コンテンツの価値、メディアの価値

本日昼飯を食った丸ビルの店の壁の額に書いてあったお話。(大意)

ある男がある女に恋をした。
男は、毎日毎日、女に恋文を書いて送った。
一年後。
女は郵便配達夫と結婚した。

この話のおもしろさをどうとらえるかは人それぞれだと思いますが、「人間は本来『データ(コンテンツ)』に価値を感じるはずなのに、『メディア』のほうに価値を見出してしまったところ」、とも考えられます。
(よーく考えていただくと、大変深ーいお話ではないかと思います。)

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新聞やめたその後 +FAXもやめました

数日前の記事で、自宅で新聞を取るのをやめたと書きましたが、みなさんからいろいろコメント等いただいて、意外に(igiさんまで!)自宅で新聞を取ってないということが分かって、あらびっくり。
情報収集する気がないプーな方が新聞読まなくても誰も驚きませんが、知的な職業に就かれている方までが、「家で新聞取らなくてもいいかも」ということになれば、そこそこ大きな社会的インパクトがあるかも。
他の国と比べて日本は、(1) ブロードバンドや携帯などのインフラが発達している上に、(2) 知的水準も低くなく、(3) 米国のように新聞の市場が地域等で細かくフラグメントしておらず新聞社が資本力がある、等から、いったん火がつくと、変化は一気にやってくるやも知れませんですな。
新聞紙のない生活その後
日経テレコンに代替して3日目。時々、紙の新聞を読みたい衝動がやってきてましたが、だんだん慣れてきました。
読み落としはむしろ少ない
クライアントの社名などのキーワードを登録しておくと、勝手にすべてクリッピングしてメールで知らせてくれるので、楽ちん。ホントにチェックすべき事柄については、以前よりむしろ読み落としが少なくなった気がします。
ちなみに、クリッピングした見出しをメールに送ってもらうだけなら、なんと無料。
ファイリング不要
保存するアイコンをクリックすると、スクラップブックにしまってくれて、便利、便利。
ただ、日経4紙しかスクラップブックに入れられない(朝日、読売、毎日、産経等の他紙や速報は記事を読むたびに金を取られる)、というのは、「なんじゃそりゃ」という感じですな。
コストもボチボチ
日経テレコン自体は以前から使っていたので、その基本料金は除いて、クリッピングされた記事などを読むコストだけを考えると、今のところ1日200円ちょっとのペース(日経4紙の記事は、見出し5円、本文20円といった料金体系)。
「大型台風が接近」
「ハンカチ王子米国で活躍」
「紀子様、明日出産」
といった記事は、ネット上の無料のニュースでも十分なので、金はらって読む記事の本数は意外に少なくて済むかも、という感じです。
月間6,000円くらいというと「高い!」と思うかも知れませんが、日経4紙+朝日、読売・・・と取るよりは安い・・・。(トータルで月間4,000円くらいで済めば、急速に普及する気がしますが。)
速い!
夕刊の記事のクリッピング結果が午後2時半ごろに届くのは、「おっ!」という感じ。
ただ、20円出して夕刊の記事を読んだら直後に、それより詳しい内容がnikkeinetにタダで載ってるのを見つけると、さすがの私も「ムカーっ」としますです。
紙はホントに一覧性があるのか?
紙の新聞は一覧性があるからいい、というのは、ホントでしょうか?
普通の社会人は、新聞を10紙も隅から隅まで読むのはムリでしょうから、網羅的に読んでるつもりでも、それはあくまで「取ってるその新聞の視点での一覧性」であって、みなさんの読むべき情報は読み漏らしているかも知れないわけであります。
(世界に情報は山ほどありますので。)
「一覧性」なら、Google Newsのほうがあるかも。
FAXもやめました
自宅にFAX専用の電話回線を引いてたんですが、「そういえば使わないなあ」と思って、昨日、NTTに電話をかけて解約いたしました。
さすがに事務所のFAX(複合機)は残してありますが、今年の2月から、「紙」で受信するのではなく、自動的に画像をファイル化してメールに転送されるようしました。これなら、世界中どこにいてもFAXが受け取れるし、ファイリングも不要。
ちなみに、この事務所のFAX、7ヶ月で10回しか使ってないですね。(苦笑)
仕事で受信したのはうち3回で、あとは不要なDM。
また、今調べたら、「テレックス」のサービスってすでに、国内が2002年9月、国際も2005年3月で終了してるんですね。
FAXも、あと数年で、胸をはって「うちの会社にはありませんので。」と言える時代が来るかも知れません。

Wikipediaの記事
http://ja.wikipedia.org/wiki/テレックス

ちなみに、弊事務所、毎日、非常に大量の文書を受け取りますが、ほとんどメール添付のファイルで送っていただけるので、これもファイリングいらずで、楽ちん。
基本的に印刷せず、ディスプレイで見て、修正して送りますので、いつもプリンタの電源は切ってあります。
この8ヶ月での紙の消費:ASKULのA4の紙のたば4束のみ
業務効率化の鍵は、いかに「紙」に触らないか、だという気がします。
(ではまた。)

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ロシアの物価とIT事情を垣間見る

日本に戻ってきました磯崎です。
出かける前に、先日ロシアにでかけたばかりの某経済評論家(大御所系)の方から、
「ロシアは、今、石油が湧いて湧いて、世界一物価が高いそうですね〜」
といわれて、「しまったー」と思っていたので、物価についてちょこっと調べてみました。
ビッグマック指数
さて、「モスクワの原宿」と呼ばれるアルバート通りのビッグマック
IM_124s.JPG
にて、メニュー
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をチェックして、「ビッグマック指数」を調べてみました。
ビッグマックの価格は、下記の拡大図のとおり、49ルーブル
IM_125m.JPG
Yahoo!ファイナンス
http://quote.yahoo.co.jp/m5?a=1&s=RUB&t=JPY
によると、本日(9月4日14時09分)現在の1ルーブルは4.36円
日本のビッグマックは1個280円だから、ロシアのビッグマック1個49ルーブルで割ると、ビッグマック指数は5.71円/ルーブル。ビッグマックによる購買力平価よりは、実際のレートの方が円高(ルーブル安)、ということになります。
メモリとパソコン
クレムリンやレーニン廟と、赤の広場
IM_088s.JPG
をはさんだトイメンにある、モスクワ最大のGUM百貨店
IM_089s.JPG
を覗いてみました。
GUM百貨店は、レーニンの命によって作られたそうで、昔は日用品などを売っていたそうですが、今や、日本と同じようなファッション・ブランドの店が軒を連ねるおしゃれな場所に生まれ変わってます。
天安門広場の前に表参道ヒルズがあるようで、なんかへんな感じ。
軍事パレードなどで見る絵は、GUM百貨店側から撮っているので、「ザ・(旧)共産主義」というイメージに仕上がってますが、ちょっと後ろを振り返ると、資本主義バブルの頂点的商業施設がデーンと存在するわけです。
GUM百貨店内のパソコン屋でSDカードの値段を見てみると、
IM_096s.JPG
先ほどの為替レート(ビッグマックじゃないほうの4.36円)で換算すると、
1GBのSDカードが1,990ルーブル(8,676円)、
2GBのSDカードが2,690ルーブル(11,728円)。
・・・日本に比べても、全然高くないんじゃないでしょうか
パソコンも大量に展示してありまして(ACERなど台湾製が多い)、例えば東芝製だとこんな感じ。
IM_095s.JPG
この「M100」というシリーズは日本の東芝さんのホームページでは見かけないんですが、輸出仕様でしょうか?(型落ち?)
Intel Core Duo1.66GHzといったら、ほぼ最新型ですよね?
44,590ルーブル(194,412円)と書いてあります。
東芝のホームページ
http://dynabook.com/pc/catalog/search/user/cgi-bin/disp.cgi?pid=PSJ601RD5S8EKW&row=1
で同程度と思われるスペックのノートパソコンを組んでみると、215,250円とのことなので、ロシア・・・高くないどころか安いくらいじゃないですか!
・・・というよりも、「Intel Core Duo1.66GHz」といった最新のCPUのパソコンがすでにロシアで普通に買えることにビックリ・・・。
旧共産圏への輸出規制って、スパコンとか特殊なもの以外は、もう無くなってるんでしたっけ?
つまり、オープンソースなソフトウエアはいくらでも手に入るでしょうし、分散コンピューティングみたいなソリューションで済むアプリケーションについては、輸出規制のような「イジワル」はもうロシアとの差別化としては機能してないんでしょうね。
政府系機関はお金があまりないかも知れませんが、IT系のニューリッチ企業などは、(旧?)西側と同じ設備で競争できる?
「オフショアリング」でも、近い将来、インドなどと並んでくるんでしょうか?(もう並んでる?)
空港では、白黒ブラウン管ディスプレイの「386かい!」みたいな古いパソコンで入管手続きをしてましたのでナメてましたが、もしかしたら日本のソフトウエア産業の競争力の方が、ヤバいかも
(今回はこのへんで。)

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サンクトペテルブルグ雑感

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「ヨーロッパ一きれいな街並み」ということで世界遺産にもなっているサンクトペテルブルグですが、どんな街か感想を あえて一言で言い表すと、
「100倍 金のかかった東京ディズニーシー」
って感じでしょうか。
どちらも、「何もない海辺を埋め立ててつくった人工都市」であり、「そらぞらしいほど小ぎれい」であります。
また、港町だけあって、首都モスクワより、ソフィスティケイトされてますね。
モスクワと違って英語しゃべれる人とか英語表記も多い気がします。
北京と上海の差、みたいな感じでしょうか。
ペテルゴーフ(夏宮)、エルミタージュ美術館(冬宮)・・・スゴすぎ。
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(上図:郊外にあるペテルゴーフ(夏宮)。
 昔は、大型の船でいらっしゃる来賓が小船に乗り換えて正面の運河をやってくるのを、このバルコニーから手を振ってお迎えしたそうで。)
「世界の主立った美術品の何分の1かは、ここにある」といっても過言ではないような。
これらの美術品は、ロマノフ王朝などロシアの経済活動の「結果」であって、「原因」ではないわけですね。ビルゲイツ氏がレオナルド・ダ・ヴィンチの手稿を買いそろえているのは、「結果」であって、そういうものを買えるようになった源泉は、WindowsでありExcelであるわけで。
同じように考えると、帝政ロシアの「ビジネスモデル」は何だったのか
ヨーロッパ方面の商人が、北欧と取引するためにロシアを通る際にかける税の税率を下げてもらうために、いろいろ貢ぎ物をしてるのですが、そもそも北欧との貿易の口銭を抜くだけであれだけの宝物を買い集められるものなのか?
それとも、シベリアなど広大な各地からちょっとずつ吸い上げるだけで、領土が広大なので、「チリ積も」ですごい量になるという、「web2.0的?」モデルだったのか?(ま、「ちょっとずつ」じゃなかったから、革命が起きたんだと思いますが。)
大英帝国やスペインのような、「植民地搾取モデル」でもなかったわけですよね。
今の石油バブルみたいに、天然資源関係でしょうか。
こんな極寒の北の地に、これだけのバブリーさを許す経済的な余力がいかに発生したのか、よくよく考えてみると非常に不思議であります。
(帰ったら、ちょっと勉強してみよう。)
(ではまた。)

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本当にロシアはシャラポアみたいな美女であふれているのか?考

私、「ハニーフラッシュ」というのは子供の頃からよく存じておりましたが、今年5月の「ぐっちーさん」のブログ
http://blog.goo.ne.jp/kitanotakeshi55/e/82502060c30e2e90595d2fca2b51e404
を読むまで、ついぞ、「ハニートラップ」という概念は存じませんで。

そもそも、ハニートラップとは80年代ソビエト連邦において多用されていた技術で、要は男性に若い女性が近づいてきてメロメロにしてしまって、先方の、当時はKGBの欲しい情報を意のままに取得したり、その人間を意のままに動かしたりする、という手口のことです。
(中略)
実際若くて美しく、シャラポアx3!! みたいな女性がこれでもかぁ〜、おりゃ〜、というくらいに近づいてくるんですよ、これが。
(中略)
何より被害が甚大だったのは中年のオヤジたち、つまりそれなりのポジションに居られる方に対するハニートラップです。実際、これを未然に防ぐというのが当時の駐在員の重要な役割だったんですが、あなた、理工系を卒業し、技術畑一筋20年、なんてメーカーのはげでぶおじさん(失礼!!)にシャラポアみたいなのがトラップをかけてくれば、もうそんなもの止めようが無い訳で、何を言ってもマッタク無駄。
「ぐっちーよ、止めてくれるな。俺はようやくいま人生最大の幸せを掴もうとしているのだ。たとえ騙されてももうおれはいいんだ・・・・行かせてくれ!!」
(中略)
ある重機メーカーのエンジニアは、やはり禁輸されていた竪穴ではなく、横穴を掘るブルドーザーの設計図!!まで渡してしまい、それと引き換えに「あなたと一緒に暮らしたいの、だからお願い・・・」、と泣き落としたスベトラーニャはその設計図と共に消えてしまった事は深く記憶に残っている訳です。

これを読んだ時点での感想:「んな、あほな」。
もし、「シャラポアx3」みたいな美女なら、工作員といったリスクのある職業じゃなくて、もっと割のいい仕事をするでしょ?、と。
ところがロシアに行く直前に、先日ロシアに行ってこられた法律によって期限付きで設立された某社のエラい方が、やはり、「サンクトペテルブルグにはシャラポア並の女性ばかりだ」とおっしゃっていた、という情報を聞きつけまして。
実際、ここロシアにやってきましてわかったことは・・・・・・ゴロゴロいます・・・シャラポア・クラス。
もちろん、全員がシャラポア並とは申しません。が、どう堅めに見積もっても、若い女性の30人に一人はシャラポア並(当社推定値)であります。
つまり、ロシアの基準で行くと、シャラポアというのは別に「美しいこと」にとりわけ価値があるのではなく、やはり、(当然というか)、テニスがうまい、というところに価値があるわけですな。
(ぐっちーさんのおっしゃることは、決しておおげさじゃなかった・・・ということで、最初、頭の中で疑問を呈してしまったことをお詫び申し上げます。<(_ _)>)
ご参考:
モスクワで撮った、旧KGBの建物。(正面突き当たり。)
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モスクワ雑感

メルセデスベンツの方は、「モスクワは世界一、ベンツ(の高いほうのクラス)が売れる都市だ」とおっしゃってるとのことで、モスクワ、バブってますなー。
一番売れてるのはトヨタ、とのこと。昔の同僚がトヨタのモスクワの「president」をやってらっしゃるんですが・・・たいそう、ご出世なされて・・・。
昨日は、クレムリン宮殿でロシア代々の秘宝の数々を見学しましたが・・・感想は、「いやー、ロシアすげぇ」。
20年ほど前にロンドンのロンドン塔で、英国王室のものすごい秘宝の数々を見て、「イギリス帝国、すげぇ」と思いましたが・・・ちょっと、イギリスがただの田舎もんに思えてくるくらい、これはすごい。ロシア、あなどりがたし。
一方で、(若い大学教授とか)貧しい普通の方々は、一ヶ月のお給料が300ドルくらいだったりするらしいので・・・日本車なんか買えるわけないですね。
(取り急ぎ)

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もうすぐ着陸

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durianさんに教えていただいたんですが、この「connection by boeing」というサービス、せっかく巡り会えたのに、なんと今年いっぱいで終わりだそうで。(T^T)
http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?n=AS1D1805U%2018082006

米ボーイング、機内でのネット接続サービスを中止(8/18 21:06)
 米ボーイングは18日、航空機内でのインターネットの高速接続サービスを中止すると発表した。航空会社で同サービスが期待ほどに普及せず、事業の採算性の改善が期待できないと判断したようだ。日本では日本航空と全日本空輸が国際線の一部で提供しているが、今年末までに中止するとみられる。
 中止を決めたのはボーイングが2004年ごろから本格展開した「コネクション・バイ・ボーイング」。人工衛星を経由して乗客が機内でネットに接続できるサービスで、これまでに世界の航空会社10社が導入していた。また機体に埋め込む専用アンテナを三菱電機が供給している。
 ボーイングはサービス開始当初は数年で1000機単位の普及を見込んでいたようだが、実際は目標を下回っていたようだ。日本では日航が10機、全日空が7機でそれぞれ導入し、東京—ニューヨークなどの路線でサービスを提供している。

JALの10機のうちの1機に当たったとは・・・・なんと運のいい私!
だけど、機内を見渡しても、他にパソコンなんてやってるやつはいないから、私が払った26.95ドル(1フライト中使い放題)だけでは、(細かい計算をするまでもなく明らかに)、採算割れでなんでしょうねえ・・・。
(飛行機の上でブログを書くなんて体験も、これが人生で最初で最後なんでしょうか。)
−−−
私が小学生のときに人類はすでに月面に着陸したのに、それから40年弱が過ぎた今でも、人類が自由に宇宙に行く未来どころか、超音速機すらビジネスとして成り立っていないし、今後も成り立つ雰囲気ゼロ・・・。
それとおんなじで、飛行機でインターネットを使う未来なんて、永遠にやってこないのかも。
そもそも、ネットで「出かけ」れば ほぼ「光速」で世界中どこでもいけるという、私が小学生のときには想像すらできなかった未来が現出しているわけで、音速も出ないノロくてよく墜落する飛行機で長時間移動すること自体、合理性がまったくないかも知れませんし・・・。
というわけで、飛行機の中でブロードバンドがちゃんと使えるその日まで、「ユビキタス・コンピューティング」なんて言葉は恥ずかしいから封印していただきたいものです。
(ではまた。)

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ロシアに行ってきまーす

ただいま、JL441便でモスクワに向かって飛行中。高いところから失礼いたします。
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ここしばらく国際線に乗っておらず今時のテクノロジーの普及度にキャッチアップできてませんでしたので、ご存じの方はいまさらでしょうし、モスクワ便なんてマイナーなのには最新テクが積まれてるという期待もしてなかったんですが、この便、「connection by boeing」
connex_logo.jpg
http://www.connexionbyboeing.com/

という、無線LANサービスで、機内でブロードバンドLANが使えますな。
このエントリのテキストや画像も、飛行機から通信衛星経由で東京の私のサーバにアクセスし、読者のみなさんのパソコンにお届けされております。技術的にこういうことになるのは10年以上前からわかっていたので、当たり前っちゃぁ当たり前ではありますが、実際にやってみると、「SF」であります。
(「記憶屋ジョニイ」』(Johnny Mnemonic) なんか、確か無理くり数百メガ程度の記憶を頭に詰め込んでコソコソ国境を越えていたことを考えると、「SF以上」ですな。)
機内で自分のパソコンの無線LANのマネジャーで「Connection1」というSSIDをクリックするだけで接続。
Webのブラウザで、「http://cbb.by.boeing」というローカルのURLにアクセスし、登録画面で名前やクレジットカード番号を登録すると、いとも簡単に接続できます。
cbb1s.jpg
ちなみに、このエントリのNo.は奇しくも?「747」ですが、機体はB777-200であります。
表面上は、普通の54MbpsのLAN(802.11a/b/g)で繋がってますが、(高価な通信衛星経由なので当然と言えば当然ではありますが)、実効のスループットを計ったところ、だいたい50kbpsくらいでんな。
(テロ対策でCIAやCTUwからの要請か知りませんが)なぜか無線LANの暗号化が選択できないですし、ロシア便だけに、元K○Bのハッカーの方が搭乗している可能性が約1.5%(当社推定値)ほどあるので、自分のサーバにログインするときは、当然、SSLやSSHベースであります。
(ではまた。)

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新聞を購読するの完全に止めました

以前(2005年7月)、「新聞1紙やめてみました」という話を書きましたが

生まれてからこのかた(つまり親父の代から)40年以上、ずっとA紙・B紙と2紙を購読してきましたが、今月から1紙(A紙)やめてみました。ついでにB紙の夕刊も。
改めて考えてみると、新聞の山というのはすごい量になるわけです。定期購読しているビジネス誌も もちろんそれなりの量になりますが、毎日届く新聞にはかなわない。
これをゴミ置き場まで持っていくのは私の役目なわけですが、我が家から排出されるゴミのうちで明らかに新聞は最も重量が重いゴミになるわけです。これだけ環境問題が騒がれているときに、いくらリサイクルされるとは言え非常に心苦しい。2紙とも隅から隅まで読むならまだしも、とても全部は読めないわけですし。ネット(有料・無料で)で得られる情報も非常に多くなってます。
やめてみて、ゴミの量が驚くほど減って非常にすっきりしました。
(めでたしめでたし)
全部ネットで読めるなら、(有料でも)もう1紙もやめたいところですね。

本日、新聞販売店に連絡して、自宅で取ってる新聞を全部(永久に)止めました。
今まで、なんとなく「新聞取ってない人=アホ」感があって、ホントはやめたかったけどやめてませんでしたが、旅行に行くのをきっかけに一切やめようと思いまして。
・・・と思ってたら、昨日お会いした、ファイナンスにも大変お詳しい某上場企業の某氏が、「ボク、家で新聞取ってないんだよねー」と聞いて、ますます心を強くした次第。
もちろん、社会からあまり評価されてない人とか技術者の方とか芸術家が新聞取ってなくても何も驚かないわけですが、ビジネス界で引く手あまたな方が新聞を取ってない、というのは、ちょっとインパクトあります。
ちなみに、その某氏に、「会社で読んでるってことですか?」と確認したら、「いや、会社でも特に。知りたいことがある都度、日経テレコン等で調べた方が効率がいい」とのこと。
ちょうど今週、日経メディアマーケティングの営業の方が、事務所までわざわざクリッピング機能等の説明に来ださったので、よし。私もその方式に完全に移行してみよう。
私、自分を「イノベーター」というよりは「アーリーアダプター」くらいかな、と思ってましたが、@ITによると、イノベーターは最初の2.5%とのこと。特に、情報通信系のサービスについては、私、イノベーターかも知れませんね。
ということで、情報通信系のサービスについては、だいたい、私が使い出してから3年とか5年後にマジョリティの人たちが使い出すことが多いので、5年後とかには、新聞取らない人がビジネスマンの中にもだいぶ増えてるかも知れないと妄想。
(ではまた。)

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ネット・エコノミー解体新書(第3回)イーベイと「ネットワーク外部性」

日経BPさんで連載してます「ネット・エコノミー解体新書」の第3回
「イーベイと『ネットワーク外部性』
オークションサイトに見る『一人勝ち』の構造」
http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/net/economy/060824_ebay/
が、サイトにアップされました。
今回は、(おそれおおくも)、オークションの最大手「eBay」とニューヨーク証券取引所(これも「オークション」:-)を比較したりしてます。
「eBay」が「ロングテール型」のオークションであるのに対して、ニューヨーク証券取引所というのは、「ヘッド型」で「しょぼい」商売だ、という意外な(というか今や当然かも、の)結果が。

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