Web2.0は「エロス」である

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奥さんがレポートをまとめるために読んでいた、プラトン著「饗宴」
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に載っている、ソクラテスがディオティマという婦人から聞いた話として「エロス」についてまとめにかかる部分の記述。(124ページ)

こういう風にして彼はまた職業活動や制度の内にも美を看取しまたこれらすべての美は互いに親類として結びついていることと、ひいてまた肉体上の美には極めて僅かの価値しかないことを認めるように余儀なくされねばなりません。そうして職業活動の次には、その指導者は学問的認識の方へ彼を導かなければならぬのです、それは彼がこれからは認識上の美をも看取することができ、またすでに観た沢山の美を顧みて、奴隷のように、一人の少年とか一人の人間とかまたは一つの職業活動とかに愛着して、ある個体の美に隷従し、その結果、みじめな狭量な人となるようなことがもはや無くなるためなのです。むしろそれとは反対に彼は今や美の大海に乗り出してこれを眺めながら、限りなき愛智心(フィロソフィア)から、多くの美しくかつ崇高な言説と思想とを産み出し、ついにはこれによって力を増しかつ成熟して、これから私が述べようとしているような美へ向かうある唯一無類の認識を観ずるまでになることが必要なのです。

「Web2.0の本質は何か?」という問いに対して、ロングテールだとかuser-created contentとか言われても何だかピンと来ませんでしたが、ブログにしてもSNSにしてもトラックバックにしてもコメントにしても、すべて「他の人や”職業活動”や”学問的認識”と関わり合いを持ちたい気持ち」=エロス、なのだと考えると、非常にすっきり腑に落ちますですな。
ルネサンス期にはネオプラトニズムが盛んになったようですが、現在はそうすると、21世紀のルネサンス期でっしゃろか。すばらしい時代に生まれたもんです。
(ではまた。)

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Web2.0は「エロス」である” への4件のコメント

  1. >エロス
    と言うより、敷居を下げただけ。
    で、果たして2chもエロスなのか?
    >21世紀のルネサンス期
    節操がなくなっただけかも。
    後世の人がルネサンスみたいと思ってくれることを願うのみ。

  2. (関係そのものよりは)「関係性」を持ちたいという気持ちをエロスと措定すると、2chは極めて妥当すると思います。
    後世や他人(多数)やらがどう認識するかよりは、自分というか当事者がどうポジショニングするかだけなんじゃないでしょうか。
    節操ってのはまた別の範疇のお話で、本文とプラトニックラブぐらいの乖離があるようにも思われます。

  3. >本文とプラトニックラブぐらいの乖離
    エロスとWeb2.0との乖離の方が大きいと思ふ。
    >節操ってのはまた別の範疇のお話で
    エロスに至るまでには、節操の無い道を通らざるを得ない、ってだけかも。(爆)

  4. ある方のSBM経由で、久々にこちらのブログを読ませていただきました。
    『さすが』
    この一言に尽きます。