オープンな社会とベンチャー

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昨日の「ゲリラとガバナンス」の続きです。
(情報が)「オープンな社会」というのは、昨日申し上げたように「(洗練された)相互監視社会」という側面があります。
オープンな社会というと、「”おぬしも悪よのう”的悪代官」のような体制側の巨悪を許さない「庶民の味方」的なイメージがあるわけですが、実は「体制側」にしてみても、そういう悪代官がいて得になることはあまり無いわけで。
監査チームが全国を細々とサンプリング的にチェックして回る「水戸黄門方式」より、「相互監視方式」のほうが はるかに体制側が体制を維持するのに有利なしくみではないかと思います。
「ゲリラ(体制側の意にそわないヤツ)」を抑止する方法としては、ゲリラを攻撃したり、相互監視するという封じ込め策のほかに、「懐柔してしまう」手もあります。
現代は「ファイナンス面でもオープンな社会」です。「すべてのものがお金で買える世界」では、お金を持ってれば持っているほど有利に決まってます。
(愛はお金じゃ買えないけどね・・・な〜んて。)
こうした「オープンな社会」では、超巨大企業は、将来、自分を脅かす可能性があるすごいベンチャーが出てきた場合、「攻撃してつぶす」という手の他に、「買収する」という手が使えます。時価総額30兆円の企業にしてみれば、300億円はたかが0.1%に過ぎませんが、大概のベンチャーなら目の前に300億円も積まれたら「うひょひょー」ってことになりますわね。
日本でもわずか5年くらい前までは、会社を売買の対象とするなんてとんでもない!という風潮は根強かったかと思いますが、今や、エクイティ・ファイナンスすることは当然のこととなりましたし、バイアウトやIPOというのはエグジットの手段として日常化しています。
つまり、そういう環境下では、超巨大企業にとっては、ベンチャーが「いい技術やいい顧客を持っていること」ももちろん脅威ですが、それ以上に「簡単に金でなびかないこと」が脅威となります。
普通の人なら、時価総額50億円くらいでIPOできるとなれば、ホイホイ公開してしまうところですが、その点、Googleは時価総額1兆円になるまで「オープン」にせずに、グッとこらえたところがなかなかできるこっちゃないですよね。もちろん、ただ我慢すれば誰にでもできるというもんではなくて、10年に一回出るかどうかという技術やビジネスモデルなどの実態面の他に、資金面でもそれをバックアップしてくれる強力な投資家の存在が不可欠です。同じ技術で同じビジネスモデルを持っていたとしても、「我慢のできない」投資家にお金を出してもらっていたら、100億円くらいで安く売っぱらわれちゃってたところでしょう。
ビジネスプランに自信があるベンチャーほど、「こらえのきく」投資家に投資してもらうというのは大切なことかと思います。
(ではでは。)

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