企業買収対抗方法の「特許」

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昨日のスクイーズ・アウトに関連してwebを調べていたら、驚いたことに、特許庁の特許電子図書館(IPDL)(http://www.jpo.go.jp/shiryou/ipdl/ipdl_a.htm)で検索すると、以下のように企業防衛の方法についての特許出願があります。
【出願人】クデールブラザーズ・エルエルピー
【発明者】アーサー・エム・ミッチェル、斎藤 輝夫、田子 真也
【弁理士】生田 哲郎、外1名
1. 特許公開2003-196481 株主保護プラン
2. 特許公開2003-174800 株主保護プラン
3. 特許公開2003-164200 株主保護プラン
「本件発明は会社株主の権利を保護する装置または方法に関するものであり、特に少数株主の利益を保護するためのものである。本件発明の一つの具体化として日本法の下で設立された株式会社によって利用されるポイズン・ピルを提供する。」
ポイズン・ピルというのは、敵対的な企業買収があったときに敵対的な株主の株式の価値を相対的に落とすなどして対抗する手段のことです。特許なので「装置または方法」と言ってますが、中を読ませていただくとほとんど商法のお話で、買収に対抗するために、新株予約権を発行する等の内容です。
そうしたものに特許性があるのかどうかという話はさておき、米国での買収の事例や日本の商法の通説と米国法との違いの話などが展開されていて、中身は非常におもしろく具体的で勉強になりますので、ご興味のある方は特許庁のHPで中身をお読みください。
(ではまた。)

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