週刊isologue(第69号)防衛産業を財務的に考える(三菱重工を題材に)

韓国の哨戒艦沈没事件を受けて米軍と韓国軍が合同演習を始めるなど、日本周辺もいろいろバタついて来ていることもあり、本日は日本の防衛産業というのは、どんな感じなんだろうかということを財務的な側面から見てみたいと思います。

今回は代表的企業として、三菱重工(三菱重工業株式会社)を取り上げ、同社の有価証券報告書を中心に考えてみます。

 

今週の目次とキーワード:

  • 三菱重工の沿革(「龍馬伝」の時代から現在まで)
  • 主要な経営指標(なんと、ほぼ同規模のソフトバンクと比較してみました:-)
  • 防衛省向け販売実績
  • 財務的に考えた、日本における防衛産業ビジネスモデルの限界
  • 「重要な技術ライセンス契約」
  • ソフトバンクとの対比で三菱重工の有利子負債、格付を考える

 

ご興味のある方は、下記からお申し込みいただければ幸いです。

 

(ではまた。)

 

[PR]
メールマガジン週刊isologue(毎週月曜日発行840円/月):
「note」でのお申し込みはこちらから。

週刊isologue(第68号)平成22年3月期新聞社決算を読む(産経、各社リストラ)

本日は三連休中でもありますので、先週の週刊isologueは「平成22年3月期新聞社決算を読む」の続きを、あっさり目でお届けします。

目次とキーワードは以下の通り。

  • 産業経済新聞社:業績の概要
  • 産業経済新聞社:株主構成の変化
  • 役員持株会はなぜ大株主からはずれたか?
  • 役員の株式はいくらで売れたのか?
  • 役員報酬カットはかなり厳しい?
  • 各社のリストラ進捗度合い
  • 朝日新聞社の状況(本体と関係会社の関係、原価削減の謎)
  • 毎日新聞社の状況
  • 産業経済新聞社の状況
  • 「労働組合の状況」から見る各社従業員のストレス度

ご興味のある方は、下記からお申し込みいただければ幸いです。

 

(ではまた。)

[PR]
メールマガジン週刊isologue(毎週月曜日発行840円/月):
「note」でのお申し込みはこちらから。

Pikuの社外監査役に選任されました

本日午前中に開催されたピク メディア株式会社の臨時株主総会で、社外監査役に選任されました。
こちらのプレスリリースご参照。)

「日本初、日替りクーポンサイト」の「Piku」は、ある一定人数以上の購入希望者を集めることで、レストランやマッサージなど、いろいろな商品やサービスを、50%引とか場合によっては90%引きといったお得な価格で購入することができるサービスです。

国内・海外からたくさんの資金を調達して急成長する使命を帯びたベンチャー企業なので、社外監査役として気をつけないといけないことも多いと考えておりまして、身の引き締まる思いです。

このビジネスモデル、いわゆる「グルーポン・レース」と呼ばれて、日本でも今非常に盛り上がっておりまして、コンペティターも非常に数多い。
もちろんアメリカでも多数のベンチャー企業が立ち上がってますし、ドイツでは15社くらいが立ち上がって1年くらいで2社くらいに絞られ、中国も聞くところによると数百くらいの会社が立ち上がっている、という厳しさです。

会社は毎日のように人が増えていて、走りながら体制を整えていかないといかない状況ですが、経営チームにも非常にいい人材が集まりつつあります。
現在の西荻窪のオフィスは既に会議するスペースもないくらいギューギュー詰め状態。机や椅子も十分に無いので社長がプリンタの上で仕事してたりしているようで。(笑)
コピー機を使うとブレーカーが飛ぶので、コピーする際には「会社中のエネルギー、あなたに預けるわ」というヤシマ作戦状態になってます。

 

会議スペースも無いので、臨時株主総会も会社ビルの出入り口で開催いたしました。:-)
(下記写真ご参照。取締役3名+従業員株主1名)

 

201007141841.jpg

 

私も何十という会社の株主総会を体験してきましたが、屋外ってのは初体験ですね。(笑)
(しかも英語で、種類株主総会付き。)

 

この会社の最大の資産の一つは、会社の「カルチャー」だと思います。

社長のDaveさんをはじめ、全員、笑顔、快活、チャレンジ精神旺盛な人たちというところが大変すばらしい。
もちろん、私は社外監査役ですので、その笑顔が曇るのを恐れずに指摘すべきところは指摘しないといけない因果な役回りではあります。

社長のDave森さんは日系カナダ人ですので、てっきり取締役会は日本語かと油断して監査役就任を内諾してしまったのですが、取締役3名全員英語がネイティブなので、取締役会や打ち合わせはすべて英語。
取締役会のみならず、社内の会議もほとんどすべて英語の模様。
少なくともその点では、楽天さんを超えてるかな、なーんて。(冗談です・・・全役職員中一番英語が出来ないであろう私が言うな、という感じかと思います。:-)

 

取り急ぎ、ご報告まで。

ではまた。

[PR]
メールマガジン週刊isologue(毎週月曜日発行840円/月):
「note」でのお申し込みはこちらから。

週刊isologue(第67号)平成22年3月期新聞社決算を読む(朝日・毎日)

今週は、朝日新聞社、毎日新聞社の2社の決算を、6月末に各社が提出した有価証券報告書から見てみたいと思います。

(12月決算の日本経済新聞社については3月15日の週刊isologue第50号、
昨年の朝日、毎日、産経3社については、週刊isologue第13号から第15号のバックナンバーをご覧下さい。
産業経済新聞社については時間切れで今回は掲載できませんでした、また機会があれば翌週にでも。)

 

今週の目次とキーワード:

  • 朝日新聞社:業績の概要
  • 朝日新聞社はどのくらいつぶれそうか?
  • 朝日新聞社:株主構成の変化
  • 従業員持株会の負担
  • 朝日放送が大株主に登場
  • 朝日新聞社株の単価が判明!
  • 相続税法上の評価はどうなる?
  • 毎日新聞社:業績の概要
  • 毎日新聞社:株主構成の変化
  • 毎日新聞東京懇話会持株会(なぜ福島の住所?)

  ご興味のある方は、下記からお申し込みいただければ幸いです。

 

(ではまた。)

[PR]
メールマガジン週刊isologue(毎週月曜日発行840円/月):
「note」でのお申し込みはこちらから。

「米国サイバー軍の紋章に隠された暗号」はカンタンだった?

昨日のWIRED VISIONに掲載された「『米国サイバー軍の紋章』に隠された暗号」という記事がちょっと面白かったです。

201007090757.jpg

(クリックで拡大、出所:Wikipedia

 

[米国は、サイバースペースで戦い、軍のコンピューターをハッカーたちから守るというサイバー司令部(Cyber Command)を創設、今年10月から本格稼働させようとしている]
サイバー司令部の本拠地は、メリーランド州のフォート・ミード陸軍基地にある[国家安全保障局(NSA)も同地にある]。 ここは、軍の中でも最も秘密主義が徹底されている施設の1つだ。サイバー司令部のミッションは基本的に不透明で、軍内部でも明らかにされていない。だが、この誕生間もない部隊にまつわる謎はもう1つある。それはサイバー司令部の紋章(上の画像)に刻まれている。 紋章には金色の輪が2つあるが、内側のほうの輪の上に、「9ec4c12949a4f31474f299058ce2b22a」というコードが刻まれているのだ。

ということで、紋章に「謎の暗号」が記載されているわけです。

続きを読む

[PR]
メールマガジン週刊isologue(毎週月曜日発行840円/月):
「note」でのお申し込みはこちらから。

週刊isologue(第66号)NTTから「光の道」を分離する方法(資本政策、ガバナンス編)

今回は、「光の道」シリーズの(一応)最終回。

資本政策・コーポレートガバナンスの形などを中心に、総集編的にまとめてみました。

今週の目次&キーワードは以下の通りとなります。

  • 「アクセス回線会社が公的資金を入れずに本当にうまくいくんだとしたら、提案してるソフトバンクが買収して自分でやればいいじゃないか」ということになるか?
  • NTT・新会社それぞれの財務バランス
  • なぜ、「光の道」も上場会社にする必要があるか?
  • 分割で「1 → 0.6 + 0.3」となるか「1 → 0.6 + 0.5」となるか
  • 新会社は「国営」か?
  • 新会社のガバナンス(私案)
  • NTT、KDDI、ソフトバンクも新会社に出資すべし
  • 優先株式の活用
  • 「黄金株」の活用
  • まとめ

 

ご興味のある方は、下記からお申し込みいただければ幸いです。

 

(ではまた。)

[PR]
メールマガジン週刊isologue(毎週月曜日発行840円/月):
「note」でのお申し込みはこちらから。

暑苦しい初夏に暑苦しくがんばっております

ネットを検索していたら、たまたま Asymmetric-BLOGというブログを発見。
ここしばらく話題にさせていただいている日本証券業協会のIPO規制について書かれてらっしゃいます。

日本証券業協会の上場引受に関する自主規制案が意味不明過ぎて…夏(
(数字部分は元は丸数字ですが、文字化け回避のために算用数字にさせていただいてます。)

このうち、特に「」に書かれている未上場株式詐欺のモデルケースについては(どういうソースの情報を元に書かれているのかは謎ですが)参考になるんじゃないかと思います。

特にリアルなのは、
「上場予定(嘘)企業の顧問(的な立場の人)」が勧誘をする
というあたりと、
「一回の出資で騙されるわけじゃなくて、一度儲けさせて、次にドカンと大きく騙す」
というあたり。

 

詐欺の要件

そもそもですが、刑法上の「詐欺」というのは、「騙す意思があった」ということが要件になっています。
つまり犯人の「心の中」を立証しないと有罪にできないわけですが、外形的な証拠から騙す意図という「心の中」を立証するというのは、一般論としては非常に大変です。

続きを読む

[PR]
メールマガジン週刊isologue(毎週月曜日発行840円/月):
「note」でのお申し込みはこちらから。

「個人から出資を受けたらIPOできなくなる規則変更」の現状まとめ

個人から出資を受けたらIPOできなくなる日本証券業協会の規則変更に大反対します

個人から出資を受けたらIPOできなくなる規則変更にパブコメを書きました

に書いた日本証券業協会の規制変更のパブリック・コメントは昨日の17時で受付が締め切られました。

 

インフォテリア社長の平野洋一郎氏や、弥生社長の岡本浩一郎氏、中央大学法科大学院教授 大杉謙一氏など、多くの方が、本規制変更に反対するブログを書かれてらっしゃいますし、

弥生社長岡本浩一郎氏が作成された関連ブログ記事一覧は、こちら

 

実際に、私がツイッター等で拝見した限りのものであり網羅的ではないですが、下記のような企業、団体、個人の方々が、反対のパブリックコメントを提出されたようです。

一般社団法人eビジネス推進連合会(会長 三木谷 浩史氏)

株式会社弥生 代表取締役社長 代表取締役社長 岡本 浩一郎 氏

株式会社ドリームインキュベータ

中央大学法科大学院教授 大杉謙一氏、その1その2

中央大学法科大学院教授 野村 修也氏

maneo株式会社 代表取締役 妹尾 賢俊氏

駒澤大学 准教授 山口 浩氏

公認会計士 佐久間 裕幸 氏

レオス・キャピタルワークスCIO/ファウンダー 藤野 英人氏

(順不同)

ツイッターは、後から検索するのがちょっと難しいこともあり、全てを網羅できていませんが、インフォテリア平野氏や弥生岡本氏などの呼びかけに応じて、他にも大勢の方々にブコメを提出していただきました。

 

ビジネス界ではこれだけ盛り上がっているのに反して、マスコミさんの報道は、イマイチ低調なのではないかと思いますが、そんな中、現状一番良くまとまっているのは、日経ビジネスONLINEの以下の記事ではないかと思います。

このままでは新規ベンチャー総崩れ? 未公開企業の出資に新規制で、業界騒然
小瀧 麻理子(日経ビジネス記者)、蛯谷 敏(日経ビジネス記者)

この記事によると、

日証協は7月1日でパブリックコメントの募集を締め切った。(中略)100件をゆうに超える3桁の反対意見が寄せられたという。  

とのことであり、

これには同協会も驚愕している。内尾部長は「エンジェル投資などを禁止するつもりは全くなかったが、これだけ反対が多いということは表現の方法などが十分ではなかったのだろう。何らかの対応を考えなければならないかもしれない」と話す。

とのことで、予定していた7月20日からの施行のずれ込みや、内容の見直しの可能性が高まってきたと推測されてます。

また、金融庁や経済産業省からも異論の声が出ている旨も記載されています。

 

ただし、7月1日に日本証券業協会の「前」会長が就任されて記者会見が行われたのですが、(パブリックコメントを締め切ったばかりで状況分析もされてないでしょうから当然ではありますが)そこでは「撤回する」「施行時期をずらす」といった明言は行われなかったようですので、状況はまだ予断を許しません

 

パブリックコメントも多くの方に送っていただきましたし、その多くは「規制すること自体に反対」だと思われますが、集計してみると多分内容にバラツキもあるのではないかと思います。

「個人がベンチャー企業に投資するとトラブルの元になるので、本規制に賛成」といったことをおっしゃってる方もいらっしゃいましたが、上記で日本証券業協会の内尾部長もおっしゃっているように、本件はそもそも、協会の意図としても個人投資家の投資自体を抑制しようといったものでは全く無いわけです。

また、「上場前半年程度の募集だけを禁止すべきだ」「有価証券通知書なども適用除外に含めるべきだ」といった一部修正のみでいい、という意見も入っているようですが、eビジネス推進連合会のパブコメ にも端的に表現されているように、この規制は運用を厳しくすればベンチャー投資に悪影響が出るし、緩くすれば本来の目的である詐欺抑止の効果は無くなってしまいます。
ですから「個人から出資を受けたらIPOできなくなる」という本規制全体を廃止すべきです。

もちろん未公開株詐欺防止についても対応する必要がありますが、上記記事で「コンプライアンスに詳しい弁護士」氏もおっしゃっているように、それは被害状況の周知徹底や、電話による勧誘規制などを本筋にして検討すべき話ではないかと思います。

 

前のエントリでも述べさせていただいた通り、ベンチャーを振興することは、日本の現在抱えている多くの経済問題を解決することと同義です。
みなさんにおかれましては、引き続き、本規制案の全面撤回に向けて、ご協力いただければ幸いです。

 

(「他にもこんな企業等がパブコメしてるよ」といったリンク等がありましたら、コメント欄等でご教示いただければ幸いです。)

 

(ではまた。)

[PR]
メールマガジン週刊isologue(毎週月曜日発行840円/月):
「note」でのお申し込みはこちらから。

個人から出資を受けたらIPOできなくなる規則変更にパブコメを書きました

個人から出資を受けたらIPOできなくなる日本証券業協会の規則変更に大反対します」には多くの反響をいただき、ありがとうございました。

遅ればせながらパブコメとして送る案を作りました。
(あまり長いのもなんなので、シンプルな内容に絞りました。)

 

本日の5時が〆切ですので、これから送りますが、みなさんのご参考にもなれば幸いです。

(この項目のとおりに、みなさんの意見も書いて送ればパブコメになります。

カギカッコは、パブコメ募集の文書では丸数字になっていましたが、Macのメーラー等で文字化けするので[n]と表記してあります。)

 

メールの宛先: public@wan.jsda.or.jp

メールの件名:『有価証券の引受け等に関する規則』等の一部改正に対する意見

[1] 氏名: 磯崎 哲也

[2] 連絡先:(メールアドレスを記載)

[3] 法人名/団体名:磯崎哲也事務所

[4] 意見の該当箇所:「新規公開前に行われる不適切な自己募集を規制するための『有価証券の引受け等に関する規則』等の一部改正について」全体

[5] 意見:「新規公開前に行われる不適切な自己募集を規制するための『有価証券の引受け等に関する規則』等の一部改正について」で提案されている変更全体を取りやめるべきである。

[6] 理由

新規公開前に行われる不適切な自己募集を規制するための『有価証券の引受け等に関する規則』等の一部改正について」(以下「本変更案」といいます)の特徴は「未上場企業が個人から投資を受け場合には上場できない」というシンプルなメッセージにあるかと思います。
しかし、別途、細則案で適用除外事項が定められているとおり、善良な企業を上場させるためには、例外を設ける必要があります。

 

仮に、貴協会の広報の努力によって「上場できない」というシンプルなメッセージを多くの人に伝えることができても、詐欺を行う者は適用除外の要件を突いてくるはずです。

詐欺被害者の多くは、未公開株や未上場企業の実務については詳しくなくても、日常生活をする程度の判断力はあるはずであり、知らない人間からの勧めをそのまま鵜呑みにする人ばかりであるとは考えられません。

単に「儲かります。」ではなく「普通では上場できないんですが、こんな裏道があるんですよ。」と言う要件が提示され、それが事実であることが確認されることによって、詐欺はより説得力を増してしまいます。
そもそも、詐欺かどうかは「騙す意図」で決まるものであり、詐欺を行う者の「心の内面」を形式的な要件で判別することは困難です。

 

また、貴協会が上記のメッセージを潜在的な詐欺被害者に伝えようとすれば、そのメッセージは、一般の企業やそれらの企業を取り巻く関係者にも広く伝わるはずです。

ベンチャー企業を支援しようと考えている人に「個人が投資したら上場できない」というメッセージが伝われば、投資意欲は大きく減退してしまいます。また、既に個人から投資を受けている未上場企業は、将来の上場の可能性が下がりますので、それ以降の投資家から見た投資のリスクは上昇します。

これらの影響により、未上場企業は不利な条件での資金調達を強いられることになり、場合によっては資金調達自体が不可能になることも考えられます。

このような創業期や成長期における資金調達環境の悪化は、未来の日本の成長を担うベンチャー企業の発展に大きな障害となるものと考えられます。

 

その他、本変更案についての問題点の詳細については、私のホームページに考えを記載させていただきました。

http://www.tez.com/blog/archives/001648.html

 

以上のとおり、本変更案の基本的な性質から考えると、本変更案を個人投資家保護とベンチャー企業育成の両方を考え合わせた適切な案に修正することは、細部の修正によっては困難であると考えられます。

このため、本変更案で提案されている変更の全体を取りやめていただくよう、謹んでお願い申し上げます。

[PR]
メールマガジン週刊isologue(毎週月曜日発行840円/月):
「note」でのお申し込みはこちらから。