「iPhone」が切り拓く次世代モバイルとビジネス、に出席してきました

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(すみません、明日のiPhone 3GS発売日を前に、いろいろモーソーにいそしんでおりまして: -p、ちょっとブログ更新をサボっておりました。)

本日は、慶應義塾大学 三田キャンパスで行われた、ワイアードビジョン・アスキー総合研究所・慶応義塾大学大学院メディアデザイン研究科主催の「『iPhone』が切り拓く次世代モバイルとビジネス」というセミナーにご招待いただきまして、行ってまいりました。

<第一部>
iPhone利用実態調査のご報告
アスキー総合研究所
<第二部>
「iPhone 3G Sと、iPhone OS 3.0を読み解く」
HMDT株式会社 木下誠氏
<第三部>
トークセッション「モバイルコンピューティングの未来」
慶應義塾大学教授 古川 享氏
テクノロジーライター 大谷和利氏
KDDI総研リサーチフェロー 小林雅一氏

これが、なかなか、ひさびさに刺激的な内容でした。

アスキー総合研究所さんの「iPhone利用実態調査のご報告」は、アスキーの読者等を対象にしているので、世間一般よりは若干、「トガった」結果が出るとのことですが、iPhoneの利用者をグラフにすると、「35から39歳」の22.1%をピークに、平均年齢40.84歳の、正規分布風ベル型の分布をしています。

つまり、日本でiPhoneを使ってるのは「おっさん」(良く言えば「購買力のある層」)ということのようです。

おととい出た、博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所「メディア定点調査2009」によると、10代女子のモバイル利用の伸びがすごいことになってますが、iPhoneというのは、それとはまた全く違う動き、ということになりますね。

 

テザリング非対応

次に、海外でははじまったが、日本でソフトバンクさんが対応しなかった機能に「テザリング(tethering)」があるとのこと。

これ、Appleのスティーブ・ジョブスCEOが、AT&Tには強力にねじ込んだので、ソフトバンクの孫さんにも強力にねじ込んでいるのは間違いなかろうとのことですが、「週刊isologue」の第3号、第5号でも検討しましたとおり、ソフトバンクさんの設備投資余力と、資金返済スケジュールからすると、文字通り(ソフトバンクさんにとっての)「キラーアプリ」になる可能性があるかも知れなくて、日本では当面実現は厳しいかも知れませんね。

私も、「単にパソコンを常時接続する」という意味でもぜひ欲しい機能ですが、古川氏によると、テザリングのポテンシャルはそんなものじゃなくて、
「例えば、この教室にiPhoneを4つ置いておけば、電波をチェックして、どんな人がどこに座っているか、といったことが瞬時にわかる」
といった、今までにまったくなかった発想のことができる可能性があるのに、とのことです。

 

「消されたヘッドライン」

テクノロジーライター 大谷和利氏の話は、示唆的なところがたくさんありましたが、

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大谷氏が「消されたヘッドライン」という映画を見ていたら、若い記者(ベン・アフレック)がiPhoneを使っていた、と。
それ自体は「プロダクトプレイスメント 」なので、特に驚くには値しないが、映画の途中にiPhoneの呼び出し音が鳴るシーンがあって、大谷氏が思わず「あ、iPhone、マナーモードにしていなかった・・・」とあせってポケットをまさぐってしまったが、劇場内に何人もそういう人がいて、劇場が笑いで包まれた、と。

たぶん監督は、そうした「劇場内に一体感を持たせる効果」を狙ってやったのではないか。
また、劇場内であわてた人の数を見て、「iPhoneがここまで普及しているのか」、というのがわかってちょっと驚いた、という話でした。

 

スマートフォンでのWebアクセスのデータは、さらにすごい

世界の現在のパソコンは3億台弱、携帯電話は12億台弱で、ポテンシャルとしては圧倒的に「パソコン」より「モバイル」がスゴいわけですが、

ちょっとデータのソースを聞き漏らしましたが、携帯市場の中でスマートフォンはまだ13%で、iPhoneは「さらに」そのうちのまだ8%のシェアしかないが、すでにスマートフォンのhtmlのアクセスは65%がiPhoneのものになってるとのこと。

(つまり、Blackberryとかは、メールを見るのには使っても、Webには使わない、ということなんでしょうね。)

これはすごいデータですね。

Yahoo!もモバイルアプリをiPhoneだけに限定したとのこと、ですし。

孫さんも、iPhoneを使い出してからパソコンを使う時間が1日寝る前の5分だけになっちゃった、とおっしゃってましたので、そのうち、「Webを見る」≒「iPhoneで見る」を意味する時代が来ちゃうのかも知れませんね。

HMDT株式会社の木下氏は、
「今回、開発者用に、周辺機器との連携、ゲーム、課金、地図、音楽、DBなど、本格的なアプリが組めるSDKがいろいろ出た。
iPhoneは今後、どこにでも持って行ける『汎用小型コンピュータ』になる。たとえば、スキューバダイビング用には、今まで専用に開発したコンピュータが必要だったが、それがiPhoneで可能になるといった、様々な新しいニーズが掘り起こされるのではないか。」
ということをおっしゃってました。

私も、今まで15年以上「パソコン」を常に持ち歩く生活をしてきましたが、明日からは「汎用小型コンピュータ」といつもいっしょに暮らす新しい時代が始まるのかと思うと、感慨深いです。

(ではまた。)

 

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