週刊isologue(第325号)Facebookの株式インセンティブプラン(その2)

今回も、Facebookの株式インセンティブプランについて見ていきたいと思います。

【まぐまぐ分の送付が、なぜか6月29日深夜から30日朝7時過ぎまでかかってしまいました。ご迷惑おかけしました!】  

FACEBOOK, INC. 
2005 STOCK PLAN

1. Purposes of the Plan
2. Definitions
3. Stock Subject to the Plan
4. Administration of the Plan
5. Eligibility
6. Term of Plan
7. Term of Option
8. [Reserved.]
9. Option Exercise Price and Consideration
10. Exercise of Option
11. Stock Purchase Rights
12. Restricted Stock Units
13. Taxes
14. Non-Transferability of Awards
15. Adjustments Upon Changes in Capitalization, Merger or Certain Other Transactions
16. Time of Granting Awards
17. Amendment and Termination of the Plan
18. Conditions Upon Issuance of Shares
19. Reservation of Shares
20. Stockholder Approval

前回は、上記のFacebookの株式インセンティブ全体のプランのうち、2の「定義」まででしたが、今回は3から11までのストックオプションに関する部分です。)

 

目次とキーワー

  • コーポレート・ガバナンス(権限移譲)とプラン 
  • オプションに関わる概念(復習)
  • プランの株式 
  • プランの運営 
  • 委員会の構成
  • 本プラン運営者の権限 
  • 権利を受け取る者
  • オプションの種類
  • 税制適格ストックオプションの10万ドルの限度
  • オプションの行使価格と払込金額
  • 許容されうる対価
  • 兵役等の休暇の取り扱い
  • 障害による場合
  • 死亡による場合
  • 解雇による場合 

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週刊isologue(第324号)Facebookの株式インセンティブプラン(その1)

今回から、Facebookの株式インセンティブプランについて見ていきたいと思います。  

ベンチャーの最大の武器は株式であり、この「株式の魅力」で資金調達したり、優秀な人材を集めたり、他社と事業提携したり買収したりといったことをして、急速に成長していくことが可能になります。

しかし、こと日本でベンチャーが人材獲得を行う場合、株式やストックオプションについては、

  • 一般にまだあまり知識がなくて、そもそも株式やストックオプションに魅力を感じてもらえない
  • 上場審査や資本政策上の制約から、上場前には行使できないといった制限が一般的
  • M&Aがまだexitとして一般的ではなく、M&A時の取り扱いが不明確

といった要因によって、必ずしもまだ株式インセンティブの魅力が最大限に発揮されてはいないと思われます。

そこで、米国の上場申請資料から、米国のベンチャーではどのような株式インセンティブを用いているのかを見ていきたいと思い、例としてFacebookを取り上げることにしました。

そもそもFacebookは「ベンチャーがやってはいけない資本政策の見本市」のような会社ですので、ザッカーバーグ氏へのストックオプション(税制非適格)のように、必ずしも一般的でないものが盛り込まれているかもしれません。しかし、Twitterと違って創業者がそのまま経営にあたっている、間違いなく米国でトップレベルの弁護士のチェックを受けたプランになっているはず、Facebookを知らない人はいない、といった理由から、仮に一般的でない要素が含まれていたにせよ、少なくとも話のタネにはなるかな、と思いまして。 

こうした米国の株式インセンティブプランを見ることで、日本のベンチャーの人材獲得における株式インセンティブの使い方の未来像が見えてくることもあるんではないかなと考えております。

目次とキーワー

  • 株式インセンティブプランの全体像
  • 1. 本プランの目的
  • 2. 定義

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週刊isologue(第323号)全米ベンチャーキャピタル協会契約ひな型(総まとめ編)

今回は、全米ベンチャーキャピタル協会の投資契約のひな型の総まとめ編です。  

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昨年の11月から半年以上にわたってお送りしてきた、全米ベンチャーキャピタル協会(NVCA)の投資関係書類のひな型シリーズですが、前回までで書類のすべてを一通り見たことになりますので、今回は、このひな型群の全貌を俯瞰してみたいと思います。

このNVCAひな型を取り上げた回は、以下のとおり、合計24回にもなりました。 

第291号 タームシート編その1  2014年11月3日
第292号 タームシート編その2  2014年11月10日
第293号 タームシート編その3  2014年11月17日
第295号 投資契約書編その1  2014年12月1日
第296号 投資契約書編その2  2014年12月8日
第297号 投資契約書編その3  2014年12月15日
第298号 株主の権利編その1  2014年12月22日
第299号 株主の権利編その2  2014年12月29日
第303号 議決権行使契約編その1  2015年1月26日
第306号 議決権行使契約編その2  2015年2月16日
第307号 議決権行使契約編その3  2015年2月23日
第308号 先買権・共同売却権編  2015年3月2日
第309号 マネジメント権、法律意見書  2015年3月9日
第310号 定款編その1  2015年3月16日
第311号 定款編その2  2015年3月23日
第312号 定款編その3  2015年3月30日
第313号 定款編その4  2015年4月6日
第314号 定款編その5  2015年4月13日
第315号 定款編その6  2015年4月20日
第318号 役員補償契約編その1  2015年5月11日
第319号 役員補償契約編その2  2015年5月18日
第320号 役員補償契約編その3  2015年5月25日
第321号 役員補償契約編その4  2015年6月1日
第322号 役員補償契約編その5  2015年6月8日

タームシート編の第1回でも取り上げましたが、それぞれの文書毎のページ数を見てみると、

Term Sheet(タームシート:14ページ)
Stock Purchase Agreement(投資契約:52ページ)
Certificate Of Incorporation(定款:47ページ)
Investor Rights Agreement(投資家の権利に関する契約:45ページ)
Voting Agreement(議決権行使契約:30ページ)
Right of First Refusal and Co-Sale Agreement(先買権・共同売却権に関する契約:24ページ)
Management Rights Letter(Erisa法のVC要件を満たすためのレター:4ページ)
Indemnification Agreement(役員補償契約:28ページ)
Model Legal Opinion(法律意見書ひな型:6ページ)

と、(注記等も含みますが)合計で250ページもある膨大なドキュメント群であります。

これらを一通り見てきた今、あらためて全体像を俯瞰し、なぜこれほど多くのドキュメントが必要なのか、どういう力学でこうしたドキュメントが「進化」していくのか、それぞれの文書の意味、等を押さえておきたいと思います。

 

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公衆電話と草薙素子

本日、奥さんと一緒に行った写真展の帰りに見た光景。

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『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』の最後の博物館のシーンで、多脚戦車の撃つ弾丸が壁の進化の系統樹のレリーフを下から上に駆け上がり、系統樹の頂点にある、進化を極めた人類の「その先」が暗に指し示されるわけですが、
こちらの写真(六本木AXISの4階)では、JIDA(日本インダストリアルデザイナー協会)の博物館において、初期の炊飯器や榮久庵憲司氏デザインの有名な「キッコーマンしょうゆ卓上びん」から今に至る工業デザインの系統が示されてまして、その横に公衆電話が置いてあったであろう空虚なスペースがあるわけです。

このスペースに「公衆電話が物質としての存在を断たれてしまった物悲しさ」を見ることもできるでしょうし、見方を変えれば公衆電話は、よりユビキタスに(スマホ等に)形を変えただけで、「ネットは広大だわ」と、いつも我々のすぐそばにいる存在になったのだともいえます。

そんな妄想をしながら見ると、何やらいろんなものがじわじわこみあげてくる光景でありました。

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週刊isologue(第322号)全米ベンチャーキャピタル協会契約ひな型(役員補償契約編その5)

今回も、全米ベンチャーキャピタル協会の契約ひな型集の役員補償(免責)契約についてです。

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目次とキーワー

  • 第8条:非排他性、権利の継続、保険、補償の優越順位、代位
    • 非排他性、権利の継続、法令等の変更による影響 
    • 役員責任保険
    • ファンドが補償を提供する場合の分担
    • 当会社主体の手続き
    • 他の契約で提供される補償分の相殺
    • 派遣先の会社が提供する補償分の相殺
    • 第8条のまとめ
  • 第9条:補償の例外
    • 保険等で支払われる部分
    • インサイダー取引等の利益
    • 被補償者による会社等に対する訴訟
  • 第10条:契約期間
  • 第11条:保証 
  • 第12条:履行の強制力
  • 第13条:定義
  • 第14条:契約の分離可能性
  • 第15条:契約書の修正等
  • 第16条:被補償者からの通知
  • 第17条:通知
  • 第18条:副本
  • 第19条:見出し
  • 第20条:準拠法および裁判管轄

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週刊isologue(第321号)全米ベンチャーキャピタル協会契約ひな型(役員補償契約編その4)

今回も、全米ベンチャーキャピタル協会の契約ひな型集の役員補償(免責)契約についてです。

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目次とキーワー

  • 第6条:補償に関する手続き及び推定(続き)
    • 独立弁護士の選任方法 
    • 補償を受ける推定
    • 所定の行動に従った場合の推定
    • 一定期間経過後の資格の付与
    • 協力義務
    • 判決以外の場合の推定
    • 訴訟等の終了時
  • 第7条:被補償者の救済手段
    • 司法手続きで被補償者が支払いを求める権利
    • 被補償者が補償を受けられない場合
    • 被補償者が補償を受けられる場合
    • 司法手続に関する費用の支払
    • 司法手続きに関する支払い
    • 最終的解決の前の補償

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