Googleニュース日本版と「新聞の意味」

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(5日連続でインボイスさんの一連のファイナンスの解説をする予定で、金曜日は最終回として「子株が流通していないうちの大量買付」について取り上げる予定でしたが、くじけました・・・。)
代わって、Googleニュースの日本版がスタートしたお知らせ。
google_news.jpg
http://news.google.co.jp/

KNNの神田さん曰く

901事件 日本のメディアに発生!
ボクはこの日が来るのを待ちわびていた。ずっとあきらめてきていたが、
ついに審判の日がやってきたと感じる。
本日以降のニュースはすべて
http://news.google.co.jp/のニュース検索で串刺しできるという時代になった〜!
一ヶ月もすればこの脅威をみんな知ることになるだろう!
メディアを各社のブランディングで読んでいた時代から、コンテンツに串刺しする時代がようやく日本に訪れたことと認識したい。

つまり、人がニュースを得るのに利用するものが、「メディア」ではなく「エージェント」に変わった記念日、とも言えるかも知れません。
しかし、確かに以前、「Blogによるコミュニケーションの変化(仮説)」(5月31日)を書いたときには、「既存型メディア」である新聞のホームページは長期低落傾向をたどっているように見えました。が、今、改めて見てみると、ちょうどそのころを底に再び復活トレンドになってますね。
asahi_nikkei_yomiuri20040902.jpg
(出所:Alexa
上述の私のエントリーでは、
「新聞という旧メディアの地位は、blogの登場により相対的に下がっていくんじゃないか?」
という危惧も考えられたのですが、上記のグラフを見ると、逆に、(これも[あまり根拠無く]blogに結びつけると)、blogで記事を引用・リンクする人が増えて、逆にトラフィックが呼び込まれているのかも知れません。
つまり、(やはり)、blogの増加によってエントロピーは限りなく増加していくのではなくて、2004年5月あたりがウェブの「エントロピー増加」のピークだった、とか・・・。それ以降は、blogなどの数やページビューこそ増加すれ、中身は新聞など「オリジナルな情報」の受け売りであって、全体として「本当の」情報量は増えなくなっちゃった・・・んだとしたら、神田さんの記事とは逆の意味でおもしろいかと。
つまり、「意味」「質」として、新聞のブランドというものの位置づけは大きく変化するが、「量」として考えると新聞のホームページの相対的なページビューのランクは保たれるのかも知れません。
・・・そんな大げさな話じゃなくて、単に夏休みシーズンに入って、blogを更新していた個人のペースが落ち、新聞へのトラフィックが相対的に上がった、というだけかも知れませんが。
いずれにせよ、こうしたニュースを「串刺し」で見れるということはすばらしい。
私個人的には、最近、Yahoo!Japanを使ってどこかのホームページに飛ぶということがほとんどなくなっちゃったのですが、ますますその傾向が強まりそうです。
(以上)

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