(大きなお世話?)はてな等への(潜在的)設備投資圧力

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最近、ときどき「はてな」や「gree」が重たいことがあるような気がして。(気のせいならいいんですけど・・・。)
「Blogによるコミュニケーションの変化(仮説) 」および
「Blogによるコミュニケーションの変化(仮説)その2」
で書かせてもらったのは、
「トラフィックが特定の『ブランド』サイトからblogなどの『ノンブランド』サイトに分散化されつつあるのではないか」
「その分散化を後ろで支えるはずなのが、(ポータルやサーチエンジンなどの他に)、分散化されたサイトを個々の利用者向けに切り出す、『はてな』等のエージェント的なサービスではないか」
という仮説でした。
Hatena_Gree_Mixi.jpg
(出典:Alexa)
ネットワーク的なサービスは、「ムーアの法則を超えた」トラフィックの増加をするものが多く、恐らく、上記のようなサービスも今後トラフィックが急増し、(うれしい反面)、様々な問題、特に設備投資の資金負担・資金調達の問題が大きくなってくるのではないかと思います。
以下、実際、各サービスの内部データ等拝見したわけでもなんでもないので、ホームページに開示されている内容だけからの推測ですが、
株式会社はてなは、会社概要を見ると資本金1000万円とのことで、まだ、VC等からの資金は入れてらっしゃらない模様。(当然、ラブコール殺到でしょうけど。)
mixiを運営している株式会社イー・マーキュリーは、資本金6,420万円。増資時に資本準備金に半分繰り入れているとしても、1億円程度の調達額かと推測されます。同社が経営しているFindJob! はキャッシュを生みそうなビジネスモデルですが、それでも、ホームページに開示されている情報を見ると、2002年度実績(2年前ですが)で売上1億5200万円。従業員数 29名(契約社員等含む)というところからしても、利益は出ている可能性がありますが、以上のデータから推測する限り、サーバー等にガンガンいくらでも投資をできるほどキャッシュが湧いているという感じでもないですね。
Greeは、「グリーの運営は、上記のメッセージに基づき、そのミッションを実現するため、開発者である田中良和により、個人的なボランタリーで企画/開発/運営が行われています。」とのことで、個人で運営されているようですが、orkutと同様、個人とは言えバックに「超大物」がついてらっしゃっるので、ちょっとやそっとの資金には困らないのかも知れません。(よく存じませんが。)
梅田望夫さんが、「公開資料からかいま見えるGoogleのコンピュータシステム」というエントリーで、

S-1資料によれば、Googleがこれまでに投じたシステムコストは、ハードウェア機器に対して2億5000万ドル。そこから、今Googleは4万5000台から8万台のサーバーを管理しているのではないかと推測している。

というTNL.Netの「How many Google machines」という記事を紹介されてます。
このGoogleの1/30の設備投資で済むとしても、10億円オーダーの設備投資が必要になってくることになります。
ネットバブルの頃は、ハードやミドルウエアのベンダーさんが、ベンチャー向けに破格の値段で製品を提供してくれたりしたもんですが、今はどうなんでしょうか。
小池良治さんの、「モジュラー・データセンターとサーバー・バーチャライゼーション」(←これ、最高おもしろいです。)を読むと、データ処理量が急速に増えていく場合、単にサーバーの数を増やしていけばいいわけではなく、機器間の最適化のマネジメントや3層構成(Three-Tier Server Model)の見直しまで含む様々な技術的問題を解決していかないといけないということがイメージされます。
つまり、大規模なシステム運営を前提としたイケてる技術者の方々なども採用していく必要があるし、そのためにはそういう方々が「勤めたい」と思わせる会社の環境や条件も整備しないといけないはず。
こうした「トラフィックの増加がムーアの法則を追い抜く」タイプのビジネスモデルの場合、技術はいいのにファイナンス面から成長の限界が来たりすると非常にもったいないですね。
Googleが、Kleiner PerkinsやSequoia Capitalから投資を受けたように、こうした日本発の可能性のあるサービスに、「50億円だろうが100億円だろうが出しまっせ。金のことは心配せず、君らはとにかく世界があっと驚くようなサービスを作ってくれ」というような超太っ腹な投資家が資金的なバックアップとして付いたりすれば、非常に「レース」がおもしろくなるんですけど。
1億円投資してもらって喜んでいたら、実は腰の引けた投資家で、「上と相談いたしましたが、御社にはもうこれ以上投資できないということになりまして〜」と追加投資が得られなかったり、20億円くらいのvaluationですぐバイアウトやIPOを勧められるようなことになると悲しいかも知れません。
え?大きなお世話だ?
こりゃまた、どうも失礼いたしましたー。m(_ _)m
(ではまた。)

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