週刊isologue(第163号)財務・法律好きの方のための「海とベンチャースピリット」

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私事で大変恐縮ですが、先週「一級小型船舶操縦士」の試験に合格いたしました。本日は(誠に勝手ながらこれを自ら記念させていただきまして)、財務・法律好きの方のための「海とベンチャースピリット」と題してお送りしたいと思います。

私、今までの人生でこれといった趣味が無かったんですけども、先月、「第2回 ワンドラ・体験お花見ボートクルーズ」という企画に乗っかって横浜ベイサイドマリーナから東京湾クルーズをしてみて、ついに「覚醒」いたしました。
「磯崎2.0」に生まれ変わった感じとでも申しましょうか。「磯崎」という名前なのに、なぜ海が好きなことに気付かなかったのかと、今までの人生がちょっと悔やまれます。

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乗ったのはこんなボート。(ヤマハAS-21)

帰ってすぐヤマハのボート教室に申込み、3日間の講習を受けて、今回無事合格した次第であります。
(そう!昔は小型船舶の一級というと20万円くらいかけて1週間の研修を受けるイメージでしたが、今や一級でもたった3日間の講習で12万円くらいで取れるんです。二級は2日で9万円くらい。
実用上は二級でまったく問題無いですが、私は「方位230に向けて15ノットで航行!」的な、三角定規とデバイダーを使って海図

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に記入することに萌えるものを感じたので、一級にしてみました。
どちらも国家試験や免許申請の費用まで含んでますので、自動車の免許などに比べると、かなりお手軽な感じです。筆記試験は4択で、過去問を一通りやれば大抵の方は合格する試験ですし、実技試験の試験官も自動車とは違ってすごく優しいです。:-)

小型船舶の楽しみ方は、人それぞれでして、釣りをする人、船上バーベキューをする人、クルージングをする人、下から橋梁等を見るのが好きな人、海からコンビナート等を見る「工場萌え」な人など、いろいろな方がいらっしゃいますが、私は単純に海の爽快感が好きという他に「海のルールに萌える体質」だということに気付きました。つまり、灯台とか浮標とか、掲げられている旗が、どういうルールで決まって、どうなっているのかというのを考えるだけで、なにかすごくワクワクした気持ちになるのであります。こういう「萌える」という感覚、今までの人生で体験したことがありませんでした。

日頃、会計原則とか金融商品取引法とか会社法とか、世知辛いルールに接しているみなさんは、「海のルール」を知ると、あまりのおおらかさ、大雑把さ、大胆さに度肝を抜かれるんじゃないかと思います。

この「海のルール」、一部の人を除いてみなさんのお仕事に直接役立つ可能性は低いと思いますが、海という非常に高いリスクの環境でビジネスをしてきた「ベンチャー」の歴史を反映したものになっていて、数千年規模の壮大なロマンや叡智を感じます。
商社等で輸出入業務などをやってらっしゃる読者の方には常識のことも多いと思いますが、初学者が気付いたことということで大目に見ていただければ幸いであります。

目次とキーワード:

  • 「海商」萌え
  • 海商法の起源
  • 船長の権限
  • 航海日誌(Star Trek)
  • 「船舶の共有」という投資スキーム
  • 共同海損
  • 地上の世知辛さとの比較
  • 条約を通じて外国と繋がる
  • 国旗掲揚権
  • 領海
  • ボート、ワリカンなら一回4000円前後くらいから

(ではまた。)

 

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