(続)全米が泣いた!「アリバイより商売を」

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全米が泣くこと必至と思われるコメントを、銀行の管理部門の方とおっしゃる「ほのぞう」さんからいただきました。

商売よりアリバイに走らざるを得ない銀行の管理部門の者です。
 証券会社では、名誉の勲章というのがあり、偉い方はほとんど武勇伝があるようですよね。

そうなんですか。
何年か前に、大手証券のすごくエラい方と話をしていた時、
「そりゃあ、昔は悪いこともしましたわ。(ぐはっ、ぐはっ)」
と、ジャバ・ザ・ハットのように不敵に笑うのを拝見して、昔のコンプラ感覚を想像するに、
「どんだけ悪いことしてたねん?」
と、身震いしたのを思い出しました。(苦笑)
今も、そういう「武勇伝」になるようなことってできるんでしょうか?
(もし仮にですが、それができるんだとしたら、金商法に負けない日本を作るための活路は、証券会社にあるかも。:-)

 でも、おっしゃるように銀行ですと些細なことで、処分されてしまい、浮かばれないというのが実態です。また、すぐに「再発防止策はどうする」的な仕事が出てきて、ルールがどんどん増えてしまうという負のスパイラルに陥っています。実際、自分で定めたルールですら、何が何だか分からないようなこともしばしばです。

(泣)

 先日、少しは現場の方に考える力を持ってもらいたいと考え、プリンシプルベースの規則を作りましたら、偉い方から「この規則だと監査が出来ないから困る」とお叱りを受け、修正した次第です。ただの書類チェックじゃなくて「ちょっとは考えて監査してよー」って思うのですが。。。

(泣)
なるほど。
「内部統制」も「負のスパイラル」に一役買ってるんですね・・・。

 皆が、自分で考える力がない(考えたことがないともいえます)ので、プリンシプルを何度も説明して、浸透させるしかないんだよなーと考えている、今日この頃です!
 ある大手の証券会社の方に聞いたところ、金商法を契機に思いっきり細かいルールを緩めているとのことでしたよ!その代わり「録音はがっちりしまっせ」という根本は抑える仕組みを構築していますが。。。
 この動きに追随したいのですが、何せ余りにもレベルの低い事故が起きている実態もあり、悩ましいです。。。

アメリカ人のように、会社ももちろん、一人一人が強烈に主張する社会でないと、プリンシプルをベースにしたルールによる統治というのは難しいような気がしてきました。
プリンシプルベースにすると、どうしても見解の相違は発生するので、それを議論や紛争によって調整するプロセスというのがどうしても必要になってくるからです。
がんばってください。
コメントありがとうございました。
(ではまた。)

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6 thoughts on “(続)全米が泣いた!「アリバイより商売を」

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  4. 皆さん大変ですよねえ。
    某銀行の担当者から「事務過誤」という言葉を教えてもらったときはなんじゃそりゃ?と思ったものですが・・・。

  5. 批判を覚悟の上で申しますが、日本の金融機関の監査部辺りに配属される方は、どちらかと言うと前線を外されてしまった方が多いのです。
    結局ある種の腹癒せから、本部が作った細かな規則に基づき、営業部門に対してネチネチとした監査を行うことになります。
    その点外資系の金融機関では、内部監査部は絶大な権力を持っており、将来的に経営にたずさわる人材が行く部門であると皆が認識しています。
    営業の前線の事についても理解がありますから、細かなことにはとらわれずプリンシプルに基づいた監査を行います。
    その為、ミスをあげつらうのではなく、営業店に対して有益なアドバイスを提供するという監査のスタイルになる(というのが理想な)訳です。
    日本の金融機関も次第に変わっていくと思いますが。

  6. コメントありがとうございます。
    で、その外資系の金融機関ですが、あの会社のあの部門や、あの会社のあの部門が、ああいう「お取りつぶし」にあっちゃったのを見てしまうと、「やっぱ、『将来的に経営にたずさわる人材』とやらを配属したところで、ダメじゃん」ということになるのは、日本の金融機関の経営上の判断としては、非常に合理的ということになっちゃているんじゃないかとも思います・・・。
    (ではまた。)