超に引き下げました。
    プレスリリースは
    こちら。
    そこで、今日は、証取法上、TOBの条件の変更がどのように規制されているのかという点を簡単に整理してみようと思います`..

  12. ライブドアに見る大人のケンカの仕方

    ライブドア vs フジテレビの件、フジテレビ側がなりふり構わぬ抗戦姿勢を打ち出したことで、完全にケンカの様相を呈してきた。おそらく、これはホリエモンにとっては、「予想通り・・・まさに予想通りだッ!」ってな感じでしょうな。
    大体、株式買い占め後に業務提携…

  13. 『フジテレビが攻勢、ライブドアの影響力排除へ“奇策”』

    ◆フジテレビジョンは10日、ニッポン放送株式の公開買い付け(TOB)について、株式保有比率の目標を「50%超」から「25%超」に引き下げると発表した。また、買い付けの期限を当初の2月21日を3月2日までに延長する。保有比率が目標に届かなければTOBは成立しないため、目筆..