周防正行監督の「それでもボクはやってない」を見て、警察、検察、裁判所のあり方に大きな疑問を持った人も多いかと思います。しかし、そもそも「全知全能でない神ならぬ人間が人を裁く」わけで、裁判官に「必ず真実を見抜いてくれる」と期待するのは、人間の能力上、無理がある。
構造的な「期待ギャップ」なわけです。
警察や検察の方々も、基本的に真面目に仕事をしてらっしゃるはずですが、「誰の目にも明らかな証拠」が無いものについて判断ミスが出るのは、ある意味仕方ない面があります。
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しかし、(冤罪全般はともかく)、こと痴漢冤罪の問題についてはテクニカルにきれいに解決できるはずです。
鉄道会社が がんばれば。
「ムーアの法則的」に安くなっているカメラ監視システム
携帯にいまや必ずカメラがついているように、カメラはすでに1個数百円の原価になってきています。
たとえば4ドアの車両で上図のようにカメラを天井に配置しても十数個、原価は1万円ちょっとでしょう。
これで死角があるというなら、あと何個か増やしても、タダみたいなもんです。
コントローラーとして1車両の屋根裏に1台パソコンを設置するとしても、今やパソコンも1台5万円を切ってますから、大量に発注すれば、システムの設計費を入れても、1車両あたりの投資額が50万円を越えるとは思えない。
例えば山手線は内回り外回り計で52編成あるとのことですが、
52編成×11両×30万円
としても、、山手線全部でたった2億円弱です。
以前書いた、本人が無罪を主張して裁判していた弁護士さんに先日、「その後どうなりました?」とたずねたところ、
「結局、1年数ヶ月の判決が出て、現在服役中。すごく真面目なサラリーマンで、両手に荷物を持っていて指しか動かせないにもかかわらず、結局、『指だけ動かせれば触れるはずだ』ということになってしまった・・・。」
とのこと。
カメラがあれば、証拠が残る(少なくとも、もぞもぞしてるぞ、とか、周りにどんな人がいたとか、証人を探せるとか、格段にエビデンスが具体的になるはず)だけでなく、そもそも痴漢するやつがいなくなるはず。(私の住んでいるところに空き巣が立て続けに数件入ったので、自治会で相談してカメラを設置したところ、ぴたっと空き巣の被害は止まりました。)
おまけに、痴漢だけでなく、置き引きや暴力事件など、他の犯罪の証拠や抑止効果にもなるはずです。
ROIはめちゃくちゃ大きいはず
新型車両の投入や既存車両の改装は、一気に行わなくても、
「今後、カメラで監視することによって、社内の安全を確保していく」
とプレスリリースで宣言して何台かカメラ付き車両を投入するとともに、ホントにカメラをつける改修はまだ済んでない車両についても天井にケータイのカメラ風の小さな黒い丸のシールを貼っておくだけで、非常に大きな抑止効果があるはずです。
例えば、JR東日本さんを例に挙げさせていただくと、昨年度の投資額は4000億円弱もあるわけです。その0.1%でも投資したら、実際に痴漢・スリ・暴力なども格段に減るはずだし、無実の罪で服役したり、やってもいないのに(裁判で何ヶ月もかかったら仕事を失う可能性もあるので)罪を認める人を生み出す可能性も激減するはずなのに、なぜ、そうした「通勤電車を安心できるものにする」投資をしていただけないのでしょうか?
大変不思議であります。
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