本人確認義務のナゾ2(本人限定受取郵便)

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ネットの金融ビジネスで口座開設するような場合等(金融に限らず、司法書士、弁護士、会計士、税理士等も関係あり)の本人確認について、「hu」さんからコメントで教えていただきました。

本人限定受取郵便によって対応可能と思います。本人確認法の改正で要件を満たさなくなっていたようですが、9月からこれに対応したサービスが始まるようです。

その日本郵便さんの「本人限定受取郵便」というのが、下記ですが、

本人限定受取郵便(特定事項伝達型)の試行実施(2008年8月7日)
http://www.post.japanpost.jp/whats_new/2008/0807_02_c01.pdf

これを利用して、ネットビジネスなど非対面で本人確認が必要な事業については、これを利用すれば、免許証のコピー等を送付してもらう必要はない、ということになりますでしょうか。
そうだとすれば、新規口座開設時などの手続きのハードルが大幅に下がるので、大変画期的じゃないかと思います。
(各業界の監督官庁や業界団体の通達等で「免許証のコピーを必ず保存しろ」的なことが定められているような場合には、必ずしもそうもいかないでしょうけど。)
この日本郵便さんのサービス、まだ「試行」とのことですが、

従来の本人限定受取郵便の「基本型」及び「特例型」に加え、新たに「特定事項伝達型」を実施するものです。具体的には、名あて人本人であることを確認した上で郵便物をお渡しした後、次の本人確認情報を所定の方法により差出人に伝達するサービスです。
(1) 本人確認書類の名称、記号番号
(2) 本人確認書類に記載されている名あて人の生年月日
(3) 本人確認を行った者の氏名
(4) 本人確認書類の提示を受けた日時

とのことです。
試行規則第10条関係の情報がこれでOKということかと思いますが、書留料金+100円でこれをやってくれるとは、なんと良心的な!
ホントにこれで顧客側から免許証のコピー等の郵送が不要になって、「ネットで完結」できるとしたら、1件2000円でもニーズがある場合があるんじゃないでしょうか。
試行規則第3条は「書留郵便若しくはその取扱いにおいて引受け及び配達の記録をする郵便又はこれらに準ずるもの(以下「書留郵便等」という。)」といった書きっぷりで、必ずしも、日本郵便さんの独占事業というようには読めないので、「今晩中に本人確認しないといけない」みたいな場合には、もしかしてバイク便会社さんの新規事業なんかとしてもニーズあるんじゃないかと思います。


法令は、以下の4つを発見。

犯罪による収益の移転防止に関する法律
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H19/H19HO022.html
犯罪による収益の移転防止に関する法律施行令
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H20/H20SE020.html
犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H20/H20F10008046001.html
(「本人確認処理」についてなど)
犯罪による収益の移転防止に関する法律の規定に基づく事務の実施に関する規則
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H19/H19F30301000009.html
(「疑わしい取引」についてなど)

犯罪による収益の移転防止に関する法律第4条で定められている「本人確認義務等」や、第6条の「本人確認記録の作成義務等」には、「免許証等のコピーを保存しろ」というのは強制されてないようで、最低限、「氏名」「住居」「生年月日」等を中心とする(テキストデータ的な)情報を保存していればよさそうです。
(ご参考まで。)
 
施行規則の第三条

(本人確認方法)
第三条  犯罪による収益の移転防止に関する法律 (以下「法」という。)第四条第一項 に規定する主務省令で定める方法は、次の各号に掲げる顧客等(同項 に規定する顧客等をいい、同条第三項 の規定により顧客等とみなされる自然人(以下「みなし顧客等」という。)を含む。以下同じ。)又は代表者等(同条第二項 に規定する代表者等をいう。以下同じ。)の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める方法とする。
一  自然人である顧客等(次号に掲げる者を除く。)又は代表者等 次に掲げる方法のいずれか
イ 当該顧客等又は代表者等から本人確認書類(次条に規定する書類をいう。以下同じ。)のうち同条第一号又は第四号に定めるもの(同条第一号ロ及びトに掲げるものを除く。)の提示(当該顧客等の同条第一号ヘに掲げる書類(一を限り発行又は発給されたものを除く。ロにおいて同じ。)の代表者等からの提示を除く。)を受ける方法
ロ 当該顧客等又は代表者等から本人確認書類のうち次条第一号ロ、ヘ又はトに掲げるものの提示(同号ヘに掲げる書類の提示にあっては、当該顧客等の当該書類の代表者等からの提示に限る。)を受けるとともに、当該本人確認書類に記載されている当該顧客等又は代表者等の住居にあてて、預金通帳その他の当該顧客等又は代表者等との取引に係る文書(以下「取引関係文書」という。)を書留郵便若しくはその取扱いにおいて引受け及び配達の記録をする郵便又はこれらに準ずるもの(以下「書留郵便等」という。)により、その取扱いにおいて転送をしない郵便物又はこれに準ずるもの(以下「転送不要郵便物等」という。)として送付する方法
ハ 当該顧客等又は代表者等から本人確認書類のうち次条第一号又は第四号に定めるもの又はその写しの送付を受けて当該本人確認書類又はその写し(特定事業者(法第二条第二項 に規定する特定事業者をいう。以下同じ。)が作成した写しを含む。)を第九条の規定により本人確認記録(法第六条第一項 に規定する本人確認記録をいう。以下同じ。)に添付するとともに、当該本人確認書類又はその写しに記載されている当該顧客等又は代表者等の住居にあてて、取引関係文書を書留郵便等により、転送不要郵便物等として送付する方法
ニ その取扱いにおいて名あて人本人若しくは差出人の指定した名あて人に代わって受け取ることができる者に限り交付する郵便又はこれに準ずるもの(特定事業者に代わって住居を確認し、本人確認書類の提示を受け、並びに第十条第一項第一号、第三号(括弧書を除く。)及び第九号に掲げる事項を特定事業者に伝達する措置がとられているものに限る。)により、当該顧客等又は代表者等に対して、取引関係文書を送付する方法
ホ 当該顧客等又は代表者等から、電子署名及び認証業務に関する法律 (平成十二年法律第百二号。以下この項において「電子署名法」という。)第四条第一項 に規定する認定を受けた者が発行し、かつ、その認定に係る業務の用に供する電子証明書(当該顧客等又は代表者等の氏名、住居及び生年月日の記録のあるものに限る。)及び当該電子証明書により確認される電子署名法第二条第一項 に規定する電子署名が行われた特定取引(法第四条第一項 に規定する特定取引をいう。以下同じ。)に関する情報の送信を受ける方法
ヘ 当該顧客等又は代表者等から、電子署名に係る地方公共団体の認証業務に関する法律 (平成十四年法律第百五十三号。以下この号において「公的個人認証法」という。)第三条第六項 の規定に基づき都道府県知事が発行した電子証明書(以下この号において「公的電子証明書」という。)及び当該公的電子証明書により確認される公的個人認証法第二条第一項 に規定する電子署名が行われた特定取引に関する情報の送信を当該公的電子証明書により確認される同項 に規定する電子署名が行われた特定認証業務(電子署名法第二条第三項 に規定する特定認証業務をいう。以下この号において同じ。)の利用の申込みに関する情報の送信と同時に受ける方法(特定事業者が公的個人認証法第十七条第四項 に規定する署名検証者である場合に限る。この場合において、当該特定事業者が同条第一項 に規定する行政機関等であるときは、当該申込みに関する情報については送信を受けることを要しない。)

第十条。

(本人確認記録の記録事項)
第十条  法第六条第一項 に規定する主務省令で定める事項は、次の各号に掲げるものとする。
一  本人確認を行った者の氏名その他の当該者を特定するに足りる事項
二  本人確認記録の作成者の氏名その他の当該者を特定するに足りる事項
三  本人確認のために本人確認書類の提示を受けたときは、当該提示を受けた日付及び時刻(当該提示を受けた本人確認書類の写しを本人確認記録に添付し、本人確認記録と共に次条第一項に定める日から七年間保存する場合にあっては、日付に限る。)
四  本人確認のために本人確認書類又はその写しの送付を受けたときは、当該送付を受けた日付
五  第三条第一項第一号ロからニまで又は第三号ロに掲げる方法により本人確認を行ったときは、特定事業者が取引関係文書を送付した日付
六  第三条第五項の規定により本人確認を行ったときは、同項に規定する交付を行った日付
七  本人確認を行った取引の種類
八  本人確認を行った方法
九  本人確認のために本人確認書類の提示を受けたときは、当該本人確認書類の名称、記号番号その他の当該本人確認書類を特定するに足りる事項
十  第三条第二項の規定により顧客等又は代表者等の現在の住居又は本店若しくは主たる事務所の所在地の確認を行ったときは、当該確認の際に提示を受けた書類の名称、記号番号その他の当該書類を特定するに足りる事項
十一  第三条第三項又は第四項の規定により当該各項に規定する場所にあてて、取引関係文書を送付することにより本人確認を行ったときは、営業所の名称、所在地その他の当該場所を特定するに足りる事項及び当該場所の確認の際に提示を受けた書類の名称、記号番号その他の当該書類を特定するに足りる事項
十二  顧客等(みなし顧客等を除く。)の本人特定事項
十三  代表者等による取引のときは、当該代表者等の本人特定事項及び当該代表者等と顧客等との関係
十四  みなし顧客等について本人確認を行ったときは、当該みなし顧客等の本人特定事項、当該国等の名称その他の当該国等を特定するに足りる事項及び当該みなし顧客等と国等との関係
十五  顧客等が自己の氏名及び名称と異なる名義を取引に用いるときは、当該名義並びに顧客等が自己の氏名及び名称と異なる名義を用いる理由
十六  取引記録等(法第七条第三項 に規定する取引記録等をいう。以下同じ。)を検索するための口座番号その他の事項
十七  第五条第二項の規定により在留期間等の確認を行ったときは、同項に規定する旅券又は許可書の名称、日付、記号番号その他の当該旅券又は許可書を特定するに足りる事項
2  特定事業者は、添付資料を本人確認記録に添付するとき又は前項第三号の規定により本人確認書類の写しを本人確認記録に添付するときは、前項各号に掲げるもののうち当該添付資料又は当該本人確認書類の写しに記載がある事項については、同項の規定にかかわらず、本人確認記録に記録しないことができる。
3  特定事業者は、第一項第十二号から第十六号までに掲げる事項に変更又は追加があることを知った場合は、当該変更又は追加に係る内容を本人確認記録に付記するものとし、既に本人確認記録又は第一項第三号の規定により添付した本人確認書類の写し若しくは添付資料に記録され、又は記載されている内容(過去に行われた当該変更又は追加に係る内容を除く。)を消去してはならない。この場合において、特定事業者は、本人確認記録に付記することに代えて、変更又は追加に係る内容を別途記録し、当該記録を本人確認記録と共に保存することとすることができる。

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