週刊isologue(第533号)ベンチャーキャピタルGPの新ストラクチャー(その2)

「組合と自益信託のパススルー2階建」のアイデアを使った「日本のVCストラクチャーの最終進化形」になりうるんじゃないか?というお話の2回目です。

本稿は、法的・税務的助言を行うことを目的とするものではなく、財務(ファイナンス)的な観点などから、取り上げたテーマの性質を考えるためのものです。文書を実際に解釈したり運用するにあたっては、弁護士・税理士等の専門家の意見を参考にしてください。

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目次とキーワード

  • このスキームの位置付け
  • 2012年以前の日本
  • 米国におけるストラクチャリング
  • LLP-LPSのスキーム
  • GK-LPSのスキーム
  • パートナー組合の契約書
  • 契約の性質
  • 組合と外部との接触
  • 業務分担
  • 信託に関する規定
  • 信託と組合の会計の一体処理
  • 賦課/分配と分配割合
  • 合同会社にかかる費用の負担
  • 合同会社の定款
  • ファンド(LPS)の契約書

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週刊isologue(第532号)ベンチャーキャピタルGPの新ストラクチャー(その1)

ここのところ、スタートアップやVCの従業員向けインセンティブで検討していた「組合と自益信託のパススルー2階建」というアイデアですが、そもそも、ベンチャーファンドのGP(無限責任組合員)のストラクチャーにそれを使ったら、「日本のVCストラクチャーの最終進化形」になりうるんじゃないか?ということに思い至りました。

本日は、そのへんについて検討してみたいと思います。

本稿は、法的・税務的助言を行うことを目的とするものではなく、財務(ファイナンス)的な観点などから、取り上げたテーマの性質を考えるためのものです。文書を実際に解釈したり運用するにあたっては、弁護士・税理士等の専門家の意見を参考にしてください。

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目次とキーワード

  • LLPをGPにするスキームと「登記」
  • スキームの「外観」
  • なぜ「パススルー」が必要なのか?(単なる「節税」なのか?)
  • スキームの分配・インセンティブ構造 
  • 設立の手順イメージ
  • 労務のみの出資
  • 「集団投資スキーム」となるか?
  • 信託する財産は何にするか?
  • 会計処理イメージ
  • 自益信託もパススルー
  • 信託業に当たるか?
  • 税務上は逆に無償ではまずくないか?

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週刊isologue(第531号)VCの従業員インセンティブ(その5)

今回も、シンプルな改良版VC従業員向けインセンティブについて考えてみました。

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本稿は、法的・税務的助言を行うことを目的とするものではなく、財務(ファイナンス)的な観点などから、取り上げたテーマの性質を考えるためのものです。文書を実際に解釈したり運用するにあたっては、弁護士・税理士等の専門家の意見を参考にしてください。



目次とキーワード

  • 金銭出資を一切しない従業員組合
  • 「金銭以外の財産」を何にするか?
  • マネジメント・カンパニーの会計処理
  • 従業員組合/信託の会計処理 
  • GPを営むLLPの会計処理
  • 「印鑑セット」は現物出資の対象の資産になれるのか?
  • 現物出資と消費税等
  • 受託者が法人でもパススルーになるか?
  • キャリーの分配と従業員の譲渡所得の税務
  • GPを営むLLPの組合契約書イメージ
  • 従業員組合の組合契約書イメージ

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週刊isologue(第530号)VCの従業員インセンティブ(その4)

「今なぜ、ベンチャー投資のマインドが必要なのか?」のシリーズが始まったばかりですが、先日の「信託型SOよりシンプルなスキームを考える」シリーズ(第523号、第524号、第527号、第528号)で考えた「民法上の組合と自益信託のパススルー二階建て」を応用して、ベンチャーキャピタル(VC)のプリンシパルやアソシエイトといった従業員のインセンティブ設計を考えると、非常にシンプルな、VCの従業員向けインセンティブの決定版になるんじゃないかと思ったので、ちょっと考えてみました。

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本稿は、法的・税務的助言を行うことを目的とするものではなく、財務(ファイナンス)的な観点などから、取り上げたテーマの性質を考えるためのものです。文書を実際に解釈したり運用するにあたっては、弁護士・税理士等の専門家の意見を参考にしてください。



目次とキーワード

  • 旧スキーム(意思決定に関与しない無限責任組合員)
  • 新スキーム案(管理信託経由でLLP持分保有) 
  • 組合・信託「パススルー2階建て」
  • 集団投資スキームにはならない
  • 本方式の利点・特性(登記不要・シンプル・金銭出資不要、等)

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週刊isologue(第529号)今なぜ、ベンチャー投資のマインドが必要なのか?(その1)

今回は、「今なぜ、ベンチャー投資のマインドが必要なのか?」ということについて考えていきたいと思います。

このシリーズでは、以下のようなことについて検討して行きたいと思います。

  • 世界的に盛り上がるベンチャー投資
  • 「銀の弾丸」が存在しない革命(「生態系」が重要)
  • 「会社の存在意義」とスタートアップ
  • 日本人は「組織的行動」が得意なのか?
  • 不確実性とインセンティブ
  • ベンチャー投資マインドと意思決定速度
  • 理想の投資とは「何もしないこと」?

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目次とキーワード

  • 日本のスタートアップへの投資
  • 日本の「ベンチャーキャピタル」投資
  • 米国のスタートアップ投資
  • 日米VC生態系の差異
  • 独立系VCの台頭
  • 日米のVCの歴史
  • IPOとM&A
  • 機関投資家資金の流入開始
  • なぜ機関投資家の資金はVCに流れてこなかったか?
  • VCの「死の谷」を超えて

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週刊isologue(第528号)信託型SOよりシンプルなスキームを考える(その4)

信託型ストックオプションよりシンプルで低コストなスキーム「組合型リストリクテッドストック」についてイメージがわくように、具体的な規約をドラフティングしてみました。

本稿は、法的・税務的助言を行うことを目的とするものではなく、財務(ファイナンス)的な観点などから、取り上げたテーマの性質を考えるためのものです。文書を実際に解釈したり運用するにあたっては、弁護士・税理士等の専門家の意見を参考にしてください。

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目次とキーワード

  • 規約の概要
  • 組織・民法上の組合
  • 入会資格(役職員のほか、取引先も)
  • 向いている対象者(「不完備契約」っぽい取引先)
  • 出資と分配割合
  • 持株会の決算のイメージ(超シンプル)
  • 拠出金、奨励金、事務委託料、配当金
  • 株式の取得方法と金商法上の要件
  • 組合から理事長への「管理信託」
  • 各会員の得る総会決議情報と不統一権利行使の設計
  • 上場時の、役員持株会等の分離
  • 付与ルール(例)
  • 退職時の扱い

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週刊isologue(第527号)信託型SOよりシンプルなスキームを考える(その3)

連休も終わりましたので、信託型ストックオプションよりシンプルで低コストなスキーム「組合型リストリクテッドストック」についての考察を再開してみます。 

本稿は、法的・税務的助言を行うことを目的とするものではなく、財務(ファイナンス)的な観点などから、取り上げたテーマの性質を考えるためのものです。文書を実際に解釈したり運用するにあたっては、弁護士・税理士等の専門家の意見を参考にしてください。

また以前の回で述べた通り、インセンティブを業績等に合わせてフレキシブルに設計できるというのは、私はスタートアップのインセンティブとしての「利点」なのか?という疑問があるので、この方式を勧めているわけでもありません。(念のため)

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目次とキーワード

  • 集団投資スキームに該当しないための方向性
  • 1.そもそも金銭等を出資させない方向
  • 2.共同事業とする方向
  • 3.「持株会」とする方向
  • 理事長への「管理信託」
  • 「パススルー二階建て」
  • 理事長に信託するのになぜ課税されないのか?
  • 組合からの株式の引き出しには課税されるか?
  • インサイダー取引規制と入会、引き出し

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週刊isologue(第526号)西安の(軽い)ご報告

読者の皆様方に「キングダム」パワーをお届けしようと、中国は西安に(息子2人も成人し諸般の事情で奥さんも遊んでくれないので男一人旅で)行ってまいりました。

映画「キングダム」も公開翌日に見に行って気合を入れ、超大型連休でもあり西安(咸陽)はさぞやキングダムパワーを求める日本人で溢れかえっている……かと思いきや、ついに1人も日本人に会いませんでしたw……が、すごいパワーいただいた気がしますので、皆様のご発展を祈念致しまして、写真を中心にごく軽いご報告を。 

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目次とキーワード

  • Google翻訳
  • VPN

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週刊isologue(第525号)上場前後の資本政策(2019年4月)

「信託型SOよりシンプルなスキームを考える」シリーズの途中ですが、今回は平成最後の2019年4月に上場した以下の5社、

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  • 東名
  • ヴィッツ
  • ハウテレビジョン
  • トビラシステムズ
  • グッドスピード

の資本政策を見てみます。

なんと、ハウテレビジョン(渋谷)以外は全部、東海地方本社の会社です。

以下、時価総額は、連休前(4月26日)終値ベースです。

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週刊isologue(第524号)信託型SOよりシンプルなスキームを考える(その2)

スタートアップが利用する場合の「信託型ストックオプション」をもっとシンプルにして、かつ格段に低コストにした仕組みは作れないか?ということを今回も考えてみたいと思います。

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概要のイメージは、先週述べた通り、

  • 創業者等が株価の低い段階で民法上の組合に普通株式等を現物出資
  • 従業員が組合に参加
  • 一定の評価式に基づいて分配割合が変更され、従業員は株式を取得できる

という、すごくシンプルなものです。

「信託型ストックオプション」に対して、便宜上この方式を以下、「組合型リストリクテッドストック」と呼ぶことにしたいと思いますが、今週は、信託型ストックオプションと比較して、この組合型リストリクテッドストックに以下のようなメリットがあることを見ていきます。

  • 組成コストが安い
    既存の株式を現物出資する場合には、組合契約書を1種類作るだけなので、数百万円もの組成費用は不要。
  • シビアな時価算定が不要
    ストックオプションよりはるかに課税当局との「時価」の見解の相違のリスクが小さい、生の株式を用いるため、高額の算定費用を第三者に支払う必要性が小さい。
  • 組成時に課税されない
    信託に金銭を渡す際に法人税が課税されるのと異なり、組合に株式を現物出資する際には、課税が発生しない。
  • 行使のための資金が不要
    後から入社した人でも行使価格が低いのが信託型ストックオプションのウリですが、この方式なら、低いどころか行使資金不要です。 
  • 行使の事務・タイムラグがない
    もともと株式なので、従業員にとって、行使のための事務手続きやタイムラグがない。

本稿は、法的・税務的助言を行うことを目的とするものではなく、財務(ファイナンス)的な観点などから、取り上げたテーマの性質を考えるためのものです。文書を実際に解釈したり運用するにあたっては、弁護士・税理士等の専門家の意見を参考にしてください。

また先週述べた通り、インセンティブを業績等に合わせてフレキシブルに設計できるというのは、私はスタートアップのインセンティブとしての「利点」なのか?という疑問があるので、この方式を勧めているわけでもありません。

 

目次とキーワード

  • 組合組成の手順
  • キャッシュは(あまり)必要ない
  • シビアな算定は不要
  • 従業員の評価と「分配割合」の推移
  • 分配割合に「経済合理性」はあるか?
  • 組合員の税務申告はカンタン

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