本日の疑問(日曜は「休日」か)

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JRの時刻表に「土・休日」とあります。
saturdays_holidays.jpg
(16:43、追記あり。)


英語は「Saturdays, Sundays and Holidays」なので、日本語も「土・日・休日」でも良さそうなもんですが、あえて「日」を一文字抜くところに何か趣があるのでしょうか。

法律で何か決まっていたかなあと思って、法令データ提供システムで「日曜」が含まれる法律を検索してみると、以下の97件が出てきます。

株式会社商工組合中央金庫法
国家公安委員会関係刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律施行規則
刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律施行令
刑事施設及び被収容者の処遇に関する規則
刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律
捕虜収容所処遇規則
信託業法施行規則
郵便法施行規則
北朝鮮当局によって拉致された被害者等の支援に関する法律施行規則
農林中央金庫法施行規則
投資信託財産の計算に関する規則
中小企業診断士の登録等及び試験に関する規則
保険契約者等の保護のための特別の措置等に関する命令
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行規則
厚生年金保険法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置に関する政令
民事訴訟法
排他的経済水域における漁業等に関する主権的権利の行使等に関する法律施行令
保険業法施行規則
保険業法
保険業法施行令
一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律
発行者による上場株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令
政党助成法施行規則
公証人手数料令
人事院規則一九—〇(職員の育児休業等)
国会職員の育児休業等に関する法律
国家公務員の育児休業等に関する法律
地方公務員の育児休業等に関する法律
株券等の大量保有の状況の開示に関する内閣府令
発行者以外の者による株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令
行政機関の休日に関する法律
裁判所の休日に関する法律
国会に置かれる機関の休日に関する法律
銀行法施行令
小売物価統計調査規則
銀行法施行規則
長期信用銀行法施行規則
金融機関の信託業務の兼営等に関する法律施行規則
銀行法
民事執行法
電子情報処理組織による輸出入等関連業務の処理等に関する法律施行令
振動規制法施行規則
石油の備蓄の確保等に関する法律施行規則
雇用保険法
財政融資資金の管理及び運用の手続に関する規則
農水産業協同組合貯金保険法
沖縄の復帰に伴う農林水産省令の適用の特別措置等に関する省令
海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律施行令
戦没者の父母等に対する特別給付金支給法第五条第二項の規定により発行する国債の発行交付等に関する省令
引揚者特別交付金国庫債券の発行交付等に関する省令
戦傷病者等の妻に対する特別給付金支給法第四条第二項の規定により発行する国債の発行交付等に関する省令
法人税法施行令
金融商品取引法施行令
戦没者等の遺族に対する特別弔慰金支給法第五条第二項の規定により発行する国債の発行交付等に関する省令
戦没者等の妻に対する特別給付金支給法第四条第二項の規定により発行する国債の発行交付等に関する省令
人事院規則九—四〇(期末手当、勤勉手当及び期末特別手当)
国税通則法
森林法施行令の一部を改正する政令附則第五項の規定により都道府県知事が期日を定める場合の基準を定める省令
道路交通法
放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律施行令
防衛省職員給与留守宅渡実施規則
国民年金法施行規則
駐留軍関係離職者等臨時措置法施行令
駐留軍関係離職者等臨時措置法に基づく特別給付金の支給に関する省令
特定の出納官吏の出納保管に関する特別取扱規則
租税特別措置法施行令
核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律施行令
引揚者国庫債券の発行交付等に関する省令
国税収納金整理資金に関する法律
競馬法施行規則
自衛隊法施行規則
国税収納金整理資金事務取扱規則
厚生年金保険法施行規則
恩給給与細則
人事院規則九—七(俸給等の支給)
長期信用銀行法
防衛省の職員の給与等に関する法律
防衛省の職員の給与等に関する法律施行令
遺族国庫債券の発行交付等に関する省令
森林法施行令
一般職の職員の給与に関する法律
公職選挙法
国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律
地方税法施行令
特別職の職員の給与に関する法律
金融商品取引法
刑事訴訟法
国民の祝日に関する法律
地方自治法
予算決算及び会計令
日本銀行国庫金取扱規程
出納官吏事務規程
学校教育法施行規則
小切手法
手形法
陪審法施行規則
民法

ほとんどが国家公務員関係の法令や金融機関などの業法で、鉄道関係の法令には「日曜」という文字列は入っていないようです。
(ちなみに、「土曜」で検索すると78件で、そのうち「日曜」が入っていないものが16件。どれも鉄道にはあまり関係なさそうです。)
他に、一般に関係ありそうな法律を見てみると。
民法で「日曜」が出てくるのは、「期間の計算」の

第百四十二条  期間の末日が日曜日、国民の祝日に関する法律 (昭和二十三年法律第百七十八号)に規定する休日その他休日に当たるときは、その日に取引をしない慣習がある場合に限り、期間は、その翌日に満了する。

だけで、「日曜が休日である」とは言っていません
【追記】
独禁法を研究されている先生からメールをいただきまして、Wikipediaの「休日」
http://ja.wikipedia.org/wiki/休日
が参考になるものと思います、というお話とともに、上記の民法の規定は、「『日曜日は休日だ』と言っている」とのご指摘をいただきました。

これは、(私は習熟していませんが)法令用語の基礎知識として時折言われる「その他」と「その他の」の違い、という点から言えることです。
「A、Bその他C」という場合はA・B・Cは論理的に並列、「A、Bその他のC」という場合はA・BはCの例示であってCに含まれる、ということのようです。

ということで、教えていただいたWikipediaの「その他」
http://ja.wikipedia.org/wiki/その他
にも、

法律用語においては、「その他」と「その他の」の両者は意味が異なる。

「A、B その他 C」では、A と B は C に含まれず、A と B と C は並列な関係である。例えば「妊娠、出産、育児その他厚生労働省令で定める理由」(雇用保険法20条1項)という表現では、「厚生労働省令で定める理由」に妊娠・出産・育児は含まれない。これは、統計における「その他」の用法に近い。

一方「A、B その他の C」では、A と B は C に含まれ、C の代表例として A、B を挙げていることになる。例えば「賃金、労働時間その他の労働条件」(労働基準法15条)という表現では、賃金・労働時間は例示されているだけであって、単に「労働条件」としても意味は変わらない。

ただし、「の」の過度な重複を避けるために「その他」を「その他の」の意味で用いる場合がある。一例として「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由」(憲法21条1項)という表現が挙げられる。

とあります。
先生曰く、

以上のことは、細かくてどうでもよいことなのですが、独禁法の分野で細かいことを言って余計な論争?を呼んだ判決がありましたため、調べざるを得ませんでしたので、知っておりました次第です。東京地判平成18年1月19日(平成16年(ワ)第20498号)判タ1203号81頁、公正取引委員会審決集52巻934頁〔ヤマト運輸対郵政〕、です。

(この論争?は、東京高裁が「大人の判断」を示し、収束しました・・・東京高判平成19年11月28日(平成18年(ネ)第1078号)公正取引委員会審決集54巻699頁〔ヤマト運輸対郵政〕)

生活関連の興味深い論点では、「1月2日や1月3日は休日か」というのも面白いかもしれません。近くには、普段は右折禁止だが日曜休日は右折可、という交差点があります。

都内随所には、1月1日〜1月3日は駐車可、とわざわざ書いてある標識もありますから、たぶん1月2日と1月3日は休日でないのでしょうね。

とのことです。
ご教示、大変ありがとうございました。(+不勉強、大変失礼いたしました。)
【追記終わり】
「国民の祝日に関する法律」でも、「日曜」が出てくるのは、

第三条  「国民の祝日」は、休日とする。
2  「国民の祝日」が日曜日に当たるときは、その日後においてその日に最も近い「国民の祝日」でない日を休日とする。

の部分だけで、これも「日曜日が休日である」とは言ってませんねえ。
面白かったのは「学校教育法施行規則」で、

第六十一条  公立小学校における休業日は、次のとおりとする。ただし、第三号に掲げる日を除き、特別の必要がある場合は、この限りでない。
一  国民の祝日に関する法律 (昭和二十三年法律第百七十八号)に規定する日
二  日曜日及び土曜日
三  学校教育法施行令第二十九条 の規定により教育委員会が定める日

第六十二条  私立小学校における学期及び休業日は、当該学校の学則で定める。

ということで、公立小学生は日曜が「休業日」と決まっているけど、私立学校とか中学・高校などは、法令には休業日の決まりが見当たらなかったです。
手形小切手法とか刑事訴訟法も関係なさそうですし。
国家公務員関連の「一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律」だと、

(週休日及び勤務時間の割振り)
第六条
日曜日及び土曜日は、週休日(勤務時間を割り振らない日をいう。以下同じ。)とする。

とあるので、民営化から久しいのに、まだ国家公務員感覚が残っているということでしょうか。
私鉄ではどうなってるのか、今度見てみよう。
(ではまた。)

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本日の疑問(日曜は「休日」か)” への1件のコメント

  1. なるほど、普段はあまり意識していませんが、言われてみれば確かにその通りで、ニュアンスの違いも感覚的に理解できますね。
    勉強になりました。