日興コーディアル上場維持決定!

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東証・大証・名証、日興コーデの上場を維持・改善報告書の提出要求
http://www.nikkei.co.jp/news/main/im20070312AS3L1205H12032007.html

一言で言ってホッとしました。
日本の資本主義がとんでもない方向に行っちゃう恐怖が少しだけ和らいだので。


(追記:日興の特別調査委員会の報告書へのコメント
http://www.tez.com/blog/archives/000860.html
も書きましたので、テクニカルな話はそちらがご参考になるかも知れません。)
このブログで何度か述べさせていただいているとおり、内部統制とかリスク管理というものは通常、「トレードオフ」の関係にあるもので、コストをかければかけるだけリスクを減らすことはできますが、リスクを「ゼロ」にすることは絶対できないわけです。
たいていの場合リスクというのは「金銭的な損失が発生するもの」であり、それを抑えるためには必要なコストと減らせるリスクのトレードオフを考えればいいわけで、それにより結果として経済学的に正しい資源配分が達成されるはずであります。
ところが、特に昨今の日本では、こと「コンプライアンス」については、この経済学的なトレードオフ関係が成立しないのではないか、という疑問が沸いてました。
つまり、
→「どんな軽微でも法令に触れることをしたら法令違反だ。」
→「法令違反するやつは悪いやつである。」
→「ゆえに、法令違反したやつは死ね。」
という安易な三段論法がまかりとおっているのではないか、ということです。
そういう環境下では、企業は本来経済的にコンプライアンスにかけるべき水準のコストよりはるかに大きなコストを支払わないといけない。
なぜなら、例えば仮に、不誠実な開示によって投資家全体に10億円の損失を与えて会社がその分得をしたとしても、「だから上場廃止だ」ということになると、その企業の企業価値が大きかった場合、投資家全体に数千億円の損失が発生することにもなりうるからです。
もちろん「悪いことは悪い」わけですが、10億円迷惑かけたヤツにはせいぜい50億円程度のペナルティでも与えておけばいいことではないかと。また、それであれば「市場メカニズム」によって、経済的なトレードオフを考えて内部統制にかけるコストを決定できるわけです。
しかしながら、10億円の不正について2000億円の損失が発生する可能性があるということだと、もうそれは経済的に合理的なトレードオフ関係では処理できなくなってしまいます。
例えば、ライブドアは確かに「悪いこと」をしたわけですが、それには、(経営トップ入れ替えや、内部統制の強化の改善策を打ち出す必要があるのは当然としても)、もしかしたら数十億円とか数百億円程度のペナルティを課して上場は継続ということでもよかったのではないか?
利益を水増ししたといえばそのとおりだが、それは資本剰余金に入るか利益剰余金に入るかといった、今だかつて事例の無い判断の難しい問題だったわけですし、過去はともかく最近では経済的な企業活動の実態も出てきていたわけです。その企業価値を根本から否定する必要があったのか?
(追記:後のエントリの内部統制レベルの話を考えてみると、やはりちょっと難しかったかと思います。)
さらに、ライブドア事件による影響はライブドア・グループだけにとどまらず、いわゆる「ライブドア・ショック」による株価の長期的な下落で、上場企業の時価総額の総額を兆円単位で失わせることになったのではないかと思います。
それは「市場にライブドアのような信用ならない開示をするヤツがいる。」という不信感に起因する部分もさることながら、投資家が企業価値がどんな理由で一瞬にして失われるかもわからない恐怖を考えざるを得なくなったからということも、相当程度含んでいるんじゃないでしょうか?
現代社会のような複雑な経済をうまく機能させるためには、「市場メカニズム」を経済の中核に据える必要がある。
→そのためには、裁量行政ではなく「ルール」に基づく経済運営が必要。
→だからコンプライアンスの徹底が必要。
→それゆえ、コンプライアンスをナメたやつには「重い」ペナルティが必要。

というところまでは、まったく異存ございませんが、
→だから、監督官庁や自主規制機関の判断ひとつで非常に大きな経済的価値が失われる。
というところまで行ってしまうと、本来の目標であった「市場メカニズム中心の社会」と180度違う話になってしまいます。
ハンムラビ法典で「目には目を」と定められているのは、一部で理解されているように「やられたらやり返せ」ということを言いたいからではなく、「目を潰されたから、殺してやる。」といった過剰な報復を禁ずる目的だったと言われます。
世論を自由放任にまかせておくと、
「法律を犯したやつは悪い」→「だから死ね」
という論調に陥ってしまうし、やった本人がいくら自分で弁解しても、「悪いやつ」の言ってることだから、まったく説得力を持たない。だから、結果として「目をつぶしたやつ」は「なぶり殺される」ことになる。
しかし、過失によって人に危害を加えてしまったような場合にも殺されかねないような社会は、結局、経済的に発展することにはならない。 日本国憲法第37条をはじめ先進諸国の法律で弁護人をつける権利が認められているのも、そういういうことを人類が身をもって経験してきたからではないかと思います。
ここのところのいろいろな事件を見ていると、日本は、上述のような法が整備される前の「リンチ的」な原始社会と同じような資本主義になっていくのではないかと危惧をせざるを得ない状況になってきていたので、今回の日興コーディアルさんの件では、「良識」がうまく働いたのではないかと、ちょっと安心した次第であります。
(ではまた。)

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日興コーディアル上場維持決定!” への52件のコメント

  1. 日本の元彼たちが日興コーディアルの国際結婚に待ったをかけた?

    3月6日に合意性TOB(株式公開買い付け)時代の始まりで、米シティーが日興コーディアルに対して、1530円でTOBをすること、このTOBは、シティーおよび…

  2. 経営トップが関与してバックデートまでして決算を改竄し、刑事告訴も上場廃止も無しでは、財務担当者や経営者はモラルハザードを起こすでしょう。誰も有価証券報告書の内容を信じられなくなり、結果、証券市場から投資家が去っても、構わないのでしょうか。なんでも経済学で理解できるほど社会のシステムは単純ではないと思います。また「上場廃止」とは、「死ね」と言っているのでもなく、「リンチ」をしているわけでもありません。大袈裟、紛らわしい表現を安易に使って、正論ぶった主張をするのは、三流夕刊紙だけでにして欲しいものですね。

  3. コメントありがとうございます。
    「日興への世論は行き過ぎ」と主張している夕刊紙ってあったんでしょうか?どちらかというと「日興けしからん」という主張一色かと思ってました。もし、一方的に「日興けしからん」ではなく、いろんなバランスが取れた主張がマスコミで展開されてるんだったら、私もこんなこと書かなくてもよかったんですが。
    「上場廃止」という前提がある元でTOBをかければ、1千億円単位で日興を安く買うことができるかも知れず、投資家はその分、損をするわけです。
    一方で、ご指摘のようなモラルハザードの問題もあるわけで、それとのバランスの問題だと思います。
    もし、そのへんのバランスが取れた世論等の判断が存在したなら、危惧する必要はなかったですが。(どうなんでしょうか?)

  4. 学習能力♪

    3/12(月) 17,292.39 +128.35 日債銀や長銀等の失敗?を経験して、 いよいよ日本も金融リテラシー的な能力が付いてきたのかな? 日興証券…

  5. 「大袈裟、紛らわしい表現で正論ぶった主張をする夕刊紙」という意味です。「死ね」だの「リンチ」だのと派手な比喩で正義感ぶられても説得力はありません。また、私はマスコミの論調について何かを言いたかったわけでもありません。マスメディアは、飽きっぽい読者や視聴者を写す鏡のようなもので、「逮捕」「粉飾」「上場廃止」「殺人」「離婚」・・・なんでも目につく現象に飛びつきます。古今東西のマスメディアも、大部分のブログの記事もその程度のものです。誰かにとって「バランスが取れた記事」でも、別の人には「偏った記事」に見えることはあります。無いものねだりをしても無意味ではないでしょうか。(微妙に論点を外してコメントされるのは、わざとでしょうか?)
    「〜かも知れない」という前提で「投資家が損をする」と結論付けていますが、何を主張されたいのか理解できません。投資家とは個人投資家ですか?それともTOBをかけたシティですか?インサイダー情報などを得て取引していない限り、投資家は損をすることも得をすることもあります。適正な情報開示や会計処理を怠ったことで投資家が損失を蒙ることのほうが、資本市場の規律と信頼のために大きな痛手になります。同列に議論することなどできません。
    「バランスが取れた世論等の判断が存在」とは、おっしゃっている意味が分かりません。私個人の意見はありますが、「世論」なる曖昧なものが何を判断しているかなど分かるはずもありません。一体、何を根拠に危惧していたのでしょうか。
    バックデートをしてキャッシュフローのない利益を計上し、それを許した経営陣と監査法人そして当該企業が、マスメディアから糾弾され、上場を廃止され、場合によっては刑事責任を問われることが、「死ね」や「リンチ」になるとは思えません。公明正大で信頼される資本市場は、放って置いては形成されません。
    規律がない市場は簡単に堕落します。

  6. 磯崎先生の考え、僕はもっともだと思いますが
    しかし「それじゃやっちゃったもん勝ちなの?」という疑問がのこります。
    課徴金なんて屁でもないだろうし。民事刑事でどれくらい賠償責任や実刑を
    くらわせられるのかはなはだ疑問です。モラルハザードをまたも
    招きかねない状況ではないでしょうか。
    現状は経済犯容疑に対しての選択肢が無罪か死刑の2択のように見受けられます。
    全財産没収などの独特の懲罰はできないんでしょうかね。
    今のままでは適切な懲罰も難しいし、逆に魔女狩りのような行為も招きかねない。
    ただ多少の内部統制の不備は認めていかないととは思います。
    無限大のコストで僅少なリスクの回避に傾注するというのはアホくさいというか
    アメリカがSOX法規制緩和にゆり戻ってるぐらいだし、日本も同じこと
    (というかそれ以下のこと)を繰り返すのはなんだかなぁって感じですからね。
    今回は背後で政治的な動きがあったとみるのがおとしどころなんでしょうかね・・

  7. 最近、今回の件だけではなく何かあるとすぐに「白か黒か」「正義か悪か」、みたいな二極的な意見というか論調みたいのを感じます。
    メディアもすぐに2極的な対決構造に持って行こうとしているようにも感じます。(そうした方が受けがよいからでしょうけど。)
    ただ、はたしてその間に解はないのかなと感じます。
    思うに2極化してしまう原因の一つに世の中に答えをスグに求めるきらいがあるのではないでしょうか?
    少しでも悪なら黒。といった判断なら早いですし楽ですから。その間の最適な解を見つけ出すよりも。

  8. みなさんコメントありがとうございます。
    “おれ”さん曰く;
    >派手な比喩で正義感ぶられても説得力はありません。
    表現がお気に触りましたら申し訳なかったですが、
    >「バランスが取れた世論等の判断が存在」とは、おっしゃっている意味が分かりません。
    本文でも書きましたとおり、放っておいたら普通は「悪いことをしたやつ」を弁護する人は現れない、ということです。「悪いやつ」の味方をするのは正義漢というよりは「悪いやつの仲間」と見られるリスクのほうが高いので。
    マスコミが「悪い」という論調一色になれば、行政も司法も、多かれ少なかれそれを考慮せざるを得ません。なぜなら、「悪いやつの見方をするのか!」と言われるよりは、「悪いやつを懲らしめました」という方が安全だから。
    「粉飾」という言葉だけで判断すると、1億円の粉飾でも10億円の粉飾でも、「どっちも悪い」と言っておくのが「ワイドショー的」にも安全。「10億円のほうが、当然、悪いんじゃないの?」という方も多いかと思います。
    しかし、実際には、利益がゼロの企業が1億円粉飾するよりは、利益が100億円の企業が10億円(10%)粉飾するほうが、投資家に誤解を与える度合いは少ないはずです。
    (会計上も「重要性の原則」で、概ね5%程度の誤差は許容範囲なのはご存知かと思います。)
    単純に、「100万円の粉飾でも、悪は悪。上場廃止になって当然。」ということになると、利益が1000億円単位で出ているような企業は怖くてとても上場できない。企業規模が大きくなればなるほど、同じ内部統制レベル(発生する誤差の確率が同じ)下で発生する誤差は大きくなっちゃいますので。
    投資家も、いくら「投資は自己責任」とはいっても、兆円単位の時価総額の企業がドッカンドッカン上場廃止になっていくようでは、怖くて投資できなくなります。
    株式会社のとっている「有限責任」もモラルハザードを生む可能性のありますが、いまや経済を発展させる根本的なしくみでもあります。モラルハザードを防ぐことはもちろん重要ですが、市場をうまく機能させるためには、「モラルハザードの発生をゼロにすること」を目標とするのではなく、それも含めて「程度」を考慮して「市場」自体がそれを解決できるしくみにすることが重要ではないかと思います。

  9. 磯崎さんのおっしゃる「世論」とは、「マスメディアの論調」のことでしょうか?司法や行政の判断が、マスメディアの論調に影響されるのは、ある程度は止むを得ないことだと思います。全ての情報をシャットアウトして生活することは出来ません。また、メディアの論調をコントロールすることも不可能です。人間は、気に入らない報道ばかりが頭に残るものです。右翼や左翼が、中道の人間を左翼や右翼扱いしてしまうのと似たようなものでしょう。
    しかし、ワイドショーなどが、何でも「悪い」と伝えれば役割を果たすメディアであることは誰もが知っているのではないでしょうか。東証や司法がワイドショーを見ながら判断をしているとも思えません。また、「100万円の粉飾でも上場廃止なら利益1000億円の企業は怖くて上場できない」や、「兆円単位の時価総額の企業がドッカンドッカン上場廃止」などと、磯崎さんが大袈裟で非現実的な表現で単純化して立論することは許されても、マスメディアが「何でも悪い」と単純に糾弾することはケシカランという主張も理解に苦しみます。
    何度も書きましたが、私は日興コーディアルの証券会社という業態、規模、今回の不正会計の手法でも上場廃止にならないのではモラルハザードを招くという各論を主張しているのです。すでに「程度」を超えていると思っています。「株式会社の有限責任」まで持ち出してまで「モラルハザードはゼロに出来ない」という主張も、飛躍のし過ぎではないでしょうか。
    このエントリーが、「マスメディアの報道姿勢」について議論するのが目的なら、私は興味がありません。てっきり「日興コーディアルの上場維持」について書かれたものであると理解していました。

  10. 日興コーディアル上場維持に思うこと

    粉飾決算で上場廃止危機が懸念されていた日興コーディアルの上場維持が決定された。 …

  11. 初めて カキコします。どうも書かずに要られないので
    そもそも整理ポストに割り当たられたのは
    東京証券取引所は第1部に上場している日興が上場廃止基準(有価証券報告書の虚偽記載)などにふれる可能性があったから
    それにこのブログの主張である 軽微な事件そのものに
    今回の日興グループが当てはまるとは到底思えません。なぜならば 
    連結決済から外れていた特別目的会社の利益を、グループ内の利益に付け加えた という事
    子会社の経理担当者の一存で、こんな恐ろしい事はできないわけで
    有価証券報告書の虚偽記載にばっちり引っかかります。

    その時、ブログで書いております。マスコミが騒がないので憤慨しながらですが
    2006-12-24 日興の会計操作
    http://d.hatena.ne.jp/tamtam3/20061224
    私としては、むしろ日興を株式上場維持とした時点で、日本の資本主義がとんでもない方向に行っちゃう恐怖
    を味わってます。
    というのも、悪質さではライブドアよりもはるかに上だった日興コーディアルグループが
    裏工作か何かしりませんが、政治家とつながりが深ければ、コプライアンスを守らなくてOKというお墨付きをあたえてしまったように思います
    今回の件は、日経の飛ばし記事含めて、なにやらきな臭いとしか思えません

  12. コンプライアンスって、大企業ほど厳格に守って
    ベンチャーは緩く適用するもんじゃないの?
    市場が混乱するほど大きくなったら影響が大きいので
    うやむやにしましょう、じゃねぇ。。

  13. 結局、日興は、もっと国益を傷つける結果になると思うぞ。
    そもそも、金融の会社は、いくら解体したって構わない。
    お金を動かしているだけの会社だから。
    そもそも、金融会社の株には、製造系以上のリスクがあって当然。
    リスクが国際レベルより小さいなら、
    大きな金がある外国勢は、会社ごと買えば、
    それだけで利益がでるということだ。
    で、損失は、ニホン国民が負うことになるよね。
    なぜかというと、ニホンの金融は、
    不動産を山ほどもっていて、
    山ほどいろいろと担保にしているから。
    身軽なら、国民生活とは関係ないのだけどね。
    ライブドアは、本来、金融会社じゃない。
    なので、目先の得を解かれても…

  14. そういう基準や規制のグレーゾーンを利用して
    企業価値を向上させたかにみせようとする
    経営者のあり方や視線の向ける先に問題があるんじゃないですかね?

  15. 磯崎氏は、いつもの冷静な淡々とした考察と違い、単なる誤謬により生じたエラーと悪意又は害意をもって生じさせた粉飾を金額の重要性のみを以って同義に判断しようとは、昨今の環境においては稀有ななかなかの豪腕会計士ですね。
    こういった制裁的な措置が今後もとられると困るのは、コンプライアンス、内部統制が極めて低い新興企業で、PERが100倍を超える過大評価を受けている数千億円の時価総額を誇る会社でしょうね。
    いずれにしても色々な企業の社外役員として多額のストックオプション報酬を得られ、ご活躍されている氏のお立場から他のマスコミ同様に「ポジショントーク」が必要であるという点を読者が留意することが肝要ということですね。

  16. 「おれ」さんも「けい」さんも、「tamtam3」さんにしても、何か勘違いしてない?
    上場廃止で損をするのは日興の株主であって、経営陣は直接損をしないでしょ。「投資家=株主保護」のためにある会計規則や開示規則の違反で、何で保護されるべき株主が損をしなければならないの?上場廃止は、被害者である株主に追い討ちをかけることになりますよね。「株主は損をして、経営陣は無傷」で良いんですか?
    株主が経営陣を訴えて、もし勝訴できれば、経営陣も損失を被るし、株主も少しは損失を回収できるけど、現実問題難しいでしょ。西武鉄道の経営陣は、株主に損害賠償しましたっけ?
    こういったことを理解した上で、「日興の上場廃止が株主保護に役立つ」と言われるのなら、上記3名の方はその理由を示してもらいたいものです。

  17. なぜライブドアが上場廃止で日興が上場維持なのかという事を教えて頂けますでしょうか。

  18. 金額面で上場廃止にするかと言ったら
    日興の損益に多大に影響してないと言う観点からは
    磯崎さんの言うとおりと思われます。
    誤差なんて出るもんだし、その誤差をどこあたりで
    線引きするかになると思うんですが。
    しかし、明確に線引きすると
    線上ギリギリでの内と外で、結果は大きく違うわけで
    今回の総合的に判断してって言う東証の言い分は
    多少は分かる気がします。
    ただ今回の件、組織的関与は非常に疑われるし
    経営陣のコーポレートガバナンスという観点からは
    重い罪にしないと、今後に与える影響も大きいのではと思います。
    ライブドア件とのことも考えると
    今回は、上場廃止が妥当かとは思うんですけど。
    金融会社の会社はいくらでも解体してもよいって言う方が
    いらっしゃいますが
    多くの企業は、あらゆるところから資金調達していますので
    どんどんと解体されたら
    それこそ、国益を傷つけることになるかと思います。
    日本経済の根本から変えるなら分からなくはないですが
    現実問題無理ですからね。

  19. 日興上場維持の賛否両論

    日興株、東証が上場維持 利益水増し「重大といえず」
    ということで、上場維持が決定した。この記事では事実が淡々と述べられているが、他の記事では・・・
    「…

  20. おいらは、ライブドアも上場廃止にすべきではなかったと思うよ。ここに来て、ようやく、東証も「上場廃止」が株主保護にならないことに気付いて、方向転換してきたことを、「日本の資本主義がとんでもない方向に行っちゃう恐怖が少しだけ和らいだ」とおっしゃっているのではないですかね。

  21. 書かれていることは理路整然としてなるほどと思うのですが、私個人が市場に持った印象は
    『日興コーディアルが自分の会社のことで嘘ついた。』
    ではなく
    『公開企業は嘘を言うし、それを見つけた市場もここは上場廃止しますと言ったのに都合で止めたりする。」
    ということです。
    整理ポスト=上場廃止ではないのかも知れませんが、印象ではどう見ても廃止しかない雰囲気だったと思います。
    この状態では私には直接株でお金を運用する気にはなれません。
    頭のおかしい人や嘘つく人、騙す人とは関わらないのが一番というごく普通、日常の処世の発想です。

  22. 株主保護さん
    >投資家=株主保護」のためにある会計規則や開示規則の>違反で、何で保護されるべき株主が損をしなければなら>ないの?
    おいどんが思うに、一般的には株主保護という場合は、既存株主だけでなく将来株主も含むことになります。また、市場が守るべきは一企業の株主だけでなく、その市場の上場企業全体を見ることが肝要です。
    その観点からは、廃止の是非というより廃止ルールが明確になり、政治力がない企業が一方的に退出を命じられ、東証とねんごろだった証券会社は、なあなあで維持できるのでは市場の公平性が保てなくなることの方が問題。
    つまり、氏の好きな言葉でおいどんが言い換えると、一企業の既存株主の保護による利益と東証全体の公平性と信頼を損ねる損失はトレードオフの関係にありますね。

  23. 上場廃止によって、なぜ「東証全体の公平性と信頼」が維持できるのでしょうか?
    粉飾決算があったら、(1)粉飾を発見し、(2)粉飾を行った役員を退陣させ、(3)粉飾を見抜けなかった会計監査人を更迭する、というのは意味ある対策ですが、「上場廃止」というのは、何の意味があるのでしょうか。被害者である株主に損害を与えるだけでしょう。もし、粉飾再発を防ぐ対策を会社が行わないのであれば、「将来株主」を保護するために、上場を廃止することも意味があるでしょうが、対策を行っているのであれば、上場廃止は無意味です。(むしろ真の被害者である既存株主を差し置いて、将来株主が被害者面するなと言いたい。)
    「東証とねんごろだった証券会社は、なあなあで維持できる」というのは、根拠があるのかな。それとも妄想かな。
    むしろ日経の「日興上場廃止へ」という虚報の方が、「風説の流布」なんじゃないの。(「相場の変動を図る目的」が日経にないから処罰されないけど。)

  24. 「tamtam3」さん、「マルチ商法とか」さん、
    整理ポストではなく監理ポストではなかったですか?

  25. 株主保護さんの立論は、「粉飾決算の被害者は既存株主である。既存株主の被害を拡大するだけだから、上場廃止すべきではない」ということですね。
    申し訳ありませんが無茶苦茶な詭弁です。
    「既存株主の損失を拡大させる」「マーケットに甚大な影響を与える」という理由で取引所が上場廃止を避けるのであれば、「大企業は粉飾決算をしても上場廃止にならない」「そもそも粉飾決算では上場廃止にするな」という結論に向かいます。経営者や財務担当者は、既存株主やマーケットへの影響力を人質にしても完全にモラルハザードを起こすでしょう。日本の資本主義、資本市場がとんでもない方向に行くことになります。
    なんども書きますが、私の考え方は「資本市場に規律」を持たせることが、マーケットの参加者全ての利益になるということです。
    >おいどんさん
    「色々な企業の社外役員として多額のストックオプション報酬を得られ、ご活躍されている氏のお立場」
    このような事情でしたら仕方がないですね。私も、所詮、匿名で発言しているに過ぎません。ただ一月末に日興が調査報告書を公表して、磯崎さんがどう分析するか楽しみにしていたのですが、今日まで言及されなかったので残念でした。

  26. 「おれ」さんの論こそモラルハザードを発生させますよ。
    「経営陣」が粉飾をするのであれば、「経営陣」に責任を取らせる。当たり前のことです。「おれ」さんの論は、「経営陣」の粉飾の責任を「株主」にとらせる。典型的なモラルハザードのケースですね。「上場廃止」って経営陣に責任を取らせたことにならないことは、共通理解として良いですか?
    また、「モラルハザード」の意味、大丈夫ですか?「モラルハザード」というのは、「行為者が責任を取らなくても良い場合、行為者が責任を無視した行動を行うこと」ですよ。道徳的な堕落ではないですよ。「責任を取らなくても良い仕組み」が必要な訳で、典型的には「保険」がその仕組みなのですが、今回の場合は、経営陣の責任を良く見極めずに「上場廃止」を連呼する人々でしょうね。

  27.  今回の上場維持で、ライブドアの件は間違っていたと東証の執行部は考えているのでしょうか?

  28. 株主保護氏が、匿名でムキになって擁護論をぶちまける姿が、これまたポジショントークを論じる際にはなんとも香ばしい訳ですが、これ以上敬愛する磯崎氏のブログで、一応形式的には本人不在(?)の状況で、匿名同士がゴタゴタするのは、なんともお行儀がよろしくないと思いますので、実名の氏の発言を静かに待ちましょう。
    では。

  29. 「株主保護」なんていいますけど、株主を単なる「金融商品の消費者」だとみなしてるんじゃないですか?(実態はともかく)会社は株主の所有物であり、また経営者のクビをすげかえられるのも本来は株主のみです。ですから、それで会社がどうなろうとその責任は究極的には株主にかかることになるのが本来の姿じゃないんですか?「有限責任」ってだけでも充分保護されてると思いますけどね。
    そんなに保護がほしいなら、完全元本保証の金融商品(日本や米国の国債ですらどうなるか分からない現状ではそんなもの存在しないのかもしれませんが)で0.0何%の金利で満足してりゃいいんですよ.

  30. 「はあ?」さんの言っていることは、途中まで正しい。「経営者のクビをすげかえられるのも本来は株主のみ」だから、「粉飾決算」をして経営陣が「株主を騙す」ことは、許されない。「はあ?」さんは、「粉飾決算」がなぜ許されないか、分かってますか?
    結局、粉飾決算というのは、「経営陣」対「株主」の対立なんですよね。プリンシパル対エージェントの問題。それ以外は部外者。
    ここのコメント読んで感じたことは、部外者から見ると、「経営陣」も「株主」も同じに見えて、加害者と被害者の区別がつかなくなるんだろうなと言うこと。だから、被害者に損失を与える「上場廃止」で、加害者を制裁したような気になってしまう。
    エンロンの後で、アメリカでは何が起きたか。SOXをいれて「経営陣」の責任を徹底的に追及する体制を敷いた。彼らには「経営陣」と「株主」の違いが見えているのだろうな。

  31. 「経営陣に責任を取らせる」というのは、第一義的には、株主と経営陣との間の話。取締役を選任したのは株主であり、その取締役が引き起こした不始末による損害を、まずは株主が受けるのはいたしかたないでしょう。それが「株主責任」だと思うのですが。
    なお、「株主保護」というのは、こういったケースで使うような言葉ではなかったはず…?

  32. みなさん、コメントありがとうございます。
    あんまり私ばかり長々とコメントするのもナニかと思ってみなさんのご意見を伺ってたのですが、熱くなる寸前の方もいらっしゃるようにお見受けしますので、呼ばれて出てまいりました。
    今回、ニュースを見て とりあえずの感想を述べたんですが、やはり確度のある情報に基づいて冷静に議論した方がよろしいかと思いますので、1月末に出た日興さんの特別調査委員会の100ページあまりの報告書や、昨日の東証西室社長の記者会見の内容を中心に、具体的に今回の日興さんの処理がどの程度の「悪さ」で、どの程度「組織ぐるみ」だったと考えられるのか、次回のエントリで考察してみたいと思います。
    「おれ」さん、「磯崎さんがどう分析するか楽しみにしていたのですが」ということで、ご期待いただいていたのにすみません。
    できれば本日中に書き上げたいと思いますが、本日、夜にちょっと飲み会が入ってますのと、明日も昼過ぎまで会議が入ってますので、いつアップできるかはちょっと微妙・・・。
    (取り急ぎ。ではまた。)

  33. ■あえて東証を弁護してみる■

    日興上場維持決定について東証は非難にさらされています。東証OBとして、ここであえて、東証決定の正しさについて考えてみたいと思います。

  34. この件に関してメディアの反応は一様に日興悪しで一色だった点でおかしかった。上場維持の発表の後になって下記の様な意見がやっと出て来たことからして、当初のメディアはバランスを欠いた報道をしていたと言えるだろう。
    長崎大学の川村雄介教授は、「普通の事業会社であれば、最初から上場廃止ではなかったと思う。上場廃止になった西武鉄道やカネボウなどのケースを見ると、特に日興コーデが悪いということはない。社長が刑事責任を問われていたり、巨額の損害賠償の対象になっていたわけではなかった」
      「課徴金という新しい制度がペナルティーを科せられたが、ここまで大きい課徴金は初のケース。交通反則金のようなもので、行政罰であれば、解決はついている。ロジックで考えれば、上場廃止という問題ではない」

  35. 「日興コーディアル上場維持!」を読んで

    磯崎さんの「日興コーディアル上場維持決定!」を読んで、若干のコメントを。本当はIsologueのコメント欄に書こうと思ったのですが、ちょっと長くなりました…

  36. 今回の修正額140億の内、バックデート分とその他とを分けて考える必要がある。違法性があるのはバックデート分であって(金額は不明だが、おそらく50億未満であろう)、その他の分には違法性はない。仮にバックデートしていなければ、課徴金すら発生していなかったのではないか?

  37. ちょっと出遅れまして、磯崎さんが再登場(再々登場?)するまで、皆さんのコメントの動向を拝見していたのですが、自分の頭の整理もかねて、簡単なエントリーをたててみました。報告書の分析楽しみにしています(その前に自分で読めという感じですが。)。ではまた。

  38. 磯崎さん
    報告書の分析をしていただけるとのことで期待しています。(催促したようで申し訳ありません)私としては本日中でなくて結構です。磯崎さんのエントリーには、多くのブロガーやマスメディアも注目しているところだと思いますので、充分に分析された後のほうが適切かと思います。
    報告書、なかなかの力作でけっこう面白いです。下手な新聞記事を読むより実態が分かります。ただ、不正会計をした「動機」が不明ですが・・。

  39. 日興なぜ上場廃止回避?

     本日発売の週刊朝日にも最高裁の電通とのインチキ契約についての特集記事が掲載されました。内容的には週刊現代などでも指摘されているものに近いものでしたが、週…

  40. ライブドアがだめで、日興がいいなんて、こんな正義があるのでしょうか?
    日興のような会社を存続させようという、あきれた国など、もはやこれまででしょう。

  41. 罰金50億円に賛成! (会社にではなく役員に)、ホリエモンにも50億!!
    コンプライアンスを無視し、社会に迷惑をかけた者から自己資産の半分位の罰金を徴収すればいい。
    会社が悪さをするのではなく、その中の人間が悪さを働くのだから。
    上場廃止はすべからくすべきではないと思う(LiveDoorも含め)。
    その会社の内外に、被害を被る人のことをかんがえるとネ(そちらの人数のほうが圧倒的に多い筈)。
    明確な基準が必要だな・・その先の予測も踏まえて処分を決めるというのは難しいし時間がかかる。

  42. 産業紙が伝える日興上場維持決定の話

    産業紙愛読者の当方としては、フジサンケイビジネスアイ紙上にてずーっとこの問題を担当していた(つうか、FSBiにはこの人しかいないのかと思うくらいの)池田昇…

  43. 有名ブロガーが東証の判断を擁護

    日本の有名ブロガーにしてベンチャー経営者かつ公認会計士の磯崎氏が個人ブログで今回の東証の判断(日興上場継続)を支持しています。 「一言で言ってホッとしまし…

  44. æ??è??ä¸?å?´ç¶?æ??ã??ã?¤ã??ã?¦ã?®è??å¯?

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  45. 日興は金融会社で金を扱ってるところが
    粉飾してるんですよ。
    なんで上場維持なんですか?全く理解できない
    せめて維持するならもっと制裁金を取ってくれ。