「なぜ世界は不況に陥ったのか」

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話題の「イケ・イケ本」のご紹介です。
 

なぜ世界は不況に陥ったのか 集中講義・金融危機と経済学
池尾 和人 池田 信夫
日経BP社
売り上げランキング: 87
おすすめ度の平均: 4.0

2 長い目で見なくても・・・・
5 現在の世界不況を経済学で読み解いている。
5 論理と現実の好ましいブレンド
4 経済学の視点から冷静な分析
5 歴史を振り返り、包括的に解説している

 
日経BPさん(池田さん)から、送っていただきました。どうもありがとうございます。
しかし、来週池尾先生にお会いする予定もあったりして、待ちきれずにもう自腹で1冊購入させていただいておりました。

この本、現在の金融危機の発生メカニズムの全体像を把握するには、非常にまとまっていて、いい本だと思います。


池田さんのお話の部分は、池田信夫ブログを愛読されている方なら一通り聞いたことがある話が多いかと思いますが、池田さんの話は全体の2〜3割に押さえられていて、池尾先生の話が多めになってます。
この本の意義は、「巷に蔓延する俗説を斬る」ということにあるかと思いますが、お二人の立ち位置としては、池田さんが「ボケ」で池尾さんが「ツッコミ」というか、池田さんは今回は(あえて)俗説寄りの疑問をぶつけ、池尾さんがそれをやさしく受け止める的な展開が多く見られるのではないかと思います。
ただ、池田さんが「これこれですよね?」と質問をして、池尾さんが答える文章の出だしに、「はい、その通りです」「いいえ、それは違います」といった接続詞的な文言が必ずしも入っていないので、「これは池尾さんは池田さんに同意してるのか、それとも違うことを言っているのか」というのを考えながら読む必要はあるかと思います。

全体に非常に勉強になることが多いのですが、二人で対談されたテープ起こしを基本にされていると思われることもあり、きっちり書き上げた論文とは違うので、以下、いくつか気になった部分をメモさせていただきます。
「時価総額経営」について
p86。池田氏発言部分

(ITバブル時代の「新時代シンドローム」の話を受けて。)
渦中のときにはいろいろ理屈をつける人がいて、例えば孫正義氏なんかは、頭の古いやつには分からんだろうけど、問題は利益じゃなくて時価総額だと言っていた。今は絶対言わないけど。(笑い)。

ITバブルのときに、多くの人が頭がバブっていたのはそのとおりだと思うのですが、「問題が利益じゃなくて時価総額だ」というのは、特に間違っていたわけじゃなくて、現在でも通用する話かと思います。
当時はまだ、金融商品会計も導入されるかどうかという時期だったので、金融商品の価値が(池尾先生のDCFのご説明にもあるとおり)、将来、その企業が生み出すキャッシュフローの現在価値だといった考え方は、一般の人はほとんど理解していなかったんじゃないかと。だから、孫さんが「時価総額」を口にしなくなったというのは、すでに株式等がB/Sでも時価評価され、時価総額を意識するのが日本の経営者の間でも当たり前になったからだ、という面もあるかと思います。
だから、このITバブルの初期に、それまでのPER的な考え方でなく「時価総額だ」と言ったのは、(頭がバブっていた面もあるかも知れませんが)、すごい見識だと思います。
過去の結果としての利益を説明するだけでなく、「今後、短期的には赤字だけども、将来、こんなすごい姿が待っている」と、将来キャッシュフローのビジョンをも投資家にイメージさせるのは、イノベーティブなことをする経営者の必須条件になったかと思います。
(ご参考:「わが国に経営判断原則は存在していたのか」。)
この本の締めくくりは、池田さんの、

不況期にあっては、こうした「痛み」を伴う改革を忌避する心理がはたらきがちです。しかし、かつて長期不況の最中に登場した小泉政権が「痛みを伴う構造改革」を掲げて世論の圧倒的支持を得たように、国民は長期的な戦略さえ明確であれば、短期的な痛みはそれほどいとわないのではないでしょうか。欠けているのは短期的な景気刺激策ではなく、国民を説得できる長期的なビジョンだと思います。

という言葉で終わってますが、企業経営もまさに同じでありまして。
長期的なビジョンを示せば、自ずと時価総額は将来キャッシュフローの予測を取り込むはずです。
しかし、逆は必ずしも真ならず。それを曲解して、時価総額を作り出すためにできもしないビジョンの風呂敷を広げるとか、ありもしないものを売上に計上する企業が現れたというのは言語道断です。
しかし、ソフトバンクさんは、ちゃんと有言実行というか、時代に合わせてそれなりにイノベーションをやってきたと言えるんじゃないかと。
「当時の時価総額に比べてどうよ?」という批判ならその通りですが、今、ソフトバンクが昔のソフトの卸事業とか、出版事業だけやっている会社だったら、時価総額1兆円超ではなく、たかだか数十億円程度の企業に終わっていたんじゃないかと思います。
池尾先生のOTCと取引所取引の説明
111ページあたりから、「二つの市場構造」ということで、池尾先生が、取引所(CCP:セントラルカウンターパーティー)取引とOTC取引の違いがあって、取引所取引の場合と違ってOTCの場合には、カウンターパーティー・リスクが存在する、という話をされてます。
ただし、取引所取引なら、カウンターパーティーリスクがゼロになるのかというと、大規模なフェイルの場合など、やはり想定していたポジションを取れないといったリスクは完全には消えないのではないかと。決裁リスクという面では取引所かOTCかというより、DVP かどうかということかと思いますし。
金融危機の文脈では、ポジションのリスクの話が重要かと思いますが、これもOTCか取引所かに関わらず、「商品」を作っている会社・SPVのリスクが残るという点では同じのような気もします。
投資銀行に対する規制
池尾先生の122ページの議論で、米国の投資銀行はロビイングの成果で、まったく規制を受けていなかったという論調になってますが、これはホントなんでしょうか?
(「違うんじゃないか」というより、私がホントに米国の証券業に対する規制を詳しく知らないのですが。)
日本の証券会社だと、「自己資本規制比率」等の規制があって、ポジションのリスクや業務リスクに応じて、それなりに自己資本を積む必要がありますが(外資系証券も同様)、米国ではその程度のこともやられていなかったのでしょうか?(だとしたら、びっくり。)
日本版SOX法は「官製不況」を招いたか
池田さん発言部分p155

だから、もう起きるのはしょうがないんだから、起きた後の始末をいかに迅速にしっかりやるかということを考えた方がいいのであって、日本版SOX法みたいにそういうことが一切起きないように穴をふさごうとすると、「官製不況」をもたらす弊害の方が大きいと思います。

現在3月のJ-SOX元年の決算期直前で、上場企業各社では最後の追い込みフェーズではないかと思いますが、現時点での評価はどうなんでしょうか?
導入当初は、日本人独特の生真面目さから、一部で、「どこまでがセーフでどこからがアウトですか!」といった混乱が見られたのは事実かと思いますが、ふたをあけてみると、米国SOX法に比べると、「やってみると意外にたいしたことなかった」という感じの会社も多いんじゃないかと思いますが。
監査法人さんに聞いても、「初年度は、金額ベースで科目の3分の2程度のカバー率の企業がほとんどです。」との話。(もちろん、95%カバーといったディープなことをやってる企業もありますけど)。
J-SOX導入の過程で、「えっ、こんなこともやってなかったの?」という話が発見されることも多かったでしょうから、たしかにコストはかかったけれども、それなりに効果もあったでしょうし、米国SOX導入に日立さんが100億円かかった、みたいなことまでは行ってないんじゃないかという気がします。
確かに利益が数億円程度しか出ていない企業については上場維持するメリットがなくなってきたかも知れませんが、マクロ的に見て不況を招くほどかというと、微妙かも、という気もします。
たぶん、「金商法全体のあわせ技で一本」、というご指摘かと思いますが。
 
「テールリスク」について
P156:池田氏発言部分

リスクの分布が正規分布だと、おなじみのベル型カーブで一定の幅で収まっているのですが、実際の市場ではベルの両側のテール(裾野)のリスクがゼロじゃない。

正規分布でも、裾野の確率はゼロじゃないと思います。

(中略)そういうことは正規分布では100億年に1回くらいしか起こらないから、ほとんど考えなくてもいいという前提でやってきたと思うのですが、そういう事件が一〇年に一度くらい起きている。

「100億年に1回」は言い過ぎじゃないかという気がします。
(以下、統計学は弱いので、間違っていたらどなたかフォローいただければ幸いですが)、
100億年に1回しか起こらないと想定される事象というのは、1年に発生する確率の逆数が100億年になるということだとすると、正規分布において、確率が100億分の1=10 -10になるのは、年次の標準偏差をσy とすると、約6.7σy を超える部分。
株式投資では、月次標準偏差を使うことが多いかと思いますが、月次標準偏差σm=σy /121/2(ルート12=3.46)だと思いますので、月次標準偏差換算すると、約23σmになるということかと思いますが、それほどの変動ではなかったんではないかと。
池田さんはブログでも、「実際の市場は正規分布ではなくベキ分布に近い」ということを何度もおっしゃっていて、正規分布をベースにするブラックショールズモデルを批判されているのですが、テールが「ファット」だという話はいいとしても、実際の金融実務においては、(池尾さんがp208で説明されているとおり)、VaRだけではなくストレステスト等、他の方法でもリスク管理をしているでしょうし、正規分布やブラックショールズモデルだけを原理主義的に信じて業務を行っている人なんているんでしょうか?
(池田さんは、p223で、「市場原理主義」批判に対して、「マーケットに任せていればすべてうまくいくと主張している経済学者がいると勝手に決めて、それはけしからんという。」と怒ってらっしゃいますが、「ブラックショールズモデル」を信じていればすべてうまくいくと主張している金融関係者もいないような気もします。すべての金融関係者の品質保証はしかねるところがあるので、もしかするといるのかも知れませんが。)
少なくとも日本の銀行だと、10年に1度起こるような事例でストレステストしてなかったら金融庁検査で怒られるんじゃないかと思いますし、取引されるオプションのプライシングも、過去のヒストリカルなボラティリティ等をもとに想定したブラックショールズモデルとぴったり同じ価格になっているかというと、そうではない気がします。
当然、日本でも、へんな派生商品を勘違いして買っちゃう投資家はいるでしょうけど、そういう人は正規分布も理解してないことが多いと思いますし。アメリカの機関投資家の人はブラックショールズモデルだけで投資してるのかなあ。
結局、世の中には必ず「リスク」はあるし、人間はすべてを予知できるわけではないので、VaRにしてもストレステストにしても、未来を間違いの無く「予言」するためのツールではなくて、あくまで「経営判断原則」における「プロセス」(ここまでやったんだから、これ以上どうせいっちゅーねん?)としての意味でしかないと思います。

私の考えでは、世界の主な金融主体(ファンド含む)に対して、仮に日本の金融庁検査並みの厳しい検査をやることが可能であれば、(もちろん問題がゼロになるわけではないにしても)、地球上で人災による金融バブルが今後発生する可能性は、ほとんど封じ込められるんではないか、という気もします。
それは、核兵器の管理と同様、やる必要があることだという気がします。
(「市場」すべてを管理しろといっているわけではなくて、特にマクロに影響を与える金融の重要部分を、ということです。)
同時に、それはあまりにも厳しい(J-SOXどころの騒ぎではない)ので、金融の領域におけるイノベーションが発生する可能性も、相当低くなっちゃうのではないかという気もしますが。でも、じゃあこれ以上金融領域で(改善的なレベルを超えた)すごいイノベーションが起こらないと困るかというと、あまり困らないような気がするのは私だけでしょうか。
(ではまた。)

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「なぜ世界は不況に陥ったのか」” への13件のコメント

  1. > でも、じゃあこれ以上金融領域で(改善的なレベルを超えた)すごいイノベーションが起こらないと困るかというと、あまり困らないような気がするのは私だけでしょうか。
    スタートアップへのシードマネー提供は、現状で不足しているという認識です。それは金融システムのイノベーションではなく、システム外で(たとえば個人エンジェル投資家の増加などで)達成されるべき課題でしょうか?
    どんな解決方法でも構わないと思いますが、「金融システムにイノベーションが起こってシード・マネー供給が莫大に増える」という可能性は無いのかなあと、素朴な疑問です。
    例えば「ベンチャー・キャピタルのお金は返さなくて良いから」などと言って安易に起業を奨める人がいるのですが、起業家の立場からは違う世界が見えるのです。起業家は、VCから資金調達する時点で、すでに親類縁故や自己資金からのシード・マネーによって、過大なリスクを負っているわけで。
    ここに金融のイノベーションが欲しいです。

  2. >スタートアップへのシードマネー提供は、現状で不足しているという認識です。
    それは、全世界合計でも数兆円程度もあればよくて、金融資産量の0.1%未満にしか過ぎないお話です。
    私はそういう細かい「重箱の隅」まで規制せよということを申し上げているのではなくて、「マクロに影響を与える金融の重要部分(十兆円単位の動き)」をまずはコントロールしましょうよ、というお話です。
    (大きいところを規制すると、細かいところもつられて規制されてしまう懸念は日本については大いにあり得るのですが。)
    (ではまた。)

  3. 最後の重要な部分だけ規制強化していけば今回のような金融危機は起こらないと書いてありますが、
    何かあったら規制強化、また何かあったらさらに規制強化
    この考えは直感としてまずいと思います。
    人として規制を強化して頭を押さえつけるほど強く反発が起きますし、小説の例えで悪いと思いますが、十二国記という小説である国が刑罰を強化していくというお話があります、
    何かあると罰を重くしていき、仕舞いには窃盗でも死罪(だったかな)へと重くしていき、最後には革命おこされちゃうんですよね。その国の王様は殺され王の家族は流刑されていって・・・
    まぁ、早い話規制強化って結局はバランスが難しいし、最後に待っているのは社会主義国家であって、その結末は競争が無くなり、破綻しかあり得ないですよね。
    過去の歴史を見ていっても規制強化していった国はすべて滅んでいったとジムロジャーズ(世界なんとか大紀行で)も言っていましたしね。

  4. なぜ世界は不況に陥ったのか 集中講義・金融危機と経済学

    書評リンク – なぜ世界は不況に陥ったのか 集中講義・金融危機と経済学

  5. >過去の歴史を見ていっても規制強化していった国はすべて滅んでいった
    今のまま、日本だけキッチリした規制をしてるのに、他の国の金融が野放しだったら、滅びるのは日本だ、ということにはなりませんか?
    もし「仮に」世界経済に影響を与えるような規模の金融に対して、日本ですでにやってる程度の規制を課すというコンセンサスで足並みが揃えば、全世界が滅びるということは無いですよね?
    過去の歴史を見ても兵器開発に遅れをとった国は滅びて来ましたが、では、核兵器を規制すると、軍事技術が停滞して国が滅びるから核兵器規制はやめた方がいいでしょうか?・・・・ということです。
    (取り急ぎ。)

  6. 『金融領域にイノベーションを起こす必要がない』と考えれば、金融庁検査を世界レベルでやればイノベーションが起きることは、おっしゃる通りまずないでしょうね(笑)
    また、金融庁検査をやれば、バブルが発生する可能性は低くなるとも思います(検査を受けたことのある私の実感として)。ゼロになるかはわかりませんが。
    ただ、金融のイノベーションが今回のバブルを発生させたかどうかという点に関しては短絡的には「Yes」と言い切れない部分があるのではないかと思っています(別に、磯崎さんがそう言っているというわけではないです)。
    結局、『ごく一部の人しかわからない。場合によっては誰もわからない』複雑化・高度化した金融技術のコントローラビリティの問題かと思っております。
    磯崎さんの言うとおり、やはり核管理並みに管理するしかないのでしょうか(笑)

  7. 核兵器の規制、分かります、被害規模など考えると絶対規制はしなきゃいけない。戦争反対!
    だけど、人類はその次にクラスター爆弾など次々に新兵器を開発していきます、クラスター爆弾も規制されたらさらに新しい爆弾を・・・
    いたちごっこですね、
    だけど、核兵器とクラスター爆弾だけ規制しても別の方法を人類は作り出しちゃう、
    それは金融にも言えることで、最初はサブプライムローンなんかにお金は集まらなかった、アメリカの住宅価格は安定していたから投資対象になりにくい、だったら逆に高レバレッジをかけてリスクは低く高リターンな商品開発しちゃって、大人気。
    過去うん十年アメリカの住宅価格はゆっくりとした右肩上がりで、バブルの頃の日本の土地神話のように下がるはずがないとアメリカの住宅神話が信じられ、ばば抜きゲームがスタートしました。
    そこに一挙に世界中のグローバルマネーが集まって一気にバブルへ、最初は手榴弾クラスの爆弾があつまって核兵器クラスにまで育っちゃったんですよね。
    規制強化は全体的にまんべんなくやらなきゃ効果はないけど、それは社会主義国家へと変貌しちゃうし、ブラックマーケットという市場へ逃げちゃいますよね。
    だからと言って核兵器だけ規制しても・・・
    結局、今の制度は最終的には手詰まりになってしまうので、答えを自分も求めているわけです。
    (自分の答えとしては、地方分権(=国の分割?、アメリカの州を一つ一つの国にするとか。)です。
    要するに監視する範囲を狭めて暴れ出しそうになったら警告するか、押さえに行くわけですね。そうすれば核兵器ほどの巨大な爆弾を開発&維持しておく理由もなくなりますよね、アメリカは巨大すぎるが故に全体へまんべんなく監視が効かなく、アメリカ自身をもこかしてしまうほどの怪物生んじゃったわけですし、でもこれだと規模の経済が効かなくなって人類はこれ以上お金を稼げなくなっちゃいますが、ま、いいんじゃないですかね、日本ほどだったら今以上金稼げなくても幸せになれると思いますし。)
    なんか深夜に書いていて思わず長くなっちゃいました、ごめんなさい。

  8. >だけど、核兵器とクラスター爆弾だけ規制しても別の方法を人類は作り出しちゃう、
    クラスター爆弾を野放しにするというのは褒められた話ではないが、規制しなくても人類が滅びる可能性は高くない。
    しかし、核兵器を野放しにしたら、人類が壊滅的なことになるのは確実だ。
    現状、全部野放しになってるんだったら、(「どうせいたちごっこだ」とか「それは究極の解決策ではない」なんて言ってないで)、まずは核兵器だけでも規制してはどうか、ということです。
    (ではまた。)

  9. >ただ、金融のイノベーションが今回のバブルを発生させたかどうかという点に関しては短絡的には「Yes」と言い切れない部分があるのではないかと思っています
    そう思います。
    「イノベーション自体を禁止しろ」とか「原子力発電を禁止しろ」と言っているのではなくて、(結果的に原子力利用のイノベーションが起こりにくくなるのはやむを得ないとしても)、まずは「査察」をやったらどうか、ということです。
    (ではまた。)

  10. 池・池本 podcast番外編

    おかげさまで、『なぜ世界は不況に陥ったのか』は、発売1週間で3刷になった。その録音のうち、お蔵入りになった「エピローグ」の部分をMP3ファイルにした:「ア…

  11. 『同時に、それはあまりにも厳しい(J-SOXどころの騒ぎではない)ので、金融の領域におけるイノベーションが発生する可能性も、相当低くなっちゃうのではないかという気もしますが。でも、じゃあこれ以上金融領域で(改善的なレベルを超えた)すごいイノベーションが起こらないと困るかというと、あまり困らないような気がするのは私だけでしょうか。』
    という部分は全く同感です。金融の役割は産業サイドの円滑な支援であって、金融自体が下手なことをして産業サイドに迷惑をかけるような仕組みはないほうがいいと思います。JPモルガンのダイモンも金融機関はベーシックに帰るべきと言っているし、そういう発想であるべきだと感じます。個人的には証券化の手法などは否定されるべきではないと思いますが(金融機関のリスク分散などの観点から)、その運用をちゃんとモニターする必要は大いにあると思います。今回その役割を担う格付機関が機能しなかったのは不幸なことですが。何事もやりすぎはいけないというのもひとつの教訓でしょう。CDOなど証券化を重層的に使ってマネーゲームに入るのも必要なかったことだと思います。

  12. 【本】なぜ世界は不況に陥ったのか

    なぜ世界は不況に陥ったのか
    池田信夫 池尾和人 日経BP 2009/3
    サブプライム危機以降の世界経済についての集中講義。池田先生のブログを読んでいる人に…

  13. 【本】なぜ世界は不況に陥ったのか

    なぜ世界は不況に陥ったのか
    池田信夫 池尾和人 日経BP 2009/3
    サブプライム危機以降の世界経済についての集中講義。池田先生のブログを読んでいる人に…