(クイズ)トヨタの社外取締役の要件を満たす人は何人存在するか?

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日経BPさんから見本誌を送っていただいた日経ビジネスの最新2010.3.8号の「うちの社長は裸の王様」という特集、

201003061443.jpg

今週の焦点/鈴木 洋 氏 [ HOYA代表執行役CEO(最高経営責任者)] (001p)

■特集 うちの社長は裸の王様

良いガバナンスが会社を伸ばす(022p)
人の意見に耳を貸さない「裸の王様」が、しばしば会社をつぶしてきた。
社長の暴走を止める仕組みが、コーポレートガバナンス(企業統治)だ。
会社を伸ばし、利益のパイを増やす最良のガバナンスとは?その神髄に迫った。

社長暴走の果てに 東横イングループ苦渋の再出発(024p)
「耳が痛い」忠告求む 一面識もない人を社外取締役に(026p)
スミダコーポレーション 取締役は「全員、私の上司」 (028p)
ニッセンホールディングス 倒産危機、外部の目が救う(030p)
帝人 「中興の祖」はいらない(032p)
成長戦略の切り札 株主による規律を働かせよ(034p)

 

「しょーもないコーポレートガバナンスの会社ばっかり」
とか
「社外取締役なんて置いてもしゃーないじゃん」
といった報道が多い中、真面目にコーポレートガバナンスをやってる会社を前向きに取り上げており、いい特集なんじゃないかと思います。

 

世間の議論でも民主党の公開会社法案でも、「形」を変えれば会社がよくなるかの議論が行われているんですが、「形」で中身が必ず良くなるんだったら苦労は無いわけでして。

「社外取締役を入れると会社はよくなるか?」といった議論や統計にも全く意味がありません。
それは、「常務取締役がいる会社はいいか?」という問いとまったく同じ。
「誰が」その取締役をやってるかが重要なわけで。

 

例えば、会社法上、トヨタの社外取締役の要件を満たす人って、何人くらい存在すると思いますか?

 

 

 

答えは、「約60億人」

会社法上の社外取締役の要件は、

第二条(定義)
十五  社外取締役 株式会社の取締役であって、当該株式会社又はその子会社の業務執行取締役(株式会社の第三百六十三条第一項各号に掲げる取締役及び当該株式会社の業務を執行したその他の取締役をいう。以下同じ。)若しくは執行役又は支配人その他の使用人でなく、かつ、過去に当該株式会社又はその子会社の業務執行取締役若しくは執行役又は支配人その他の使用人となったことがないものをいう。

と過去にトヨタや子会社に勤めた事がなければ要件を満たしますので、そのへんを歩いているおっさんやおねえさんを連れて来ても、会社法上の社外取締役の条件は満たしてしまいます。

独立役員になると、あと数万人減るかもしれませんが、誤差の範囲でこれも約60億人と言っていいでしょう。

だから「社外取締役がいるかどうか」が問題ではなく、「いい人が社外取締役をやっているか?」「その社外取締役が活躍できるような態勢になっているか?」が問題。

「社長が法的要件を満たせばOK」とは誰も言わないのに、誰がやってるかを問わずに「社外取締役がいるのに・・・」てな議論が出ること自体が不思議であります。
「形」をいくら法やルールで縛っても、回避しようという会社には意味を持たない。

 

(ではまた。)

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