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May 13, 2007

京都相国寺「若冲展」に急げ! − 業界初ブロガー向け先行プレビューに奥さんが参加

うちの女子美大生妻が単身、京都相国寺で行われる若冲展のプレビューに行ってきた。
美術界でこうしたブロガー向けのプレビューが行われるのは初めてとのこと。

コグレさんといしたにさんが書いた「クチコミの技術」でも、若冲関連の展覧会はネット上のクチコミが多かったことが指摘されてますが、相国寺関係者の方は、さっそく「クチコミの技術」を読んでブロガー向けプレビューを企画したのかしらん?

うちの奥さんは、いつもはブログを書いているわけではないんですが、そういう「媒体」を持っていることが今回のプレビュー参加条件になっていたので、私のブログに載せる条件で審査にパス。
ということで、以下、奥さんの書いたものを載せておきます。

(以下、うちの奥さんのレポート)

−−−

明治維新後の廃仏毀釈の流れの中で、相国寺は寺自体をつぶされることを防ぐために、皇室に若冲の『動植綵絵』30幅を献上。
今回、なんと120年ぶりに、その30幅が京都の相国寺に里帰りして、釈迦三尊像とともに公開されるという、涙なしには語れない展示です。


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2006年「若冲と江戸絵画展」で、ブログによるクチコミが大きな力を発揮して多くの若者を日本美術展に動員した(当初の2ヶ月で31万人)ということは、美術界の伝説となりました。

「若冲を見たか?」の雑誌広告が電車に下がるほど社会現象として盛り上がる若冲ブーム。

今回の展覧会は、伊藤若冲に焦点をあてた展覧会の大本命。
相国寺でしか実現できない展覧会ということで、相国寺の広大な敷地にはたくさんのテントが設営され、関係者やプレスがつめかけていました。

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そんな中で15組のブロガーがプレビュー参加。


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約1時間にわたり、展覧会を独占。

学芸員の村田さんから、禅僧ならではの観点や臨済宗相国寺派本山だからこそ残る資料などの話があり、たいへん贅沢な時間でした。
(とても一度で書ける内容ではないので、ご質問いただけましたら、コメント欄でお答えいたします)

若冲作品は圧倒的な描写力と超絶技巧で一瞬で人を惹き付けますが、よく見るとそこには「現実から遊離したかのような空間でうごめく生命感」や「なぞ」がたっぷりと仕掛けられています。
様々な解釈があり、クチコミが有効ということには納得できます。


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伊藤若冲《菊花流水図》〈動植綵絵30幅の内〉/宮内庁三の丸尚蔵館蔵


たとえば上記の作品には、普通に見れば琳派風の流水紋に仏花である菊を配した花鳥画ですが、別の観点から見ると、菊の花が持つ隠喩や奇怪な岩の形からエロティシズムがうずまいているとも解釈されています。

居士(在家で修行するもの)若冲という観点からのこの絵の解釈は、日経ビジネスonlineで学芸員の村田さんが解説してくださっています。ぜひこちらをお読み下さい。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20070509/124417/
(本パラグラフ、5/15 14:38追記)

簡単にみどころをお話しすると以下のとおり。


驚くべき経済的価値
『動植綵絵』30幅は、明治政府の廃仏毀釈運動で存亡の危機に瀕していた相国寺が、1万円の下賜金で皇室に献上したもの。
1万8千坪の敷地を維持したといいますから、現在の価値として数百億円。


120年ぶり
『釈迦三尊像』3幅を相国寺に残し、1889年に皇室へ献上されてから約120年。
『釈迦三尊像』と『動植綵絵』がそろった33幅はもちろんのこと、『動植綵絵』30幅を宮内庁で同時に展観できる機会も一度もなかった。
相国寺では、いつの日か、当時のままに33幅を飾れる日がくることを夢見て23年前に承天閣美術館を建設。
今日、宮内庁の許可が下りて、120年ぶりに京都に里帰りしたのです。


禅・相国寺・若冲に思いをはせて『動植綵絵』を見るためのキーワード
・花には王様を表すものと相国(宰相)を表すものがある
・京都にのこる蛸薬師通りのはなし
・家業を捨てた若冲の良心の痛み
・1枚の絵のなかにある様々な生と死の表現
・繰り返される、多数の中の異なるものの表現


他にも
・新たに発見された若冲の掛け軸
・天明の大火で奇跡的に焼け残った家康直筆の願文
 これは江戸幕府による公命で、箱に入れ「永世不可再開者也」との箱書きが。
 ‘未来永劫誰も開くな’ということですが、‘もう江戸幕府は滅びた’と英断公開。
・必見の展覧会カタログ!最高の若冲関連書籍です。
・宮内庁が相国寺のためだけに許したGOODSも会期中に限り多数販売。
 (こちらは見学料なしで購入できます)


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GOODSのなかで一番地味だった若冲煎を買ってきたのですが、さすが京都の老舗製。ほんのり甘くて良し。


33幅揃うと「壮大な‘生命のビジョン’が展開されてクラクラしちゃうのでは」と想像しながら出かけましたが、実際目にするとやっぱりすごい。
村田さんに「写真ではぜったいわからない」と教えていただいた、『紅葉小禽図』に差し込むわずかな光、きれいでした!

辻惟雄氏はかねてより、若冲をプリミティフの巨匠の系譜で考えると面白いとおっしゃって、今回のカタログでも少しそこにふれておられます。

わたしは、‘アウトサイダーアート’が案外ストライクゾーンではないかと思いました。

作品保存の観点から、展示はわずか22日。いそいで!!

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コメント

こんにちは、昨年行われた上野の展示会とは趣が違うのですね。口コミが多かったそうですが、この展示会そのものが、携帯サイトも立ち上げるなど、ネットの活用を前提にしていたからもしれません。トータルでプロデュースしたヒトはどんな方なのでしょうね。
しかし、ゆったり見れたブロガーの方々は羨ましい…上野はイモ洗い状態だったなぁ。

EXCAPさん、こんにちは。私が質問できたのは、広報担当の方のみですが、「新聞社から依頼された会社のものです」とのお答え。こういう時は社名はおっしゃらないものなのでしょうか。ブロガーの活用については、まだ迷いをお持ちの様子でした。今回の募集は、上野展から引き続きのはてなの公式ブログとmixiの書き込みだそうです。当日は、午前中に関係者+メディア(推定ですが300人くらい)、昼過ぎがブロガー(24人)、2時〜5時一般から募集した1000人を招待していただきました。会場の運営は整然として立派なものでした。全体がスタイリッシュで対応も迅速丁寧。学芸員さんも熱意があり、展覧会の全体に喜びがあふれている感じです。とてもおすすめです。本文に書くことができたのはほんの一部ですので、お気軽にご質問くださいね。

こんばんは、温かいコメントを頂きありがとうございました。

プレビューの際は本当にあっという間に至福の時は過ぎ去って、今でも其処にいられたということが信じられない気分です。

名古屋での展示は月末に行く予定です(名古屋市博物館で開催中の名古屋城障壁画展と梯子・・)が、今回の経験を生かし、もっと良く観る目を養えるよう観てこようと思います。

また、今回のような機会でご一緒できますことをお祈りして、これからもよろしくお願いします。

はじめまして。プレビューでご一緒させていただきました。
村田さんのお話も聞きたいし、画も見たいしうろうろしているうちに、時間は過ぎてしまいました。
その上、画の前に立つと動けなくなるんで、写真は適当に撮っていました。
案の定、使えるような写真は、全然撮れていませんでした。
皆さんのレポートは、写真も文章も充実していてすばらしいですね。

33幅はもちろん感動ものですが、子犬と箒も好ましく思いました。いかが?

女子美大生さん江
拙ブログにコメント、どうもおおきにでした。
本展ブロガー先行プレビューでご一緒させていただいた
変なパノラマ機材で撮ってた者です(笑
返り間際にお話をお伺いできて、嬉しかったです。
京都の某芸術系大に在学中とのこと。
そこには色々と縁があり、未だにちょくちょく伺うことも有るので、
スクーリングの際にお会いすることも有るかもしれませんね!(笑

そうそう、拙ブログのPodcast、貴女でもできますよ。
詳しくは頂戴したコメントに返事として書かせて頂きました。
ぜひチャレンジしてみて下さい。

どうぞ今後とも、お手柔らかに、よろしうに!(笑
(追伸:早速TB打たせて頂きました)

こんばんは。
コメントありがとうございました。

先日はとても有意義且つ濃密な時間を過ごすことができました。
一生の思い出になりました。
拙い記事ですがTB送らせていただきました。

今後ともどうぞ宜しくお願い致します。

若冲煎美味しそうですね!当ブログへのご訪問ありがとうございました♪女子美大生さんの素敵な記事を拝見して感動を新たにしました。本当に素晴らしい機会でしたね。TBさせて頂きました。宜しくお願い致します。

コメントありがとうございました。
お返しにというわけではないですが覗きに来ました。

プレビューに来られた方のコメントを見てると、なんか嬉しくなってきます。年齢も性別も仕事もまるで違うであろう24名があの場に集まって、そして若冲との濃密な時間を感じた。そこから生まれるエントリーはやはり15人15色でそれぞれ見ていて飽きないです。

あぁ、もう一回行っちゃおうかなぁ。

先行プレビュー、おつかれさまでした。
すばらしい時間でしたね。
そして素晴らしい環境!できれば、ブロガー同士でゆっくりおしゃべりできる時間などあれば、なおよかったのですが。

絵、人、ともにいい出会いの日でした。

こんにちは、先行プレビューでご一緒させていただいた者です。ブログへのコメントありがとうございました。

美大うらやましいです・・・しかも京都とは更にです。
若冲展はほんと至福のひとときでしたね。
動植綵絵も京の都に戻れたこときっと喜んでたのでは
ないでしょうか。
若冲煎・・買うべきでした・・・ちょっと後悔してます。
これからトラックバックさせていただきますのでよろしくお願い致します。

女子美大生さんへ
レスありがとうございました。プライスコレクションとごっちゃになっておりました。現在は愛知で開催されているのですね。同時期に若冲展というのも人気の高さゆえなのでしょうね。どうせなら、一つにまとめて大若冲展でもいいかも知れなかったですが…プライスコレクションはそろそろ日本を去ってしまうのですね。

matsu-hyou2 さん こんな広報活動が普及するといいですね。ブロガーが連盟で申し入れてもいいのかもしれないですね。きっと再会しましょう! 名古屋も元気いっぱい行ってきて下さい。ブログでの報告を楽しみにしています。

須磨人さんへ ブロガーは写真も文章も画面のデザインもですから、腕の磨き甲斐がありますね。わたしも自分でやってみたくなりました。子犬と箒よかったですよね。墨だけで描かれた作品とは、犬と箒の位置が逆さになっていて、箒が手前の方が意味深な感じになりますよね。でも、村田さんの解説がなかったら、恥ずかしながら意味を理解できなかったです。「諸塵三昧従頓起」胸に刻みました。それと新発見の時の話をする村田さんにかるーい嫉妬を覚えました。煩悩ですね(笑)

にのみや@QTVR Diaryさんへ Podcastチャレンジしてみます。某大学はじめ京都は人間味と暖かみのあるよい所ですね。スクーリングめっちゃ楽しみです。まずは、今回のみなさんのブログを熟読して、紹介されてる場所へ行ってみたいと思ってます。どうぞよろしくお願いします。追伸:紙のほうもがんばってね。

Takさまへ 今回の参加15組というのは、参加側としてはほど良い人数でしたね。TBが相乗効果を産むといいですよね。

kurohaniさんへ 若冲煎は大正解の買い物でした。すぐに溶けてしまいそうなほど軽いのに、そこに薄くぬられた砂糖と金粉がしっかりとした存在感を残します。とても贅沢な気持ちになりました。次の金比羅山関連の 展覧会も楽しみですね。

DOGさんへ みなさんのエントリーを読むとそれで満足できるのですが、次いつ観られるかわからないだけに、もう一回行っちゃおうかな〜ですよね。当日の広報の方の話だと、「すくなくとも3年はあり得ない」って感じでしたけど、日経ビジネスonlineで村田さんが「100年後かもしれない。それほど皇室のものを借りるのは大変なことです。」っておっしゃっていて、あせりました。行っとかないとダメかも!

かっこちゃんへ 整然として品のあるプレビュー進行でとても質の高い時間を過ごさせていただき心から感謝ですね。でも、ひとつだけ注文があるとすれば、私も「交流する時間」が欲しかったです。レセプションみたいに、お酒とちょっとした食べ物とまではいかなくても、お茶があったらよかったなぁ。一般招待の方にはお茶のテントがあったように思うのです。(これは、ご高齢の方も多かったようなので、気がきいていると思いました。)タカバシさん読んでくれてるかな?

プレビューでご一緒させていただいたmemeです。
コメント有難うございました。

あのお煎餅購入されたのですね。
実は私も秘かに気になっておりました。羨ましい・・・。

私としては、若冲=「正統の中で常に自分らしさ新しさを追求し続けた根っからの画人」と位置づけしております。
カッコつけ過ぎ?(恥)
TBさせていただきました♪

nanetさんへ 若冲煎、みなさん気になっていたんですね(笑)ショップの方が、「これは期間中だけのものですよ」って、さりげなく勧めてくださったので、購入してみました。京菓子司 俵屋吉富さんのものです。少し話が脱線しますが、クリスマスのお菓子も可愛いですね。今年も作ってくださるかな?

EXCAPさんへ プライスコレクションとはしばらくお別れですね。でも、この「若冲展」→「金比羅宮展」と若冲ファンはまだまだ楽しめますね。

女子美大生さん、こんばんわ。
コメント・TB、ありがとうございました。

あの第2展示室で過ごせた時間、とても幸せでした。
みんなが笑顔になれるのも、十分理解できますね。

100年もない貴重な体験だとしたら、
ますますあの時間は、人生の中でも貴重な時間となりますね。

それにしても、的確な記事で、面白かったです。

記事を拝見しておりますと、
最初の集合場所や、若冲の墓からの帰りなど、
比較的、私の側にいらっしゃった女性かな?
と思いました。
間違っていましたら、ごめんなさい(苦笑)。

memeさんへ そうですよね。私も「奇」という表現には、違和感を感じます。ひたむきですよね。その意味でアウトサイダーと通じるものを感じるのかもしれませんね。葡萄や芭蕉の絵の前で村田さんのお話を聞いていて、若冲は「自分の中にある多面性を、自分の中できちんと受け止めることができる人」だったのだろうと思いました。そんな人だから、様々な描き方が生まれたのかな。。と。どうでしょう?

memeさんへ(つづき) とは言ったものの、『動植綵絵』30幅が荘厳具として唯一無二の形式であることや、極彩色の升目画きとか、わけのわからない穴とか、意志をもって増殖しているような岩や枝や水、ねっとりとした雪、などなど、大きい部分から小さい部分までくまなく、その斬新さは不思議という意味で結果的に「奇」でもあるんですよね。若冲は「自分の絵のわかるひとを千年待つ」と言ったんですよね。こんなに展観する機会が少ないと、ほんとうに1000年なんてすぐたっちゃいそう(困)。

らすからさんへ こんにちは。これでもいろいろ悩んで、今回はヒントのみを書くスタイルになりました。当日は言葉を交わしたでしょうか?もし生きているうちに再度33幅が揃うなら、同窓会したいですね。村田さん「100年後かも」って言ってますよね。本気でしょうか?相国寺で観たいし、相国寺でしか実現できないだろうし、そんな弱気では困りますよね。村田さんに念を送りましょう(笑)!

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