ついに

  • Facebook
  • Twitter
  • はてなブックマーク
  • Delicious
  • Evernote
  • Tumblr

ついに出た。

インサイダー取引容疑、印刷会社元社員を逮捕、株式分割情報、事前に入手。
(日本経済新聞 夕刊23面)

取締役会決議通知の印刷を請け負ったことから株式分割などの未公開情報を知り、インサイダー取引で約一億一千万円の利益を上げたとして証券取引等監視委員会は七日、証券取引法違反の疑いで、株券印刷会社プロネクサスの元社員と親族計七人を秋田地検に告発。秋田地検は同法違反容疑で元社員(伏字:S、女性)容疑者(43)らを逮捕した。
 監視委によると、(S)容疑者は同社で校正作業などを担当していた。取締役会決議の通知内容から知った上場企業の株式分割などの未公開情報を夫や夫の父母、兄弟に電話や電子メールで伝え、インターネットを使って株取引をさせていた疑いがあるという。夫や夫の親族も告発された。
(一部、伏字)

以前、日経新聞の社員がインサイダー取引で捕まりましたが、ギョーカイでは、
「新聞もさることながら、それより先に印刷会社にチェックで原稿を回すんだから、印刷会社もヤバいよ。情報漏れの対策といっても、根本的な手を打ちようが無いからね。」
てなことをおっしゃる方が何人かいらっしゃったので、「それもそうだなあ」と思っておりました。
10万人の個人情報を持ち出すといったことであれば、パソコンのUSBの口をふさぐとか、外部記憶への書き出しやメールのログを全部残すとか、監視カメラを執務室に設置するとかすれば、どこぞに痕跡が残る可能性も高く、抑止効果も期待できるでしょうけど、株式分割の情報ともなると、(「記憶屋ジョニイ」ならずとも)一瞬見ただけで誰でも脳に記憶できるし、個人の携帯電話等で親戚などに告げられたら防ぎようがないわけでして・・・。
そのうち法改正で、こうした印刷会社さんが金融商品取引法上、「特定印刷業」あるいは「特定開示資料等コンサルティング業」などと規定されて、「態勢構築義務」が規定されたり、金融庁(さん)の検査を受ける日が来る(苦笑)・・・・という未来を妄想したりしていたのですが・・・そうしたことも、あながちSFの世界の話ではなくなって来たかも・・・。
(新聞社は、いくらインサイダー取引規制違反の社員が出ようと、そんなレギュレーションをかけようとしようもんなら、「憲法違反だ!」と騒ぐのが目に見えているので、そんなことはほぼありえないわけですが、「ただの」証券印刷会社ともなると、どれだけ抵抗する力があるんでしょうか・・・。
弁護士事務所に法務省の検査が入る未来はまずありえないけど、監査法人に金融庁の検査が入る未来は見事現実化したわけでありまして・・・。)
(ちなみに、「態勢構築義務」ができるとしたら、コアな情報に触れる従業員に対して、諜報機関のエージェントみたいに定期的にウソ発見器にかけることを義務付けて、
「あなたはインサイダー情報を外部に漏らしましたか?」
「いいえ」
(ピー)
といった、チェックでもするんでしょうか・・・。)
(ではまた。)

[PR]
メールマガジン週刊isologue(毎週月曜日発行840円/月):
「note」でのお申し込みはこちらから。

ついに” への3件のコメント

  1. いつもブログ拝見しております。
    印刷会社の件は、確かに憂慮すべき事柄です。
    しかし、そもそも公示の法律がおかしいと素人は思います。なぜなら、適時開示した翌日に新聞または官報に載せないと、日程的に厳しくなることが問題です。
    ネットなら問題ないですが、高齢者などへの情報格差をなくす上では全国紙は有効です。
    が、ここは割り切って、公示は電子公示一本として、企業のHPと、やりたければ全国紙または官報への公告もあわせてするぐらいにしないと、結局ザルかと思います。
    介護保険業者の取消ができないザル法同様に、立法者の不作為が一番の問題です。
    現場をしらない立法者はだめですよね。

  2. 嘘発見器でも導入するのですか、依頼者の事故責任ですかね。このソフト自己責任をのがれます。