会社設立時の定款認証と「利権の構造」

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前から思ってるのですが、会社設立時に定款を公証人に認証してもらう意義ってどこにあるのでしょうか?法律(商167条、有5条�)で決まっているからと言えばそれまでですが、経済活性化のために「1円起業」とか言っている時代に、印紙代(4万円)と認証手数料(5万円)で9万円も取られるわけです。
人的会社の合名会社や合資会社では定款認証の規定はないので、もともと何か学術的な意味があったのかも知れませんが・・・。
普通の会社であれば(つまり、設立時に現物出資するとか、設立時から優先株を発行するとかややこしいことをしなければ)、定款の内容は市販の書式集や文房具屋で売ってる設立セットを使うなり、司法書士さんに作ってもらうなりしてもらってるわけで、内容は基本的に問題ないはずです。
(それでも、公証人さんは、「英文では○○, Inc.と称する」というのを「表示する」に直したり、「当会社の営業年度は、毎年4月1日から3月31日までの年1期とし」というのの「3月31日」の前に「翌年」(今年のわけないじゃん)を入れろとか、細かい指摘はしていただくわけですが、でも誤字脱字のある定款で、ちゃんと設立されている会社はよくあるので、チェックが完璧というわけでもない・・・。)
公証人に認証してもらったら法務局はフリーパスで通るというわけではなく、そちらでも不備があったら登記できないわけで、チェック機能としてもカブってますね。
どなたに伺っても「定款認証をしないと理論上コレコレの問題点がある」という答でなく、「公証人は法務省OBの”利権”だから誰も手が出せないんじゃないですか?」というわかりやすい答しか返ってきません。(こういうこと書くと、検察の取り調べを受けたりするのかな?)
「会社法の現代化」を検討されている委員の方や1円起業をプッシュしている経済産業省さんですら、そこだけは踏み込めないとしたら、まったく「現代」の姿とは思えません。
「現代化」というなら、法務省のホームページから、会社本店の住所予定地や名称、目的、決算期などをインプットするだけで、類似商号や目的の適格性をチェックしてくれて、定款のpdfファイルが自動作成され、法務局に持って行ったら即登記可・・・くらいのことは考えてもいいんじゃないかと思いますが。
「1円起業」制度の導入の成果で、「起業の価格(?)弾力性」があることは既に証明済み。これから事業を始めようという目をキラキラ輝かせた金のない若者から公証人役場が9万円もむしり取ることはないと思うんですよね。
定款認証コストがいらなくなったら、ますます起業は活性化すると思います。
(ではまた。)

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会社設立時の定款認証と「利権の構造」” への6件のコメント

  1. 資本金ならなくなるお金ではないですが、公証では「なくなる」お金ですしね。後、お金がかかるだけではなくて、時間もかかるのが。。オンライン登記システムいいですね。

  2. 中妻さん、shintaroさん、どーもです。
    「オンラインですべて完結」というところまでやろうとすると、現在の代表者の印鑑証明提出とか印鑑登録とかをどう電子化するかという話にもなります。もちろん技術的には全く可能なわけですが、(毎月1社会社[SPC]を設立しているような不動産ファンド等を除き)、普通の人にとって会社設立は一生に1度か2度のことなわけで、法務局まで書類を持っていくくらいならアリかと。
    ただせめて、ネットで必要項目を入力して5分でプリントアウト→実印を押して持って行くだけで法務局で登記完了、くらいにしていただくと、「会社でもやってみっぺ」という人は確実に増えるんではないかと。
    コストも、今だと、なんだかんだで最低40〜50万円かかっちゃいますからね・・・。資本金1000万円ならトータルでせいぜい5〜10万円(0.5〜1.0%)くらいにしていただきたいところじゃないでしょうか。
    ではでは。

  3. こんにちは。いつも楽しく読ませていただいています。「会社設立」には各業界の思惑が乱れ飛んでいるのが凝縮されているように思えます。「士業」がいくつ絡んでくるのでしょうか。ユーザ側は不便でしょうがないですよね。