頭髪ビジネスネタ、その2

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7月4日のエントリーに続いて、(期せずして)頭髪ビジネスネタ、その2となりますが。
前から気になっていたのですが、横浜駅東口三越の前に「UNIX」というヘアサロンがありまして。(写真)
unix_y.jpg
気になっていた、というのは、例えば「プログラマをやっている女の子とか慶応SFC出身の女性(男性も)とかがヘアサロンに行こうかというときに、”UNIX”という名前は親しみを感じるのか、それとも仕事や勉強の延長線みたいでなんか和めな〜いと思うのか?」てな、しょーもないことでありますが。
ヘアサロンビジネスにSEOが必要かどうかはともかく、サーチエンジン対策の観点から考えた場合に、これほどSEOに向かないブランド名もないなあ。(苦笑)・・・と思って、苦心してホームページを探し出してみると、URLはなんと「www.unix.co.jp」。(携帯用に「unix.jp」も。うーん、すごい。一生忘れられない・・・。)
会社概要を見てみると、売上高20億円、従業員300名で、店舗が16店舗。(うち5店舗は埼玉中心のmod’s hairブランドの店舗。)
平成7年から「2005年に株式公開を目指す」という目標を立てているようです。
会社沿革を拝見すると、
昭和50年:資本金200万円で創業。
昭和57年:増資して、資本金2000万円に。
昭和60年:増資して、資本金4600万円に。
昭和63年:増資して、資本金9200万円に。
平成12年:増資して、資本金1億円に。
平成13年:東京中小企業投資育成が引き受けてワラント債発行。
増資して、資本金1.1億円に。
という形で、ちょっとづつ増資されてきてます。
増資時の、経営者の方と経営者以外の方の比率がどうかにもよりますが、昔は株価に差を付けて外部から増資というような習慣もなかったので、経営者の方の持株比率がどうなっているのか、というのは、公開に向けた資本政策としてちょっと気になります。
資金調達しても、店舗の設備や敷金などの投資が重そうですから、投資家から見るとあまりおもしろい資金使途ではないかも知れないですし。今後の売り上げや利益の伸びにもよりますが、さほど高いPERが付く業種とも思えず、経常利益5億円出ても時価総額30億円〜50億円ということも考えられるので、一般的な公開時の時価総額としてはマージナルな部類になるかも知れません。
(生まれてから美容室に2回くらいしか行ったことないのでよくわかりませんが)、ヘアサロンは床屋よりさらに「規模のメリット」を出すのが難しそうなので、「スケーラビリティ」をどうアピールできるかというところがポイントかも知れませんね。
なんといってもブランドとURLが「強烈」なので、もしかしたらすごいポテンシャルがあるかも知れないですね。unixユーザーのコミュニティ中心にネットの世界とコラボレーションするとか、美容院でありネットビジネスでもあるというような画期的なビジネスモデルにするとか。(・・・って、どうやるかはともかく・・・。)
ではまた。

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2 thoughts on “頭髪ビジネスネタ、その2

  1. 古い業界のルール破壊ベンチャー(キュービーネット=QB HOUSE)

    どんな業界でも、ルールブレイカー型のベンチャー企業が伸びる話というのは聞いていて嬉しいもんです。古い業界ほど、新しいアイデアに対する驚きがあります。
    isologue −by 磯崎哲也事務所: 頭髪ビジネスネタ、その2
    資金調達しても、店舗の設備や敷金などの投…

  2. [unix]ヘアサロン「UNIX」はSCOのターゲットにされるか?

    前から気になっていたのですが、横浜駅東口三越の前に「UNIX」というヘアサロンがありまして。 気になっていた、というのは、例えば「プログラマをやっている女の子とか慶応SFC出身の女性(男性も)とか …