ファンドビジネスとゴルフ会員権

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華氏911に、プライベート・エクイティ・ファンドのカーライル・グループが(「悪者」として)登場してましたが、その主要メンバーが、元IBM会長のガースナー氏だとか、アメリカの元国防長官とか国務長官だとか、きらびやかなのにびっくりされた方もいらっしゃるかと思います。
同じくプライベート・エクイティ・ファンドのリップルウッドが旧長銀を買収して新生銀行にしたときのボードメンバーもしかり。
会長兼社長に元シティバンクの八城氏をもってきたのはもちろん、社外取締役にアサヒビール名誉会長の樋口氏、新日鐵会長の今井氏、三菱商事会長槙原氏の他、スタンフォード大学教授、メロン銀行会長、デイヴィッド・ロックフェラー氏等々・・・。
新生銀行年報2001(p99)参照)
当時、「この取締役会の運営、どうやるんじゃい?」と他人事ながら心配したもんでしたが。
このノリって、バブルの頃の(今もそう?)高級ゴルフ場の会員権募集のノリに似てるなあと、ふと思いました。当時、ゴルフ場の会員権募集のパンフレットには、やはり、「○○○製鐵会長・・・」など、すごい超大手企業の重役などの名前がずらり。
そういえば、当時のゴルフ会員権って、(もちろんゴルフしたいというための需要の部分もあったでしょうが)、基本的には会員権の値上がり益を見込んだ一種の「不動産投資ファンド」でしたよね。
(もちろん、当時のゴルフ場は収益還元価値とかexitとか全く考えないものでプライベート・エクイティ・ファンドとは全く異なるわけですが、)
「ゴツい人々の名前を並べて、短期間に信用を形成する」というのは、いつの世もファンド・レイジングの基本ということかと思います。
(では。)

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