May 15, 2005

75分でわかるヴィトゲンシュタイン

奥さんがアイロンかけながらレンタルビデオ屋から借りてきたDVDを見ていたので、
「何見てんの?」
と聞いたら、
「ヴィトゲンシュタイン。あんたには無理よ。デレク・ジャーマンだし。」

そう。うちの奥さんは、私が「Get out of here! (ゲラロヴヒェ!)」と叫んで窓ガラスを割って飛び出した一秒後に建物が大爆発するような映画にしか興味がない、非文化的な男だと思っとるわけです。

「冗談じゃない。ヴィトゲンシュタインはオレの専門だぞ。(←大ウソ)」
というわけで、あまり興味なかったけど意地でも見ることになりました。

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登場人物もバートランド・ラッセルとかケインズとか非常に豪華なんですが、監督がデレク・ジャーマンだけに、ほとんど全員が ○モ。(別にどうでもいいですが。)

しかし、改めてこの時代のウィーンとかロンドンの知識人というのは、ヴィトゲンシュタインをはじめ、ヘーゲル、ゲーデル、フロイトとか、すごい濃ゆい方々のオンパレードですね。
ヴィトゲンシュタインと接触があったチューリングも、ご案内のとおり、コンピュータサイエンスの基礎を作った方ですし、この時代のウィーンでこうした方々に囲まれてそだったピーター・ドラッカーもアメリカにわたって大成されたわけです。


もうちょっとお勉強されたい方は、知り合いの方が翻訳されたこちらの本もどうぞ。

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90分でわかるヴィトゲンシュタイン


以前、契約書がコンピュータで自動処理できるまでにXML化された未来小説風の話を書きましたが、ホントに契約の「意味」を言語的な「表現」から独立した概念にまで切り離そうとしたら、このヴィトゲンシュタインのような(言葉とは何か、言葉とは何を表しているのか、etc. といった)苦悩にさいなまれる気がします。

(ではまた。)

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やはりSYNCですな。 [詳しくはこちら]

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 ヘスキス・ピアソン(1887-1964)は、コナン・ドイル伝(1943)とオス [詳しくはこちら]

コメント

ヴィトゲンシュタインは学生時代に一瞬だけ舐めました。
「ヴィトゲンシュタイン」という映画があることは知りませんでした。チェックします。

コンピュータのセマンティックな処理に対して私は少し懐疑的なのですが、その背景にはこの辺のうろ覚え知識があるのかなぁとか思っています。
言葉とは「ものとものとの関係性、相対性」で物事を記憶・判断する人間の脳の働きに最適化されているので、「絶対マッピング(メモリの何番地に何を入れるとか、DBのID何番に何を格納するとか)」で物事を記憶、判断するコンピュータは自然言語と相性が悪いんですよね…。

ただ、法律言語というのも曖昧模糊とした人間の生活をいかに厳密に定義するかという側面を持っているので、法律言語をコンピュータが理解できる形式言語に置き換えるということは可能性のある、野心的な試みかと思われます。

こちらでヴィトゲンシュタイン・ネタが読めるとは・・・。「私の言語の限界が私の世界の限界である」「世界と生とはひとつである」「形而上学的命題は誤りなのではない、無意味なのだ」「語りえぬものには沈黙しなければならない」等々、若い頃にシビれたなあ〜。言葉の意味とはその用法である、とかプラトン主義の批判でしたっけ? 映画「ヴィトゲンシュタイン」が公開されたのは、もう11年も前。こちらを見たことで、当時映画館で脚本つき解説書を購入したことを思い出し、取り出して見返してみた(2200円。高かったのだなあ。解説は浅田彰、永井均など)のですが、それでもどんな映画だったか殆ど覚えていませんでした。いやはや。

しかし、アイロンかけながら「ヴィトゲンシュタイン」観てる奥様って・・どんな方なのか想像もつきません。

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