青山学院大学で「IPO激減時代のベンチャー経営と資金調達」の公開講座やります

インフォテリアの平野社長からのお誘いで、11月6日(土)に、青山学院大学でNTVP代表の村口和孝氏とともに「IPO激減時代のベンチャー経営と資金調達」の公開講座やらせていただくことになりました。

 

受講料は無料ですが、私が話す部分は拙著「起業のファイナンス」:

 

起業のファイナンス ベンチャーにとって一番大切なこと
磯崎 哲也
日本実業出版社
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を教科書として使わせていただきたいと思いますので、ぜひ事前にアマゾン楽天、書店等でお求めを。
(本日、アマゾンも「在庫あり」になりましたが、刷る部数が少なめで、すぐに品切れになってしまう可能性があるので、お買い求めはお早めに。:-)

 

詳細は平野さんのホームページ:

公開講座:IPO激減時代のベンチャー経営と資金調達
公開講座:磯崎さんにも講義していただくことになりました

をご覧いただければと思いますが、以下、概要を抜粋させていただきます。

参加資格は一切ありませんが、学内開催のため事前の登録が必要になりますので、参加を希望される方は、参加申し込み用特別アドレス( yhirano.aogaku@gmail.com )に参加希望のメール(氏名、所属)を送ってください。
多くの人と一緒にこれからの時代のベンチャー経営について意見を交わしたいと思いますので、興味のある方は是非ご参加ください。

講演:「IPO激減時代のベンチャー経営と資金調達」日時:11月6日(土)14:45 – 17:50

日時:11月6日(土)14:45 – 17:50
14:45 – 16:15 村口和孝氏による講義、質疑応答
16:20 – 17:50 磯崎哲也氏による講義、質疑応答
※講義終了後に、懇親会を予定しています(実費)

場所:青山学院大学大学院(青山キャンパス内)
※教室の情報は、メールをいただいた方にお送りします。

費用:無料

申込:yhirano.aogaku@gmail.comにお名前と所属をメール。

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週刊isologue(第82号)Googleの節税とネット時代の国際税務(前編)

先週、「Googleの海外での(法人)税率が2.4%」というBloomberg等の報道がありましたが、今回はこれをベースに、ネット時代の国際税務がどうなっていくかを考えます。

問題意識として、

  • Google以外のグローバルIT企業の実効税率はどのくらいなのか?
    (Googleだけがこんな低税率なのか?)
  • なぜこのようなスキームが可能になるのか?
  • 他の国に税金をほとんど払わないというのは非倫理的(evil)なことなのか?
  • Googleのようなネットだけでの商売が今後増えると、各国ではほとんど課税できなくなってしまうのではないか?
  • 最終的には、企業はタックスヘイブンに本社を置いて、どこにもほとんど税金を支払わなくなるのではないか?
    (未来の税金はどうなるのか?)

といったあたりを考えたいと思います。

 

もし、尖閣諸島周辺に中国船や日本の船が近づいたら、(目にみえて非常にわかりやすいので)、どちらの国でも「自国の領域が侵略されようとしている」とイキリ立つ人が現れます。

しかし、ネットでオフショアから商売されるというのは、サイバーな国境線のすぐ外側から領土内に大砲を撃ち込んで来られているようなものとも考えられなくもないにも関わらず、(良くも悪くも)みなさんあまり騒ぎ立てることはありません。
税の話は目にみえず、抽象的でわかりずらいので、仮に尖閣諸島付近の経済的利権よりも大きな経済的インパクトがあるかも知れなくても、おそらく抗議デモが発生するといったことにはならないんじゃないかと思います。

今週と来週は、このネットビジネスと税の関係について考えてみたいと思います。

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TechCrunch JAPANに「日本は本当に『起業家に冷たい国』なのか?」記事掲載

西田編集長からお誘いいただいて、2010年10月18日に掲載されたVivek Wadhwa氏の「日本へ:経済を立て直すには失敗した起業家を尊重せよ」という記事に対するコメント記事「日本は本当に『起業家に冷たい国』なのか?」をTechCrunch JAPANに掲載していただきました。

201010251317.jpg

 

(ご参考まで。)

ではまた。

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ハロウィンのプレゼントにも最適!「起業のファイナンス」 :-)

今月初めに出した拙著「起業のファイナンス

起業のファイナンス ベンチャーにとって一番大切なこと
磯崎 哲也
日本実業出版社
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おかげさまで売れ行き好調なのはいいのですが、アマゾン等の書店で欠品が続いてご迷惑おかけしておりました(20日に大量に納品された第2刷も溜まった客注分で瞬間蒸発)が、明日3刷目が納品されますので、これでお手元に届き始めると思います。

 

「通常2-4週間以内に発送します」の表示はしばらく消えないしくみらしいですが、4刷目も直後に控えておりますので、遅くとも週明けには「在庫あり」の表示に戻ると思います。

追記(18:49):取次に3刷が納品されてアマゾンの表記が「通常5~7日以内」に戻りました!(明日アマゾンに入荷で、じきに「在庫あり」になる予定。)みなさんもう買っても大丈夫ですよ~

追記(10/23 12:25):3刷納品で ついにアマゾンの「起業のファイナンス」が「在庫あり」の表示に!みなさんガンガン買って頂ければ幸いです!

追記(10/24 23:55):またアマゾンの在庫が切れた…orz(「通常5~7日以内」表示に)

追記(10/25 02:00):そしてまた表示が「通常2~4週間以内」に逆戻り。でもすぐ4刷が入荷されると思います!

 

このオレンジ色の表紙、時節柄、帯をとってマジックで目と口を書いていただくと、おしゃれなハロウィンのプレゼントにもなる・・・かもしれないので、この機会に是非!

 

(ではまた。)

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週刊isologue(第81号)ヤフーのデータセンター(税務とビジネス編)

先週は、ソフトバンクからヤフーに譲渡されたデータセンター事業について、その沿革とスキームについて見てみましたが、今週は、

  • ヤフーの合併の実例に基づく組織再編税制のおさらい
  • 事業の中身はどのように分割されたのか?
  • 東京国税局による更正の内容
  • 「事業上の必要性」はあったか?(「NOAH」と「Yahoo!モバゲー」)
  • 買収価格は450億円は高過ぎるか?
  • 株式譲渡契約の「繰越欠損金否認時の修正条項」
  • 「特定役員引継ぎ要件」の使い方はどうだったのか?
  • なぜ(通信会社ではなく)ヤフーに売却されたのか?
  • まとめ(結局、ビジネス全体から見てどうか?)

といったあたりを考えてみました。

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丸善丸の内本店で「起業のファイナンス」刊行記念講演

丸の内の丸善本店さんで「起業のファイナンス」の刊行記念講演というのをやらせていただきます。

丸善丸の内本店 3F日経セミナールーム
2010年10月15日(金) 19:00から
定員100名様
要整理券(電話予約可)

 

 

丸善本店で同書をご購入いただくか、電話(お問い合わせ先はこちら)で予約していただいて、取り置きしてもらっていただくと「整理券」がもらえます。入場にはこの整理券が必要です。

講演は一時間弱程度を予定しております。
内容は(細かいところは本をお読みいただいた方が効率的だと思いますので)、本を読む際のポイントですとか、この本を書くにいたった経緯、現在の日本のベンチャー企業やファイナンスを理解するために必要な具体的事例などを取り上げる予定。

 

そして(…これがコッ恥ずかしいので今までブログで告知するのがためらわれていたのですがw)、講演後に(私としては生まれて初めての)サイン会なるものをやるそうでして・・・。

カバーをデザインしていただいた萩原弦一郎さん(「もしドラ」のデザインもご担当)に、急遽「サイン」をデザインしていただきまして、その初お披露目になります。
(いくつかデザインしていただいたのですが、私の名前は漢字だと画数が多いので、一番シンプルなやつを選ばせていただきました。)

講演はある程度慣れてますが、サイン会なんてのは生まれて初めてですので・・・かなりドキドキしております。(汗)

よろしくお願い致します。<(_ _)>

 

(ではまた。)

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週刊isologue(第80号)ヤフーのデータセンター(沿革とスキーム編)

先週末10月8日に、「Yahoo! JAPAN、福島県白河市に環境対応型の大規模データセンター建設を決定」、というプレスリリースが出てました。

日本経済新聞の同日の記事によると、

ヤフー、福島県に大型データセンター 「クラウド」拠点に
ヤフーは福島県白河市に大型のデータセンターを建設する。2012年3月の完成を目指す。数万台規模のサーバーを格納し、ネット経由でソフトやシステムを提供する「クラウドコンピューティング」事業を強化する。(中略)

第1期の投資額は数十億円規模で来年春の着工を目指す。サーバーを格納する「ラック」と呼ばれる専用棚を1棟で約600台収納できる。6棟・3600ラックまで拡張すれば国内最大級になる。(以下略)

とのことであります。

ヤフーのデータセンターと言えば、今年6月30日に、

ソフトバンクIDC ソリューションズ株式会社合併に関する 更正・決定通知書の受領について(pdf)

というプレスリリースが出ており、東京国税局から、データセンター事業会社の合併に関して、国税(附帯税を含む)、地方税(延滞金を含む)合せて約265 億円の追徴税額の発生を見込んでいる旨が書かれています。

同プレスリリースによると東京国税局は「本合併等を事業上の必要性から積極的に進めたものとは認められない」等と指摘し、ヤフーはこれに猛反発しています。

 

こうした税務上のトラブルがあるという予備知識の下で上記の福島のデータセンター建設のリリースを読むと、東京国税局側の考え方をする人は、

  • 事業上の必要性をアピールするために無理して追加投資してるんじゃないか?

と疑うかも知れませんし、ヤフーにシンパシーを感じる人は、

  • 上記の日本最大級のデータセンターなんてものを無理して作るなんてことは無いでしょ?
  • 「税務署のおっさん達は「クラウド」ビジネスの将来性を理解してないんじゃないの?
  • こんな曖昧な基準で更正決定されては、他の会社や経済全体にも萎縮効果が出てしまうのでは…

といったことを考えるかも知れません。

 

当然ですが、ヤフーや東京国税局などの方々と異なり具体的で詳細な資料に当たれるわけではありませんが、今回は、開示情報や報道等から分かる範囲で、この取引の全貌を考えてみたいと思います。

今週はまず、この合併対象となった「ソフトバンクIDC ソリューションズ株式会社」という会社の波瀾万丈な「一生」と、行われた組織再編のスキームの全体像を考え、次週、経済的・税務的にそれらをどのように考えることができるのか、について考えます。

 

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(ではまた。)

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「起業のファイナンス」広告載りました

先月末に発売開始した拙著「起業のファイナンス」の記事が、本日の日経2面下に出てます。
(あちこちの書店で品薄気味で、ご迷惑おかけしてます。
 <(_ _)>。)

 

201010080617.jpg

 

起業のファイナンス ベンチャーにとって一番大切なこと
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同じ広告内右下の「チャイナクライシスへの警鐘 2012年 中国経済は減速する

チャイナクライシスへの警鐘 2012年 中国経済は減速する
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の筆者の柯隆さんは、シンクタンク時代の同僚ですね。ごぶさたしてます。

 

そういえば、今、ベストセラー&ロングセラーになってる「20歳のときに知っておきたかったこと

 

20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義
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おすすめ度の平均: 4.0

3 ひとは「ストーリー」に
  感銘を受ける
3 これを読んだ感想で、
  貴方の立ち位置が判ります。
4 さすがです
4 T字型の人材
5 全ての年代の方の可能性
 を広げる

 

の訳者の高遠裕子さんも、シンクタンク時代の同僚(同じ部)であります。

 

(ではまた。)

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週刊isologue(第79号)「起業のファイナンス」発売記念号

先月末に発売となった「起業のファイナンス」ですが、みなさんに大きな反響をいただきまして、本日なんと増刷が決まりました

どうもありがとうございます!

 

起業のファイナンス ベンチャーにとって一番大切なこと
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ということで、本日の週刊isologueは通常とはちょっと趣向を変えまして、この本の「序章」の全文をご紹介させていただきます。

序章では、なぜ今この本を書こうと思ったか、ベンチャーの「生態系」を育てることがなぜ重要か、といったことを書かせていただいております。

まだご覧になっていない方には内容を読んでいただいて、面白そうであればご購入を検討いただければ幸いです。:-)

 

■序章 なぜ今「ベンチャー」なのか?

  • ベンチャーをやるには「イメージ」が大切だ
  • 不況時は起業のチャンスかもしれない
  • 「資金調達がいらない起業」が増えている
  • 資金調達にはノウハウが必要
  • 起業の情報が不足している
  • 「成功しないこと」は「失敗」ではない
  • 日本は起業する人に冷たい国か?
  • ベンチャーの「生態系」を作り上げることが必要
  • 本書の内容と構成

本書の内容と構成

 

第1章「ベンチャーファイナンスの全体像」では、まずベンチャー企業とは何か、なぜ株式で資金調達をするのか、日本のベンチャーの資金に関連する全体像、などを見ていただきます。

 

第2章「会社の始め方」では、起業をするのにスタート時の設計が最も重要であること、どんなゴールを目指すかを考えること、など会社設立の基本的な話をしたあと、会社設立の実際や現物出資などについて話します。

 

第3章「事業計画の作り方」では、事業計画がどういうものかということについて説明します。事業計画は分厚いものを作れば作るほどいいわけではありません。また、事業計画を通じて、ベンチャー企業が成功するというのは、そもそもどういうことか、についても考えてみます。

 

第4章「企業価値とは何か」では、ベンチャーファイナンスにおいて核となる概念「企業価値」について考えます。「企業価値とは何か」についてイメージが持てれば、ベンチャーのファイナンスもわかるし、ファイナンス全体が理解できるといってもいいかもしれません。

 

第5章「ストックオプションを活用する」では、ベンチャー企業の最大の武器の1つである「ストックオプション」について勉強します。
ストックオプションとは何なのか、ストックオプションをどう使えば効果的なのか、ストックオプションで陥りやすいミスは何か、などについて考えます。

 

第6章は「資本政策の作り方」です。
ベンチャー企業は、資本政策で失敗する例が多いので、非常にもったいないのです。ベンチャーにおける資本政策がなぜ重要なのか、資本政策はどうやって策定すればいいのか、どういう失敗が多いのか、いい資本政策とはどのようなものか、などについて考えてみましょう。

 

第7章は「投資契約と投資家との交渉」です。
投資家は、株主となって一緒に会社を経営する「仲間」になる人ですが、投資してもらう過程では利益が相反しますので、交渉が必要になります。投資を受けるまでのプロセスがどのようになっているか、投資契約のどんなところに気をつけなければならないか、などについて考えます。

 

第8章「種類株式のすすめ」では、アメリカでは「優先株(Preferred Stock)」としてベンチャー投資の常識になっているのに、日本ではまだ活用が進んでいない「種類株式」について、どういった場合に役に立つのか、なぜそれが必要になるのか、について考えてみます。

(ではまた。)

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おかげさまでビジネス書1位獲得!「起業のファイナンス」

昨日から発売を開始した拙著「起業のファイナンス」ですが、みなさんにツイッターやブログ上で反響をいただいたおかげで、Amazonのビジネス書部門で1位を獲得させていただきました。どうもありがとうございます!!

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